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宇宙の果ての先の星

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“宇宙の果ての先の星”に関連する超短編小説
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2015年11月の記事一覧

戦士がみた青い星

この10日間の戦いで、僕の体はキズつきすぎていた

3日間もあれば解決するはずが、反乱軍の戦闘機の戦力がアップしていたことと、こちらは援護がほとんどないほどの数に減ってしまっていたのも誤算だった

とにかくコロニーで最低限ではあるが、破損した関節部分の補強とやはり最低限の燃料補給はしてもらわないと。

もしすぐ彼奴らがまた奇襲攻撃でもされたもんなら、今度はキズや破損ではすみそうにもない

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そして彼は来なかった

この星での最後の食事は、ため息と共に独りの食事となった。

彼となら“宇宙の果ての先の星”でも楽しくやっていけるとおもってた。
でも彼が今日こないこともわかってた。

でも私は決めたんだ、あの星で生活するって。

「ホットコーヒーお待たせしました」

「ありがとう」

あれ?コーヒーってこんなに美味しかったかな。
この星で最後に口にした食事は、味気ない気持ちとは裏腹に想い出深

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貴女の瞳

僕は最後の最後で、貴女と一緒に旅立たなかった。

『宇宙の果ての先の星』には興味がある。

噂では人が住むことが出来る空気はもちろん、僕らの星ではほとんど見ることがなくなった自然がたくさんあるらしい。

「ゼロからはじめよう」というスローガンも分からなくもない。

確かに最近はとても住みづらい気もする。税金は流石に50%で高止まりしたとはいえ、食品の流通が極端に制限されて好みの食材

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