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「松井元哉 第113回医師国家試験 不合格発表閲覧之地 石碑」への旅路 (2)

これは「「松井元哉 第113回医師国家試験 不合格発表閲覧之地 石碑」への旅路 (1)」の続編です。先に(1)を読んでからお読みください。

第2日(2023/11/24)

この日は、宮古から三陸鉄道リアス線を海沿いに南下し、盛へ向かった後、BRTを経由して気仙沼から大船渡線に乗車する旅程である。
朝6:10の列車で宮古を出発した。太陽よりも早く起きたので、あたりの風景はまだ暗い。

宮古駅

豊間根駅あたりまで来ると日が昇ってきて明るくなってきた。

豊間根 - 陸中山田間
東日本大震災後に建設された防潮堤の脇を走る

宮古から釜石までの間は山田線の一部だった区間なのでカーブが多い。長大トンネルは少ないので、景色の良い場所が多いが、やはり東日本大震災後に建設された巨大な防潮堤が目立つ。
釜石で列車を乗り継いで、かつての南リアス線区間に入ると、再び直線的でトンネルの多い区間となる。が、それでも景色の良い場所はもちろんある。

唐丹 - 吉浜間 トンネル
唐丹 - 吉浜間 海側
盛駅

盛駅からはBRTに乗り継ぐ。凡そ1時間程度かけて、気仙沼駅まで向かう。この日は、BRTで迂回運行が行われており、本来の専用道を経由せず一般道路を走る区間が多かった。

迂回運行を知らせる看板


奇跡の一本松

途中、津波で流されなかったことで知られる奇跡の一本松の横を通る。このあたりから天候が若干怪しくなってきてきた。太陽は出ているが、ときたま雨が降る。
県境を越えて岩手県から宮城県に入り、10:27に気仙沼駅に着くと、駅に虹が架かっていた。しかし相変わらず小雨が降っている。

気仙沼駅

ここからは大船渡線に乗り換える。
次に降りる駅が「松井元哉 第113回医師国家試験 不合格発表閲覧之地 石碑」の最寄り駅である。
ところで、この旅程の大きな特徴として、岩手県と宮城県の県境を反復横跳びすることが挙げられる。BRTで盛→気仙沼を移動した際に岩手県から宮城県に入ったが、大船渡線に乗ると最初の駅間で再び県境を跨ぎ、次の新月駅は岩手県である。そして、石碑を訪問した後は、一ノ関から東北本線に乗り換えることとなるが、東北本線は線路の経路が県境を3度跨いでいる。一ノ関から小牛田の間を移動すると、「岩手→宮城→岩手→宮城」と移動することになる。図にするとこんな感じである。県境を5回跨ぐ。

盛 → 小牛田の経路 (GoogleMapを加工)

大船渡線の線路は大きく「凸」の字のように北へ迂回するルートが特徴的であるが、石碑がある場所の最寄駅である陸中門崎駅は、凸の字迂回の西側の出口に当たる部分にある。気仙沼を10:46に出発した列車は、予定通り11:49に陸中門崎駅に到着した。

陸中門崎駅

石碑までは駅から2kmほどの距離がある。岐阜と福井の県境を徒歩で越えたときに比べれば何と言う距離ではないが、今回は大型のスーツケースを抱えているという不利な条件なので、やや時間を要したが、それでも20分ほど歩いて目的の場所まで来た。

目的地はもうすぐ…?

あれ、本当に石碑なんてあるんでしょうか。地図上ではもう100mもないくらいの場所にあるはずです。しかし地図を信じて歩いたら、あった。

これが「松井元哉 第113回医師国家試験 不合格発表閲覧之地 石碑」だ!!

松井元哉 第113回医師国家試験 不合格発表閲覧之地 石碑

想像していたよりも、はるかに小さい。
このように、想像地図の人の本体 A4用紙に印刷された南栄の地図と比べると、こんな感じである。

想像地図と、松井元哉 第113回医師国家試験 不合格発表閲覧之地 石碑

時刻はちょうど12時過ぎ。石碑を見た後は、近くにある「道の駅かわさき」で昼食をとろうと思っていた。それでそちらへ向けて歩き始めたのだが、「柳原白蓮歌碑」を過ぎた当たりまで来たが、道の駅まで往復していたら陸中門崎駅で乗る列車の時刻に間に合わなくなってしまう可能性が高いのではないかと気付いた。完全に目測を誤っていた。

柳原白蓮歌碑

そこで、駅に向けてきびすを返すことにした。そんなタイミングで、非常に悪いことに小雨が降り始めた。

本日2回目の虹

と思ったが、雨はすぐに弱まり、行く手に虹が架かった。この日2度目に見る虹である。しかし、寄り道をして遠くまで歩いてしまったので、また長い距離を歩いて駅まで戻らなければならない。駅はちょうどこの虹の左の根本付近にある。

誰も歩いていない道を行く

歩くこと30分。陸中門崎駅に戻ってきた。

陸中門崎駅

再び列車に乗り、一ノ関へ向かう。
一ノ関には13:42着予定で、13:50発の小牛田ゆき列車に乗り換える予定である。この8分間の時間の間に、昼食(弁当)を買うために途中下車する必要があったが、幸いなことに小牛田ゆきの列車が改札に面したホームに泊まっていたため、多少急ぎ足ではあるが間に合った。

一ノ関駅で買った弁当

小牛田で仙台ゆきに乗り継いで仙台駅に到着した。
ホテルに荷物を置き、伊達政宗の騎馬像へ向かう。前回に仙台に来たときは、地震で傾いていて入ることができなかったが、今回は見ることができた。が、もう既に日は沈んでいて暗い。それでも、像はライトアップされているので、露光時間を長くして撮影したところ、むしろかっこ良く撮影することができた。

この日は、19時に仙台在住のフォロワーさんと会うことになっていたが、それまでに少しだけ時間がある。かといってもう17時を過ぎていて、観光施設は軒並み閉館している。そこで、せっかく仙台市地下鉄の1日乗車券を持っているのだから、完乗してみようかということになった。東西線の連坊-荒井、南北線の北仙台-泉中央と仙台-富沢の3区間が未乗だったが、前2者を往復乗車し、仙台駅に戻ってきたところちょうど良い時間になっていたので、そのまま待ち合わせ場所に向かい、無事に合流した。
その後は2人で夕食をとった後に解散した。
翌日も早起きなのと、流石に歩き疲れていたので、残っている仙台-富沢はまた次の機会とすることにした。

第3部へ続く。


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