見出し画像

お彼岸にはおはぎを供えて

もうすぐお彼岸ですね。

彼岸は春分の日と秋分の日を中日とし、その前後三日を含めた一週間のことを指します。今年は九月二十日(彼岸の入り)から二十六日(彼岸の明け)までとなります。

彼岸は元は仏教用語であの世を意味し、この世は「此岸」と言って分けられています。

お彼岸と言えばおはぎ。お彼岸には少し早かったのですが、美味しそうなおはぎを見つけたので、あんこ大好きな母とご先祖様のお供え用に買って帰ると、母は満面の笑みでした。

おはぎがお供えに使われるようになったのは江戸時代の頃とか。赤い色には「邪気を祓う」力があるとされていて、赤い小豆を使ったおはぎを先祖に供え感謝し、自分たちで食べることで邪気祓いをしたとの言い伝えがあります。

子どもの頃はお彼岸になると母が必ずおはぎを作ってくれました。親戚にもお裾分けしたり、翌朝の朝ごはんにも食べていたくらいなので(朝から甘いものOKの我が家でした)今思えば母は相当な数のおはぎを作っていました。有名な和菓子屋さんのおはぎはもちろん美味しいですが、愛情たっぷり込められた母の手作りおはぎがこの世で一番のおはぎだったなと懐かしく思い出されます。

「ぼたもち」と「おはぎ」の違いは多くの方がご存知ですよね。呼び名の由来はそれぞれの季節の花によるもので、春のお彼岸には「ぼたもち」秋のお彼岸には「おはぎ」と呼ぶのだとか。

作り方にも違いがあり、春は牡丹の花のように大きく丸く、秋は萩の花のように小さく俵型に作るそうです。そして春のぼたもちはこしあん、秋のおはぎは粒あんで作られていて、今の時期は収穫したての小豆を使う為皮まで柔らかく食べられるので粒あんで、春は保存した小豆の皮が固くなる為こしあんにするのだそうです。

ただ、呼び名等には諸説あり、地域によって違うと言う説もあるようです。

父も祖母も大好きだった母のおはぎ。

さすがにもう作ってはもらえないので、和菓子屋さんのおはぎをお供えするから勘弁してね。そして食べるのは母と私だけど、恨みっこなしだからね。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?