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【拡張】ニンジャ・リアル・ベースボール・バン 拡張プラグイン

※本記事は以下の【ニンジャ・リアル・ベースボール・バン】ルールをより拡張するためのプラグインです。
基本ルールについては「ニンジャスレイヤーTRPG 第1版 ルールブック」及び「ニンジャ・リアル・ベースボール・バン」ルールブックをご確認ください。

拡張プラグインについて

本プラグインはニンジャ・リアル・ベースボール・バンのルールをより本格的な野球の試合に近づけるようなオプションを目指している。
基本ルールは「ニンジャが気軽に生まれて野球で死ぬ」くらいの、大味でサクサクとしたスナックのような手軽さを目指しているが、本プラグインの内容を一部、または全部取り入れることで、より緊張感の増した、カタユデな野球盤の試合を再現できるようになるだろう。

現状、プラグインルールは全てこの記事の中に入れるが、ルールが増えてきた場合は別記事に分ける場合もある。

また、ルール案については随時募集中だ!みんなでリアル・ベースボール・バンを楽しくしたい!

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フェイズ概念の導入

本格的なプラグインを導入するにあたり、まずは試合中の状態遷移を「フェイズ」という形で明確にする。

これはニンジャスレイヤーTRPGの拡張プラグインでも示されるように、より複雑なルールを導入するにあたり、「どの部分にそのルールが適用されるのか」を明確にしなければならないからだ。

試合中、「1回」のフェイズは以下の通り遷移する。

(攻撃・守備の決定後)
攻撃開始/守備開始フェイズ


バッター/ピッチャージツ使用フェイズ(ムテキ以外)

ダイス確認フェイズ

打撃/投球オプション宣言フェイズ

バッティング/ピッチングフェイズ

(ダイス結果の確認・比較)

デッドボール/ピッチャー返し判定フェイズ

(バッティング成功の場合)打球判定フェイズ
(バッティング失敗の場合)ストライクカウントフェイズ


(3アウトになるまで「※」の間を繰り返す)

攻守交替フェイズ

攻撃開始/守備開始フェイズ
…以下試合終了まで繰り返し

攻撃開始/守備開始フェイズ:チームの攻撃開始/守備開始を宣言するフェイズ。基本ルールでは特に処理することはなく、意識する必要はない。
後述するプラグインを導入することにより、ピッチャーの交代宣言を行う際にこのフェイズの意義が出てくる。

バッター/ピッチャージツ使用フェイズ:バッターとピッチャーがジツを使用することを宣言し、ジツダイスを振るフェイズ。
ムテキを除いたジツはほとんどが「打席/バッター1人ごと」に効果があるので、このフェイズでジツの使用を行う。

ダイス確認フェイズ:ジツの使用によりダイスが増減するため、バッターとピッチャーのダイス数を相互確認するフェイズ。
基本ルールでは特に意識する必要はないが、拡張プラグインを入れると、この後にある「打撃/投球オプション宣言フェイズ」でどのオプションを選択するかの貴重な判断材料となるため、フェイズ単位でチェックを入れるように規定を設けている。

打撃/投球オプション宣言フェイズ:後述する「打撃/投球オプション」の使用を宣言するフェイズ。打撃/投球オプションを宣言することにより両者のダイス数が増減するよう、選択の幅を広げている。

バッティング/ピッチングフェイズ:打者/投手のダイスを振るフェイズ。
フェイズ概念は無くても、基本ルールでもこのやりとりが行われている。

デッドボール/ピッチャー返し判定フェイズ:基本ルールにある「デッドボール/ピッチャー返し判定」が発生した場合のダイスを振るフェイズ。打球/投球の回避と、命中してしまった場合の結果処理を含んでいる。またムテキの使用宣言もこのフェイズで行われる。

打球判定フェイズ:バットに球が当たった場合の結果処理フェイズ。基本ルールに基づき、3d6+Xの値で結果を処理する。

ストライクカウントフェイズ:バットに球が当たらなかったときの結果処理フェイズ。ストライクカウントを1つ増やし、3ストライクの場合はアウトカウントを1つ増やした上で次の打者へ移る。

攻守交替フェイズ:3アウトとなり、攻守を交代するフェイズ。交代となる時、ストライクカウント、アウトカウント、走者のリセットが行われる。基本ルールでも意識されないが行われている。

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ここから先が実際のプラグインとなる。

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打撃/投球オプション

基本ルールでは、打者/投手のダイス数はジツによる増減のみであった。
この場合、強者が弱者に対して一方的となり、そこに戦略が生まれにくいという欠点がある。
これを解消するためのオプションが「打撃/投球オプション」である。

このオプションは「打撃/投球オプション宣言フェイズ」で使用宣言することで、その効果を得ることができる。もちろん宣言しなくても良い。
なお、オプションは投球1球ごとにいずれか一つだけ選択でき、2つ以上を同時に宣言することはできない。

打撃/投球オプションは以下のものが存在する。

◆強振/全力投球
全力でバットを振る/ボールを投げることにより、より高い効果を得ようとするオプション。
使用を宣言すると、直後のバッティング/ピッチングフェイズで、自分のダイス数が+2される。
ただしその判定結果で、自分がデッドボール/ピッチャー返しの対象となった場合、回避ダイス数がー3された状態で回避しなければならない。
回避ダイスが2個以下のニンジャも宣言可能だが、回避ダイス数は0として処理される。(危険球が必中となる。)
◆回避専念
以下の条件を満たしたときにこのオプションの使用を宣言できる。
・その打席/バッターとの対戦において、「バッター/ピッチャージツ使用フェイズ」で自分がジツの使用を1度も宣言していない。
・自分のダイス数が、相手のダイス数より2つ以上少ない
この宣言をすると、直後のバッティング/ピッチングフェイズで、自分のダイス数はー1される。
ただしその判定結果で、自分がデッドボール/ピッチャー返しの対象となった場合、その回避難易度はHARDとなる。精神力消費による回避も可能となる。

自分が相手に圧倒され、攻略は難しいと思った時に、相手へ「アウト1つ/打球判定の強化」を献上する代わりに、自分の命を守ることに専念するオプションである。

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ピッチャーの疲労

ピッチャーは試合中でも特に過酷なポジションだ。
基本ルールでは疲労概念は無く、死にさえしなければ3回でも9回でも投げ切ることはできる。
このルールはより本格的にピッチャーのポジションを表現するのに有効だろう。

本プラグインを導入した場合、マウンドに立つ投手は「攻撃開始/守備開始フェイズ」の終了後、体力をー1する。これにより体力が0になる場合は、その投手は処理前に別の投手に交代しなければならない。
(これは攻撃開始/守備開始フェイズでピッチャー交代を宣言したこととする。)

ただし、この体力減算処理は、以下の条件のいずれかに合致する場合は処理を実行しない。
・1回表、1回裏の攻撃開始/守備開始フェイズ
攻撃開始/守備開始フェイズでピッチャー交代を宣言した場合

体力の高いピッチャーはスタミナ豊富な先発、体力の低いピッチャーは抑え、といった使い方ができるようになるだろう。ただし、ピッチャーの強さはあくまで【ニューロン】と【ワザマエ】に依存することに注意。

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アイテム

基本ルールではアイテムの使用は禁止しているが、本プラグインを導入することにより、一定の制限の上でアイテムを使用できるようになる。
また、野球専用のアイテムも導入できる。

◆消費アイテム
「トロ粉末」「オーガニック・スシ」のような個人で使用し、効果を受けるアイテムについては、グラウンドに出ていない選手は任意のタイミングで使用できる。
グラウンドに出ているのは「バッター」と「ピッチャー」だけなので、自身がその時点でバッター/ピッチャーでなければいつでも使用を宣言し、効果を受けても良い。(守備や走者は無い。これは『野球盤』だからだ!)
当然、使用したらアイテムはロストする。1回限りだ。
また、1種類のアイテムを複数個持つことはできない。
◆専用装備品
後述する野球専用の装備品は、所持していたら常に装備しているものとする。
ただし、試合終了後に1d6を振り、1が出た場合にはその装備品は破損し、アイテムロストする。この処理は各装備品ごとに行う。
◆妨害装置
後述する『妨害装置』という属性のアイテムは、個人ごとにアイテムとして所持できるものの、使用できるのは試合中で、チームごとに1回に限られる。1つ『妨害装置』を使用した場合、例え所持していたとしても他の装置を使用することはできない。また、アイテムごとに使用タイミングに専用の指示がある場合、それに従うこと。
このアイテムは原則として破損しない。

アイテム一覧
アイテムの購入などはチーム結成時に万札を与えて購入させるか、野球を含めたキャンペイグンを展開する場合なら、余暇のブラックマーケットを利用すると良いだろう。

◆消費アイテム◆
【万札:3】:筋力ドーピング剤『フル・チャンコ』:
      使用した回の間、そのPCのバッティング/ピッチングダイスを+1する。

◆装備品◆
【万札:10】:ドウグ社製ウルシ・バット:試合中のバッティングダイス+1
【万札:10】:ドウグ社製ハガネ・ボール:試合中のピッチングダイス+1

◆妨害装置◆
【万札:50】:ピッチングマシン型ヤクザスナイパーガン:
       ピッチングマシンに偽装した自動式スナイパーガン。
       敵選手が「デッドボール/ピッチャー返し判定」を行った時、その判定後に使用。
       判定後の選手に対して3ダメージを与える攻撃を行う。
       相手選手は回避ダイスがあれば、回避NORMALで回避可能。

【万札:50】:巨大送風機(内野席設置型):
       内野席に設置する巨大送風機とそのスイッチ。
       味方打者の「打球判定フェイズ」で判定前に使用可能。
       その打球判定における固定値を+3する。
 
【万札:50】:巨大送風機(スタンド設置型):
       スタンドに設置する巨大送風機とそのスイッチ。
       敵打者の「打球判定フェイズ」で判定前に使用可能。
       その打球判定における固定値を―3する。
       固定値がマイナスになった場合でもそのまま計算し、処理する。
 
【万札:50】:サクラ・クローンヤクザ応援団:
       クローンヤクザの応援団を結成し、連れてくる。
       「攻撃開始/守備開始フェイズ」で使用を宣言する。
       攻撃で使用した場合、その回における全打者のバッティングダイスが+1される。
       守備で使用した場合、その回における全投手のピッチングダイスが+1される。


キャンペイグン

ニンジャによる暗黒ペナントレースのようなキャンペイグンを企画しても良いだろう。その際は上記の拡張プラグインも必要になるはずだ。
キャンペイグンのルールに関しては当然NMの裁量に任せる。以下はNMがルールを決めあぐねている際の指針とすると良いだろう。

◆チーム結成
ペナントレースを行う場合、それぞれのチームメンバーの数はすべて等しくそろえることを強く推奨する。
全員殺害すると勝利する関係上、チームメンバー数の偏りは直接有利不利に働いてしまうからだ。
キャンペイグンの最初におけるチーム結成時、チームに【万札:30】を渡す。余暇は各人2スロット与えられる。更にこの時には余暇2スロットを消費して特別に無料でオンセンにつかることができる(開幕戦で体力と精神力+1)。
資金はメンバーの強化に使っても良いし、装備品の購入や今後の為に蓄積させても良い。
◆勝敗と資金
チームの勝敗がついた際、勝利チームと敗北チームにはそれぞれ以下の賞金が手渡される。
 ・敗北チーム:【万札:10】+チーム人数×3の万札
 ・勝利チーム:【万札:10】+チーム人数×3の万札+(相手との得点差×3の万札)
賞金はチームで一括管理とする。(リーダーに持たせると、リーダーが死んだ場合に全額ロストする、なんてことになりかねない)
◆余暇
次の試合までの余暇は全選手1スロットずつとする。
過酷なペナントレースで余暇4なんて大きい休みは無いのだ!
なお余暇の消化についてはニンジャスレイヤーTRPGのルールを参照のこと。
使用する万札についてはチーム一括管理の賞金からそれぞれ引き出して使用して良い。
◆メンバー補充
試合終了後、爆発四散したメンバーの補充を行っても良い。爆発四散したニンジャがデスハイクを詠んでいた場合は公式プラグインの引継ぎルールを使用しても良い。そうでなければ野球公式ルールにある、ダイスロールによるキャラクリエイトを行うこと。
◆キャンペイグンの勝敗
日本シリーズなどを企画しない限り、1回ずつ総当たりで試合を行った上で、以下の順番で値を判定し、優勝チームを決定する。
 ・勝利数のより多い方
 ・敗北数のより少ない方
 ・総得点のより多い方
 ・総失点のより少ない方
 ・爆発四散させた敵ニンジャ数のより多い方
 ・爆発四散した味方ニンジャ数のより少ない方
 ・じゃんけん

ニンジャスレイヤーTRPGを盛り上げるために、もしよろしければドネートを…!聖戦の継続の為に…!