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どうする?POC貧乏にならない為に

最近、「PoC貧乏」という言葉をよく聞く。昔から耳にしたが、何故だがこのところ繰り返し聞いたのは、もしかしたら世間はPoC貧乏なのかもしれない。そう思っていると、ちょうどFacebookのタイムラインに「POC貧乏」に関する記事が目に入ってきたので、やっぱり世間はPOC貧乏なのだろう。

当初は、POC貧乏はお客様もベンダーも双方不利益という意味と思っていたが、通常は違う意味で捉えているらしい。

通常は本稿の説明どおり、AIテクノロジー企業側が損をすることを指すので注意してほしい。

対策としては、お客様とベンダーに対してそれぞれ以下を挙げているけれども、正直違うのではないかと思う。

PoC貧乏を生まないためには、クライアント企業はAI・機械学習に関する知識を深め、AIテクノロジー企業はビジネス面で契約方法などを洗練させる必要があるだろう。

PoC貧乏の本質は、対象としたテーマが「ビジネスとして価値のないテーマである」からだ。ビジネスとしての価値は、基本は「お金」と「社会的な意義」の2種類しかない。多くの場合は前者なので、設定される目標は「売上増加」「コスト削減」「リスク回避」のどれか/複数である。数値目標は、ROIとして金額で目標を定めるか、行動ベースに落とし込まれたKPIを達成するかのいずれかだ。

つまり、プロジェクトがPoC止まりにならないためには、そもそもビジネスの理解、規模・意義、課題の整理が行われていて、お客様とベンダー間でビジネス的に価値があることが確かめられていないといけない。

正直言うと今のベンダーは、AI技術ありきであることが多い。つまり、本来踏み込むべきビジネス領域の理解が乏しく、アルゴリズムとモデルの精度を高めることに注力し続けいている。2名しか担当者がいない業務の効率化に、1億円の開発費用はかけてはくれない。そういった、ビジネスとして価値を追求するしか、PoC貧乏から脱する根本的な解決策はないのではないかと思う。

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