初の付き添い入院

8月頭、赤子(当時生後1ヶ月ちょい)の付き添い入院をしていた。なんちゃって小児科勤務経験(学生レベル)を患者側で体験したレビューです。


相変わらず風邪引きの4歳をなんとか久々に保育園に行かせたその隙に、鼻水のあやしい赤子と小児科へ行ったときのこと。
爺先生「先週お兄ちゃん来てたよね(保育園より小児科通ってる)(3日後また行った)」「RSじゃないといいな~(フラグ)(迅速鼻グリグリ)RSだね、紹介状書こうか」

猛暑の中、体調不良の赤子と共に保冷剤乗せまくったベビーカーで病院をはしごして(ほんまごめん)、総合病院にて即入院決定。このときは確か、鼻水と、本当にささやかな咳とくしゃみくらいだった。

RSウイルスはいわゆる風邪ウイルスの一種で、誰でもかかるし結構メジャー。しかし、赤子や老人などにはまあまあの驚異で、ひどいと肺炎になったりもするので、念のため爺先生は諸検査を済ませ紹介状を猛スピードで用意し、総合病院先生も即入院決定してくれた。

爺先生にRSと聞いた時点で私は軽く絶望していた。赤子のRS=ほぼ入院経過観察、そして小児科入院となると、看護師がずっとそばにいてくれるわけではないので親の付き添いが必須である。その付き添いがなんせ過酷なのだ。
患者が生活する病院が過酷?と思う方もいるかもしれないが、付き添い人は「患者ではない」ので実質存在しない扱い、つまり人権がないのだ。なのに、病院から渡される「付き添いさせてください」という付き添い許可書を書かされる。意味がわからない。人権のなさの具体例は、病院によるけど、患者じゃないから食事出ない・シャワー使えない、患児の安全のために離れるときは必ずスタッフを呼ばないといけない、感染予防のため1週間程度なら付き添い者の交代禁止、付き添い人の寝床はない(患児と檻のようなベッドに添い寝or石のようなソファ)などが基本である。マクドナルドハウスとかは、こういう刑務所より生活が保証されない親のためにあることを働いてから知った。

さあどれが来る?と怯えながら案内されたのは、大人ベッドのある個室(トイレ、冷蔵庫、洗面台あり)だった。
「まだ寝返りができないのでサークルベッド(檻寝床)じゃなくて大人のベッドでも大丈夫です」
「付き添いは交代OKです」

!!!!!

結構人権がある。個室隔離、そしてまともに寝れる場所がある(多分病床逼迫でサークルベッドが不足してた)。もうこれは実質、赤子との産後入院では?シャワーだけは家に帰って浴びてくださいとのこと。あとはご飯の確保。
とりあえず母と付き添い交代して帰宅し、シャワーを浴び、長男を保育園迎えに行く夫に便乗して大量の荷物を運びいれる。アホなので、フェイスパックとかハーブティーとかおやつも入れた。家事や元気すぎる長男と離れてのんびり入院する気満々だった。

が、まあ、そうはいかなかった。鼻水が酷くなってきて、自分で鼻をかめないから咳が酷くなる。呼吸がしんどくなる。ステロイドや酸素も使う。ピーク時はほぼ夜中も1時間おきに鼻水を吸ってもらう(カテーテル突っ込むので激痛)。4~6回/日ペースで気管支拡張薬の吸入。万が一のときのルートが入って点滴があるためIN増えておむつ替えの頻度も上がる。呼吸がしんどいので割と不機嫌、抱っこ増...。うぅ。見たことあるはずなのに、結構忙しい。

止まってたはずの悪露がまた復活し、めちゃくちゃ肩凝りと便秘になった。病院の空調難しい暑い寒い。シャワーに入るために家帰るの、交代要員いるし結構手間(父母と夫に感謝)。デイルームの電子レンジすら自由に使えない(廊下を走り回るスタッフと交代しないといけない、呼んでも軽めの病床なので忘れられる)。当然産後入院ではないので、疲れたから子を預けるなんてものもない。
なにより子があからさまに酷くなってくるとかわいそうでメンタルに響く。努力呼吸の度合いとかモニターの変化に気づくの遅かったかな、もっと吸引のコールたくさんした方がよかったんかなと自責の念に囚われかける。

結果、家と違って赤子とゆっくり向き合えるのは良かったけど、そら目的が治療なので、結構疲れた。これサークルベッドとか相部屋やったらどうなってたん...?小児科パンクしてたので、早めに入院できてちゃんと治療を受けられたのは本当によかった。

幸い1週間くらいで退院できて元気になった。レンジや冷蔵庫が自由に使える幸せ...。次があればT-falを持ち込もう。好きな時間にレトルトをぶちこもう。
そして、もしケアする側にまたまわることになったら、付き添い者にもっと優しくしよう。
付き添いする方の生活がどうか少しでもましになっていきますように...。

おしまい

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