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エイプリルフール

4月1日

新学期の始まり。新年度の始まり。始まりはいつでもワクワクする。

思いがけない知らせが飛び込んできた。子供の頃から知っている親戚が、地方の大学の学長になった。そして、同じタイミングで、大学生の時からお世話になっている先輩が、そこに教授として着任した。

春にふさわしい始まりの良き知らせ。

ところが、

何の因果か、同じ日に決定的な終わりもやってきた。良き知らせを喜ぶメールの中にはさみこまれた絶縁状。圧倒的な決意に裏打ちされた宣告で、わたしたちのコミュニケーションは完全に断たれてしまったようだ。

それは春の陽気に浮かれた身体を直撃した。全身がこわばり、心臓がギュッと縮まるのを感じる。

しかし、考えてみると、引き金を引いたのは自分だったのかもしれない。きたるべくしてきた終わり。終わりを受け止めること。それが、今の自分には必要なことなのかもしれない。それがいつか、新しい始まりにつながることをを信じて。

前を向いて歩き続ける全ての人にエールを。

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