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何も管理しなくてよい時代は来るか?

システムを動かすにはwebサーバーやバッチサーバー、検索サーバーなどたくさんのサーバーを用意して、ネットワーク内に置かなくてはいけません。クラウド時代でも、結局サーバーのセットアップや動作の監視、想定外のアクセスが来たときの対応など、管理系のタスクは結構残っています。

2017年になっても、まだまだめんどっちいのです。

面倒なサーバー管理への最近の潮流として、#テック会議第2回では、「サーバーレス」について紹介します。

AWSやAzure、GCPなどの大手クラウドベンダーは「サーバーレス」系のサービスを続々と出してきています。これらのサービスでは、小規模なコードをUPするとそれを実行する環境を高速に用意してくれて、コード実行後に廃棄します。

AWS Lambda とは
https://docs.aws.amazon.com/ja_jp/lambda/latest/dg/welcome.html

Azure Functions—サーバーレス アーキテクチャ
https://azure.microsoft.com/ja-jp/services/functions/

Google Cloud Functions
https://cloud.google.com/functions/docs/

つまり、自分でサーバーを用意しなくてもタスクを実行してくれるのです。しかも、コンテナ仮想化という技術を利用してオーバーヘッドを抑えているため、大量にリクエストしても全く問題なく並列でこなしてくれます。それでいて料金は激安。

※ 日本経済新聞さんの事例 端末サイズごとに紙面画像を大量生成するタスクをサーバレスで。朝に2万枚近くを一気にサーバレスで生成する(圧巻!)
紙面ビューアーを支える サーバーレスアーキテクチャ
http://sssslide.com/speakerdeck.com/ikait/serverless-architecture-supports-nikkeis-paper-viewer

これを自前でサーバーを立てるとなると、構築はもちろん面倒だし、急に大量に処理しないといけなくなったらもう1台用意しないと捌けなくなったりで更に面倒なことになりかねません。

革命的なのは、クラウド内の他サービスとのうまい具合に連携が出来るように設計されていることです。なので、

・ストレージサービスに画像がアップされた→サーバレスなファンクションが自動起動し、サムネイルを自動生成

・大量に溜まったログデータを→サーバレスなファンクションが定期的に集計し→データベースサービスに格納する

・メール送信サービスで送ったメールがバウンスで突き返された→サーバレスなファンクションが自動起動し、管理者に通知

みたいなことが簡単にできちゃうのです。クラウドの各種サービスをグルー(つなぎ合わせる)する役割も期待されてるわけですね。ぷよぷよのコンボみたいなもんで、キマると気持ちいい。

もちろん、多用しすぎると特定のクラウドにどっぷりロックインされることになるので、設計時に考慮する必要はあります。

サーバレスが可能になった大きな要因である「コンテナ仮想化」の技術についてはどこかの回でまたご紹介することにします。今日はこれまで。

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