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【5000字】第66回個人情報保護士試験合格体験記(勉強方法・勉強時間・参考書・当日その他)

先週末に2022年3月13日第66回の個人情報保護士試験を受けてきました。
正式な結果が出るのは来月ですが、自己採点では合格ラインを超えていました。(9割弱くらいでした)
(4月追記)無事に合格することができましたー!!

うれしいよ〜!


本記事はこれから個人情報保護士合格を目指す方に少しでも有益な情報をお届けしたいと思い作成しています。


①はじめに

私が試験を受けるにあたり一番困ったのが情報収集です。
私は会社員なのですが、勤め先では受験者は過去含め誰もおらず、また知人にも同様に受験者はいませんでした。
そのためインターネットで情報収集しようと思い、Twitterやブログ記事、5chなどを見て回ったのですが、発信者の前提レベルに差があり、有料の講座やツールの宣伝も多く(もちろん有効なのかもしれませんが、私はなるべくお金をかけずに勉強したかったので)、また古いものも多く、具体的で確実な最新の(と思われる)受験情報を見つけるのがとても大変でした。
ですのでもし合格ラインを突破出来たら、自分の学習方法について発信しようと思っていました。
この記事がこれから受験される方に役立てばうれしいです。

なお私の仕事はバックオフィス職やエンジニア職など、個情報に関して実務で触れる機会があるような職種では全くありませんので、前提知識的なものが全くないゼロからのスタートでした。そのため専門職の方であればもっとスムーズに進められるかもしれません。万人に当てはまるというよりは、情報のない一個人が試行錯誤しつつ進めた学習方法という前提で読んでいただけると幸いです。

②使用した参考書&講座&過去問

<テキスト>
私が使用した参考書は以下三冊です。
個人情報保護士認定試験公認テキスト―全日本情報学習振興協会版
②改訂4版 個人情報保護士認定試験公式精選過去問題集
第7版 個人情報保護士認定試験 公式精選問題集

テキスト厚すぎ重すぎ問題

<講座>
講座に関しては、66回受験者は改正法に関する内容のSMART合格講座が無料で受講できたので、そちらのみ受講しました。67回でも無料受講できるみたいです。

<過去問>
インターネットで調べる中で、問題集では対策不足で、直近の過去問を手に入れる必要があると目にしたので、過去問をヤフオクやメルカリで出品されているものから探しました。近くに受験経験者がいなかったのと、たしかに問題集に収録されている問題は少し古い年のものだったからです。65回と64回のものを準備しました。
ただ結論、過去問に関しては手に入れられなくても大丈夫です。
後述しますが、私が受験した肌感では、過去問を解いておかないと解けない!といったような問題はほぼなかったように思います。(というより解けない問題は上記を全部完璧にやっていても解けないです、、w)

テキストは改正法に対応したものが今月発売されているので、今後受験される方はそちらを使ったほうがいいのかもしれません。
一応3月試験に関しては上記テキスト+無料講座(+過去問)で対応できました。

③勉強時間

勉強時間は90~100時間くらいかけました。
1日に2時間ずつだとしても50日前後の計算です。
私個人のスケジュール感としては、3/13の試験に向け、2月半ばから土日は毎日終日(8~10時間とか)、平日は(毎日ではないですが)2~3時間ずつくらいのペースで勉強しました。
本来なら2・3か月かけて日々の負荷を少なくしつつ勉強するのがベストと思うのですが、まとまった勉強時間確保と気合があれば1か月前スタートでも大丈夫です(私はそうでした、でもつらいのでおすすめしません)。
何か月前に始めるというより、トータルの勉強時間数と体力&気力をどれだけ確保できるかが重要かと思います。

また検索すると20時間前後とか、数日の勉強で合格するといった記事も見かけましたが、受験した個人の感想としては短時間の勉強で合格された方々を本当に尊敬します。。神です。。

これは個人的な考えですが、この試験は覚なければならない情報量がとにかく多く定着に時間がかかり、設問も独特です。年々難易度も上がっています。正直試験勉強はすごく大変でした。泣 もし今回の勉強を67回に向け3か月かけてもう1回やれと言われたら私なら完全に心が折れてしまうと思います。。
試験自体年4回しかないですし、一発で確実に合格しきるためにも、なるべく余裕を持ったスケジュールでしっかり時間をかけ、手を抜かず勉強することが一番の近道だと思います。

④勉強方法[1] テキスト定着(40時間)

私はまず上記①テキスト内容を完全に定着させることから始めました。
このテキストは理解を促す参考書というよりはひたすら文章の羅列が続くタイプで、さらーっと読んでいくとなかなか定着しないと感じたため、マインドマップツールで内容を整理しながら進めました。ノートに手書きでまとめていこうかとも思ったのですが、テキスト全体で798ページもあり厳しそうだったのでツールを使いました。

正直苦行でしかないですが…

こんな感じです。どんなに細かい内容でもすべて記載していきます。全ページ終了したらワードに変換し、プリントアウトしてファイリングしました。

使い込んだのでボロボロですみません

798ページが、A4印刷2in1両面で36枚にまとまりました。以降はこちらを自作テキストとして学習を進めていきました。

個人的にはこの作業が合否を分けたかと思います。もしテキストを読んでそのまま理解できるのであれば、もしくはほかのもっと効率のよい方法があれば、このようなまとめ作業は不要です。重要なのはこのテキストの内容を確実に整理し、頭に叩き込むことです。問題集から先に取り組みテキストの掲載個所を押さえていくのも一つの手ですが、順番が前後しても、結果的に本番までにこのテキストに載っている全内容の定着が必須です。

④勉強方法[2] 法改正部分(3~4時間)

テキストの学習が終わったあと、法改正部分の学習をします。テキスト(現行法)を理解した後に改正法の内容に取り組んだほうが理解しやすい気がしたのでこの順番で取り組みました。
ツールとしては申し込みに無料でついてきたSMART合格講座しか使用していません。特に外のサイトなども使用しなかったです。講座資料的なものが講座サイト内にあるのでプリントアウトし、講座を聞きながらそこにメモをしつつ勉強しました。個人的にはこちらの講座はかなりわかりやすくまとまっていると思いました。受講後は同じサイト内に例題が10問ほど掲載されていたのでそれらを解き、定着を確認しました。(要領は次項参照)
改正法に関して使用したのはSMART合格講座のみですが、講座の内容はすべて頭に入っている状態になるよう仕上げました。もしもこれ以外の内容が出たら捨てるつもりで臨みました。

④勉強方法[3] 問題集を解く(40時間)

上記②③問題集に取り組みます。ひたすら解くのみです。問題を解いて解説を読み、自作テキストにメモなどを書き込んでいきます。

赤で書いているのがメモ。汚くてごめんなさい

私は時間がなかったので、何周かするかたちではなく、1周だけ解き、間違えた問題だけ再度解くかたちにしました。
テキストが定着していれば、1周目でトータル8割程度は正当できると思います。ここで新たに知識理解を得るのではなく、テキストで叩き込んだ知識を使いながら解き、設問や言い回しに慣れ、よく習われる内容を見つけていくフェーズです。
この段階での解き方として、たとえば「誤っているものを選ぶ」問題の際は、アイウエすべての選択肢に〇×をつけ(誤っている選択肢だけを見つけ出そうとせず、すべての選択肢を最後まで読む)、問題文にもどこが誤っていると思ったか、またどこで判断に迷ったかなど下線や印をつけておくといいです。答え合わせの際それをテキストで調べ、自作テキストにメモしていくことで定着します。問題に正解することではなく、不安要素をなくし内容の定着を図ることが大切です。2択まで絞ってどちらかを勘で選ぶ、などではなく、すべての選択肢に対し自信をもって答えられる状態に仕上げることがベストです。

④勉強方法[4] SMART合格講座内の問題を解く(2~3時間)

無料講座の範囲に「難問答練」として20題ほど例題があったのでそれらも[3]の要領で定着させました。

④勉強方法[5] 過去問を解く※必須ではないです(9時間)

最後に力試しに過去問を解いてみます。
過去問はもし手に入ればトライする、で大丈夫です。
私は本番2日前に65回・66回過去問を解きましたが、どちらも時間が30分ほど余り、かつどちらも正答率は9割を超えていました。過去問が手に入らないと受からないようなことはなく、テキストと問題集でしっかり仕上げれば大丈夫で、過去問はあくまで直前の力試しです。
過去問の有無で受かる/受からないとかではなく、過去問を解くよりも前の段階で知識を定着させておくことが大事です。
確かに過去問を解いているとテキストに載っていない単語や、見慣れない選択肢も複数出てきます(そういうの本当にやめてほしい)
しかしそれらの問題をすべて落としたとしても、テキスト内容がしっかり定着していれば合格ラインを下回ることはありません。過去問手に入らないから…解いていないから受からないかも…なんてことはなく、これまでやった勉強の最後の力試し程度の感覚です。過去問が手に入らなくても不安になる必要はありません。

④勉強方法[6] 当日の朝

[5]までの内容を前日夜までに仕上げ、22時くらいに就寝し当日朝は5時くらいに起きました。
そこから自作テキストを最初から最後まで3時間ほどかけて再読しました。いままで自分が問題を解いてきた中で書き込んできたメモも併せて読みます。
また試験会場への移動と、現地に着いてからは改正部分の復習をしました。こちらも資料の再読です。

⑤試験当日について

会場には40分前くらいに着いたのですが普通に入れました。試験中2時間半+事前説明タイム15分など含めトータル3時間弱、お手洗い含め一切離席ができないので事前のお手洗いはマストなのですが、トイレが激混みなので時間に余裕をもって会場入りしたほうがいいと思います。また試験中の水分補給は基本NG(飲みたい人は試験監督に挙手して許可をもらわないといけない)でした。私の会場では試験中お水を飲む人はいなかったです。
あとは些細なことですが、消しゴムや鉛筆を落とす方がちらほらいたので、集中を切らさないよう筆記用具は複数持っていくことをお勧めします。もちろん試験監督が拾ってくれますが、時間がもったいないので…!

⑥66回試験を受けた感想

過去一難しいと思いました。私が試験中に自信をもって答えられたのが課題Ⅰ40問、課題Ⅱ35問で、全体の3割近くは自信のない回答になってしまいました。見たことも聞いたこともない!みたいな問題も数問あったと思います。結局まぐれで正解したものも含めて正答率は9割弱といったところでしたが、少しでも手を抜いて勉強した箇所があれば落ちていたなというのが正直な感想です。
設問も実務に即しているというよりは、細かい点を複雑な文章で記載しミスを誘うような部分もあり、集中力を絶やさず最後まで解ききるだけでも大変な内容だと感じました。

⑦おわりに

64回、65回が難化傾向で合格ボーダーが下がっていて、かつ改正法も多数出題されるということで、66回は多少易化するのではないかと期待して臨んだのですが、過去試験をさらに上回る難化傾向でした。
問題内容の質、テキストや問題集の質含めて賛否両論な試験だとは思いますが(私は二度とうけたくないです)片手間の勉強では対応できないことは確かかなと思います。余裕をもって、時間をかけて着実に取り組むのが一番の近道かもしれないです。

ここまでえらそうに書いておきながらマークミスなどしていないことを祈るばかりですが。。
読んでくださった方で、もしもなにか加えて知りたいことがあれば可能な限りお答えしますので、コメントなどお願いします。

66回受験生の皆さまお疲れ様でした!
67回以降の受験生の皆様の合格を心からお祈りしています。


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