選択と選択
選択、というのは非常に厄介でそれでいて興味深いものだと思う。一つの選択によって人生が大きく変わることもあるし、全く変わらないこともある。
人生が変わる選択とは一体何か。進学する高校や大学。就職先や住む場所。もっと言えば進学するのかしないのか。就職するのかしないのか。ここに住むのか住まないのか。
選ぶことを選ぶのか。選ばないことを選ぶのか。選ぶことを選ばないで、選ばないことを選んで、選ぶことを選ばないのか。
選択をどこまで分解するかによってその選択の意味は変わってくる。
そして選択の意味の大小も実は自分で選択することが出来る。
その選択を人生を変えるような選択とするのか。それとも自分の人生においてはちっぽけな、朝の星座占いのように気まぐれなものだとするのか。
例えば今右手を挙げることを、目を閉じることを、息をすることを重要な選択だとすることもできる。
自分がそれを重要な選択だと思えば、ちっぽけに思えるような選択も、人生を大きく揺るがす選択になる。
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Twitterのつぶやきの機能でアンケートを取る機能がある。先日たまたまそれを見かけて、使ってみようと思った。
質問を設定して、選択しを提示し、それをフォロワーに、それも回答すると選択したフォロワーに答えを選択して答えてもらう。
質問は2択からだけど、増やすこともできる。でも初めはちゃんと2択でやってみようと思う。
でも機能を使ってみようと思っただけだから、何も質問が思い浮かばない。誰かに聞いてみたい2択が思い浮かばない。
何とかひねり出して、ようやく質問が完成する。
「目の前に心臓が2つ。1つは自分の心臓、もう1つは知らない誰かの心臓。どちらか1つを叩き潰すなら」
選択肢は「右」か「左」か。
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ただこの質問には意図があって、別に心臓を叩き潰すならと問われているだけで、必ずしも叩き潰さなければならないというわけではない。
だから別に選択肢を選ばなくてもいい。というかこの質問に関しての正解は選択しないことに設定した。
人はどれだけ自分の命に真剣な選択ができるのか。自分の命で博打ができるのか。Twitterという気楽な場であれば、その選択ができるのかどうかが知りたかった。
でも全員が設定した正解を選択してしまった場合は、誰も答えてくれないわけだから、それはそれで困ると思った。
別にその質問が自分の人生を大きく変えることはないはずだし、今のところそれが人生を変える出来事にする予定もない。
でも困ると思った。正解なのか、ただみんながその質問に興味を持たなかったのかよく分からないから。
だからそのつぶやきを投稿するのはやめた。
それが選択というものだから。
了
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