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就活面接「今日はどうやって来ましたか?」は実はアイスブレイクでは無い怖い話

こんにちは、3日連続の投稿となります。

さて、今日から就活面接における具体的な想定質問の回答の作り方をお伝えしていきます。


「今日はどうやって来られましたか?」はアイスブレイクでは無い

対面での面接になると、今も昔もこんな質問がよくされています。

「今日はどうやって来られましたか?」

人事のお兄さん・おねえさん、あるいはおじさん役員が優しい口調で最初のほうに聞いてくる質問です。

かつて在籍していた最大手自動車メーカーでも、ほぼ毎回、私自身も聞いていましたし、最終面接官の本部長クラスの役員も聞いていました。

実は、これは単なる最初のアイスブレイクでは無いのです。

質問の意図の捉え方が間違っているよ

残念ながらWEB記事等で自称就活プロコンサルの方が、質問の意図をこんな風に書いたりしています。

【質問の意図】
①入社後の通勤方法を確認するため
②学生の緊張をほぐすため(アイスブレイク)

自称就活プロさんのブログより一部抜粋

私はこれを見て「えーっ」と思わず叫んでしまいました!!
1ミリも合っていないですから。

質問の本当の意図

この「質問の本当の意図」は、
「①お互い初対面であり情報量の差があるかも知れないこと②その日・その場所での状況によって求めれていることが違うことを理解し、簡潔に説明できるか」です。

要するに、この質問から面接官からの評価が始まっているのです。

この後に詳しく記載しますので、「情報量の差」「その日・その場所での状況」というキーワードを覚えておいてくださいね。

こんな答え方は評価下げちゃうよ

さらに、残念ながら自称就活のプロさんは、ベストな答え方としてこういう風にも言っています。

①交通手段と経路をわかりやすく伝える
「電車で来ました」「徒歩で来ました」と言うだけでなく、経路まで順序立てて分かりやすく伝えましょう。電車で来た場合は、どの駅からどの路線を使って来たのか、どこで乗り換えたのかまで伝えると、面接官が経路をイメージしやすくなります。

②所要時間を合わせて伝える
「A駅から〇〇線に乗って約20分でB駅、B駅からは△△線で本社最寄駅であるC駅に参りました。C駅からは徒歩約5分ほどでここに到着しました」などと交通手段ごとに分けて所要時間を伝えると伝わりやすくなります。

自称就活プロさんのブログより一部抜粋

残念ながらほぼ0点に近い回答です。

では、正しい答え方は?
解説させてもらいますね。

意識することは2つ

  • お互い初対面で情報量に差があるかもしれないこと

  • その日・その場所での状況によって面接官が聞きたいことは違ってくること

具体例

具体的に話したほうが良いので、以下の条件を設定しますね。

(設定)
・敢えて学生A君の自宅は大阪
・本社は東京 全国展開している
・A君の家は大阪府で最寄駅は京阪本線「もりぐち市駅」
・1次面接は大阪支店の「大阪駅」
・最終面接は本社で「恵比寿駅」

0点の答え方

自称プロさんの答え方

(1次)
「はい、京阪の「もりぐ市駅」まで徒歩で5分、京阪電車で「もりぐち市駅」から「淀屋橋駅」まで20分、御堂筋で1駅で5分、そこから歩いて5分ほどでここに来ました」

(最終)
「はい、京阪の「もりぐ市駅」まで徒歩で5分、京阪電車で「もりぐち市駅」から「淀屋橋駅」まで20分、乗り換えて御堂筋で「新大阪駅」まで10分、そこから新幹線に乗って「品川」まで2時間30分、山手線で「恵比寿」まで15分ほど、そかから歩いて5分ほどでここに来ました」

この回答は全然だめですよね(笑)
2つのキーワード「情報量に差」「その日・その場所での状況を理解」を、どちらも意識出来ていないからです。しかも長い。

具体的に突っ込みます。

まず一次面接(会場大阪)の回答への突っ込み。

面接には本社東京の人が来られるケースも考えられます。実際にそういう場合が多いです。それゆえ関西にルーツが無い人が多く、その人に対して「京阪電車の・・・御堂筋の・・・」と矢継ぎ早に知らない固有名詞を言っても頭に入ってこないですし、イメージできないですよね。

重要なのは、「初対面」なので自分が持っている情報・感覚が相手と違うかもということも意識しながら答えることです。

最終面接(会場本社東京)の回答への突っ込み。

この面接官が一番聞きたいのは、「大阪から東京に来たけど、飛行機なの?新幹線なの?それとも夜行バスかな?」ですよね。最終面接官(役員)が家から本社までのルートに興味ありますか!?無いですよね。

最終面接官の一番聞きたかったことをキャッチしていないとA君は判断されてしまい、さらにダラダラと長く説明しているので、この時点で評価は厳しいものになってしまいます。

同じ質問に対しても、場所やその日の状況によって聞かれていることが変わるということを意識して答える必要があります。

皆さん、何となく私の伝えたいことは理解してもらえたでしょうか?

それでは、模範解答です。

100点の答え方

(1次)
「最寄駅から電車を2本乗り継いでdoor-to-doorで40分ほどかけて来ました」
これで100点の答えです。シンプルですよね。

面接官がもう少し詳しく聞きたい場合は、必ず追加の質問があるので、それを待っていて大丈夫です!!安心して下さい。

(最終)
・飛行機の場合
「早割とポイントが使え新幹線より安く取れたので、伊丹(大阪)空港から羽田まで飛行機で来ました。door-to-doorで3時間程度です。」

・新幹線の場合
「私の自宅からだと一番早いルートが新幹線ですので、新大阪から品川まで新幹線で来ました。door-to-doorで3時間程度です。」

※情報が不足しているのでは?と心配な方もいるかと思いますが、これで充分ですので安心して下さい。品川から恵比寿は?という当たり前の質問をする人はいませんよ。

・夜行バス
「学生でお金があまりないので一番安い夜行バスで来ました。大阪駅を深夜出発して、今朝6時くらいに新宿バスタに着きました」

まとめ

今回の「どうやって来ましたか?」への答え方のポイントは2つでした。

・初対面で相手の自分より情報が少ない場合があることを意識
・その日の状況や場所を意識(状況や場所で答える内容が変わる)

是非、この質問に備えてもらう際に、参考にしてもらえれば幸いです。

では、次の投稿で。


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