2023年6月23日

ジブチ4日目。


この日は朝から希望と絶望があった。エチオピアまで行く手段がわかってきた希望とモバイルバッテリーの充電ケーブルを日本に忘れてきたという絶望だ。


エチオピアまで行く手段がわかってきたので希望に満ちていた。しかし、モバイルバッテリーの充電ケーブルを日本に忘れてきたことに気がつき、絶望した。なぜなら、モバイルバッテリーのケーブルがなければ外で携帯を使うことがいずれできなくなり、命を落とす危険性が高まるため、日本に帰国する選択を迫られるからだ。すなわち、ここで世界を旅することが終わってしまうということだった。そんな事態は何としてでも避けたかったため、モバイルバッテリーの充電ケーブルを探しに市街を出た。


市街の人たちに「このモバイルバッテリーに対応している充電ケーブルが売っている電気屋さんはある?」と尋ねると、「電気屋さんはあるけど今日はFridayだからどこの店も休みだよ。」と答えてくれた。きくところによると、ジブチでは金曜日が休日らしい。まずい。早急に解決しなければいけない問題なのにどうしよう、と絶望していると見覚えのある男性が私に近づいてきた。そう、ジブチ2日目のときにぼったくりながらもSIMカードの設定をしてくれた30代ぐらいの男性だ。


その男性は私を見つけるやいなや「やあブラザー!元気か!?」と元気に挨拶してくれた。その元気さに私自身も救われた。「ああ、元気だよ!SIMカード、ほんとうにありがとう!助かったしスマホは問題なく使えてるよ!」と伝えた。そしておそらくぼったくられることはわかっていながらも「いまちょっと困ってて、もしよかったらまた手伝ってくれない?」と男性にお願いしてみた。すると男性は「おー!もちろんだよブラザー!どうしたんだ!?なんでも手伝うよ!」と快く受け入れてくれた。その男性は自分に収入が入ることを確信したのか嬉しそうな表情だった。とはいえなんだかんだ確実だしほんとうに親切にしてくれるのでやはり不快な気持ちにはならなかった笑


「実はこのモバイルバッテリーに対応している充電ケーブルを探していてね、、。でも今日はFridayだからどこの店も休みなんだよね?充電ケーブルが売っている店で今日営業しているところはないかな?」と尋ねた。すると男性は「オーケー、ブラザー。充電ケーブルが売っていて今日営業している店だな!?あるぜ!カモン!!」とまた私のバックパックを持ってくれ、走って案内してくれた。ほんとうに心強くて助かった。


すると日用品なども売っている雑貨屋さんのところに案内してくれ、そこの店員さんにも私が充電ケーブルを探していることをフランス語で伝えてくれた。すると店員さんが充電ケーブルを持ってきてくれなんとか購入することができた。この日中に解決できてほんとうによかった。


そしてその男性に「何度もありがとう。ほんとうに助かったよ。」と伝えた。そして私は冗談混じりに「さて、希望額はいくらなの?笑」と尋ねた。すると意外なことに男性は「お金はもういらないよ。ただ助けたかっただけだよ」と伝えてくれた。「え!?そんなことあるん!?ぼったくられへんの!?やったー!!でもほんとうに助かったしちょっとはお礼にお金あげたい!」と思っていると、その男性が「もしもらってもいいなら、1000ジブチフランください」と私に伝えた。「やっぱりそうくるよね笑」と笑いながら1000ジブチフラン渡した。そのあとも少し話して仲良くなり、写真や動画も撮ってもらった。ほんとうにフレンドリーで明るいなあと嬉しい気持ちになり、その男性に感謝の気持ちを伝えてお別れした。


2回も助けてくれた男性


充電ケーブルを購入できたあと、ゲストハウスの近くのビーチに行った。ビーチから見た夕日はいままで見た夕日で一番綺麗だった。「世界全カ国に行く、まずはアフリカのジブチから行く」と言ったのは今年の3月頃。ここまでの自分の頑張りがすべて報われたような、神様がご褒美をくれたように感じた。


ビーチでみた夕日


夕日を眺め、宿に戻ろうと歩いていると、こどもたちが話しかけてくれた。言語はあまり通じないが、ひたすら「China! China!」と言ってくる笑 「ジャポネ(フランス語で日本)やー!笑」と何度も言いながらも、こどもたちが人懐っこく絡んできてくれることはとても嬉しかった。無邪気なこどもたちの姿は私をさらに元気づけてくれた。スマホを見せると興味津々で、動画を回すとカメラに向かって好き放題に喋る笑 その元気な様子を見て「世界を旅することはいいなあ」と嬉しい気持ちだった。


こどもたち


こどもたちと写真や動画を撮ったあとにお別れし、その日の宿で体を休めた。改めてジブチに来れたこと、世界を旅することをしていて間違いじゃなかった、自分にとって正解だったなと充実感を得ながらその日は寝た。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?