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舞台「恋はカットがかかるまで」完走した感想

先月行われた劇団シアターザロケッツさんの舞台「恋はカットがかかるまで」を観た感想をnoteに残しておこうと思います。

開催概要
《劇場》
シアター・アルファ東京(恵比寿)
《期間》
2022年3月16日 (水) ~2022年3月21日 (月・祝)
《開演時間》
3/16(水)19:00
3/17(木)14:00/19:00
3/18(金)19:00
3/19(土)14:00/18:30
3/20(日)14:00/18:30
3/21(月・祝)12:00/16:00

上演時間100分×10公演、計1,000分の楽しくて幸せな6日間を過ごしてから10日経ちました。このご時世の中、全10公演無事開催されて本当によかったです。全公演、心の底から楽しませてもらえました。出演者の皆様、スタッフ・関係者の皆様、本当にありがとうございました。

(ネタバレ無し感想終わり)


今回の座席


座席は今回の劇場の特性を活かしてなるべくいろんな角度から観れるようにすることを心掛けました。

特に最上手と最下手は中央ブロックでは見れない、聞こえない裏芝居を楽しむことができたので、そこをチョイスしていたのは正解でした。

あとは10公演もあればというところで、「大森美優ちゃんだけを見る日」を3日目に置いてみたり、逆に推しメンを目で追う優先度を下げて全体を見るようにしてみたりと、見方を変えながら楽しむことができたのも良かったです。

ヲタクする上で「義務感でヲタクしない。楽しいと思えることをする」ことを心に決めて日々過ごしてるのですが、今まで大森美優ちゃん出演の舞台、ことロケッツさんのそれは全て面白くて密度の濃い公演だったので、全通する以外選択肢はありませんでした。雨のち晴れも両家顔合わせも全日行くようにしてたのですが、ほんと1公演でも逃すと後悔するくらい毎公演違うので。

毎公演アドリブが異なるのも面白いのですが、公演によって観客側のリアクションも毎回違うし、リピーターによって3,4公演目からOPアクトでの手拍子が定着するなど、演者と観客セットでライブ感を生んでる感じが舞台の醍醐味だと思いましたね(おま誰)。劇中の台詞に「生きた芝居でいこう!」とありましたけど、まさにあの100分は生きてたと思います。

劇場の座席に話を戻すと、今回の中央ブロック最前列はかなり見上げる形になるので、首への負担がそこそこ大きかったですが、それと引き換えに演者との距離はめちゃくちゃ近く、秋葉原のAKB48劇場の最前列よりもずっと近いそれでした(基準がアケカス)。そのため、劇中は自分もその世界の中にいるかのような没入感、臨場感を味わえました。例えば持田がテーブルを叩くシーン、普通に怖くてビクンとなる(が、その後、無限にオムライスの皿が回り続ける回があり、さすがに笑った)等。

千秋楽、カーテンコールでスタオベ起きたのですが、0ズレが推しメンだったので、距離が近すぎて立つのめちゃくちゃ躊躇いました(立ちました)、心は超スタオベだったのですが(日本語無し)。

目線的に観やすかったのはC,D,E列あたりでしたね。複数の掛け合いが同時並行で上手、中央、下手のあちこちで進むので、それらの動きを丸々視界に収めて新しく気付くことが出てくるという点では後列(G列以降)もありでした。

このご時世、どうしてもアレが心配になりがちですが、体温測定やアルコール消毒はもちろんのこと、エゲツない空調(換気)システムと観客の咳エチケットのおかげで不安はだいぶ軽減されました。コロナ禍の中で生まれた新しい劇場なだけはありましたね。


さて、今回のストーリーは以下の通りでした。

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テラスが自慢のカフェ「Knockin’on the door」が、ある映画のロケ地に選ばれた。浮き足立つ店員たち、彼らは店員役のエキストラとして撮影に参加することが決まっていたのだった。

映画の主演カップル役である俳優の須賀杏奈(演:大森美優)と持田雅彦は、先日破局疑惑報道が流れたばかりの二人。厳戒態勢の中で敢行されるロケ。しかしカフェの店員の中に、杏奈を推しとする高原有為がいて……。

報道を受けピリつく現場。しかし情報は漏れ訪れる野次馬。野次馬の存在を隠す為に飛び出した嘘!!巻き添えになった助監督を他所に、持田のエキストラを小馬鹿にした態度の当て付けに杏奈が提案したのはシーンの演出変更。それは杏奈がカフェの店員に心を奪われるアドリブ芝居。憤慨する持田、困惑する撮影班、戸惑う一同を尻目に、杏奈が相手役に指名したのは、有為!?

かくしてカメラが回っている時だけの、しかしOKが出る迄は何度もテイクを重ねられる・・・・・・。
推しと共演するという奇跡を手にした男の、アプローチ大作戦が始まるのだった!!

劇団シアターザロケッツがお届けする、失敗と成功の定義の打破。幸せとは、勇気とはなんだ?
笑いと涙と恋と人生の、、あああ〜〜時間がない!さあ、有無を言わさずクランクイン!!
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という感じのストーリー(コピペ)。基本的にはコメディ(コント)なんだけど、随所にハートフルな要素があって、伏線や小ネタも散りばめられてて、ほんと情報量多すぎて1回では到底把握できない、目が足りないってなる公演でした。

ちなみに今回の舞台を見るにあたって、個人的な伏線がありまして。前回推しメンが出た舞台はちょうど3年前、今回と同じロケッツさんの舞台で。そのときは結婚がテーマのお話だったのですが、相手役を演じられてた方が今回の(元)交際相手を演じられる方だったんですね。
しかもその3年前の舞台の千秋楽のお見送りで私はお二人の前で「大森美優ちゃんと結婚したいと思いました」という痛過ぎる感想を吐いた過去がありました。

そんな黒歴史を思い起こさせるキャスティングで初日が始まる前に身震いしまくるも、「お話会で本人からは今回は大丈夫だと思う(何が)的なこと言われてた気がするし大丈夫っしょ!w」と楽観的なスタンスで初日を観劇し、敢え無く心の中で眠っていたガチ恋が暴発。

がっつり彼氏と喧嘩する、違うイケメンにときめく、キスシーンある(諸説あり)、お手手もしょっちゅう繋ぐ(←こっちはオンラインお話会なんだぞ!(※冗談です))、最後は彼氏とハッピーエンド(?)、等々の姿を目にして「完全にガチ恋キラーな舞台やんけ」となったのが初日終わったときのファーストインプレッションでした(本当にすみません)(もっとちゃんとした感想を持て)。

しかも推しメン演じる須賀杏奈の彼氏である持田雅彦が女癖が悪い俳優という設定で。いや女たらしなところはどうでもよかったのですが、大森美優…じゃなかった須賀杏奈に対する当たり方見て最初は心の中で冗談半分にキレてましたね、ええ。でも2公演目以降見ていると、持田自身のプロ意識の高さと、そこから自然と生まれる須賀杏奈への気遣い(日焼けさせないように日傘を譲る、椅子がぶつからないように守る等)に気付かされて、どんどん持田のことが好きになりました。

女癖が悪い持田とは対照的に高原有為という須賀杏奈(大森美優)神推しのカフェ店員が登場します。彼の推しへの真っ直ぐな気持ちには学ぶものがありました。や、最後普通に民間人にうつつを抜かしてたし言うほど真っ直ぐか?(限界)
でも推しの彼氏(持田)に対して「最後は委ねるしかないんです、お願いします」なんて僕だったら絶対言えないし、推し(杏奈)に「これからも“応援”(強調)よろしくお願いします」って言われたら「須賀杏奈しか勝たん」なんてガッツポーズする余裕もなく泣き崩れるかもしれない。

という観点でマジ高原有為リスペクト…って感じな舞台でした。あれぐらい真っ直ぐに気持ちを伝えられるようになりたい。

他にも話したい登場人物はたくさんいるんですけど、キリがないので最後に大森美優ちゃんの話を。

登場人物の中では遊びが少なく、映画撮影で演じる女優を演じる、という点で素人目に見て難しい役回りだったとは思いますが、その中で(特に本音を吐露するシーンで)表情、特に目がマジになるところは流石というか、「これを見に来たんだよ!」ってやつでした(大森美優ちゃんの演技が好きな人には伝わると思う)。

「私が根こそぎ断ってあげる」のあのシーンの推しメン、好きな推しメンの演技過ぎて心の中で雨宮咲子(持田のヲタク)ばりに叫んでましたね。

まぁいちばん心が叫びたがったシーンは最初のオムライス注文の直後に杏奈がフフッと笑うところです。や、可愛すぎるでしょ、あれ。

あとは、傘持って“めんどくさかわいい女”を演じる推しメンのあのシーン、何回見ても刺さる名場面でしたね。斜め(そっぽ)向いてエモいこという場面、雨晴れ(舞台)でも心に来た記憶。

他の演者さんの芝居が面白すぎるから、公演によってちょいちょい素で笑ってるところを見れたのもよかった(?)です。

そういえば今回は幽霊役じゃなかったですね笑

ここまでいろいろと書いてきましたが、全体通して終始笑いっぱなしの舞台だったので、いろんな事情で来れなかったっていう人でDVD買ったよっていう方はぜひ楽しみにして観て頂きたいですね(お前は誰)。

舞台自体も楽しかったですが、マチネとソワレの間の時間とか、ソワレが終わった後に大森美優ちゃんのヲタクの皆さんとたくさん話すことができたのがいちばん楽しかったです。
「オンラインお話会は握手会と違って終わった後にヲタクのみんなで飲みとか行けないからモチベが湧きにくい」といった声も聞いて「わかりみ〜」となるくらい、私もこういう場に飢えてたので、久々にああいうノリで大森美優ちゃんの話とかありえんくだらない話とかできて、ほんとたくさん笑いました。

大森美優ちゃんのヲタク、毎回毎回僕が「大森美優ちゃんと結婚したい音頭」を踊り始めても受け止めてくれるどころか、どんどん乗せてくれるありがたい方たちなのですが、僕もいい歳だしそろそろ止めて欲しい(本当にいつもありがとうございます)。まぁ遅かれ早かれいつかは“カットがかかる”話なんですけどね。そういえばガチ恋勢だと思ってたヲタクに「あのキスシーンとかどうでした!?」って聞いたら「や、別に…」って返されたのまぁまぁショックでした(本当に本当にすみません)。

あとオンラインのイベントとは異なって初めて会うヲタクさんがいたりするのが現場あるあるだなって思いました。「むかし大森美優ちゃん追いかけてたときはkorin_036をフォローせずにリストに入れて監視してました笑」って言われたときは既視感を覚えずにはいられませんでしたが…笑
「大森美優ちゃんの情報を追うには手っ取り早いアカウントだった」とのことだったので野球の話ばかりせずにちゃんと大森美優ちゃんの話をしたいと思いました。

舞台、アイドルヲタクからは賛否あるし、「俺は舞台じゃなくてグループのライブが観たいんだよ!」と喚くヲタクの気持ちも理解できますが、わずか1週間前後とかの短い期間で普段とはちょっと違う推しメンの姿を何度も観る濃い時間の過ごし方ができるという意味では、舞台は代え難いイベントだと思います。あ、普通に楽曲ライブを混ぜてくる48村の舞台は別です。

次の推しメンの舞台出演はいつになるのか分かりませんが、またいつか舞台特有のエモい空気を味わいたいです。

おしまい。


おまけ

推しと共演するヲタク…?