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観察日記: タイサンボク(618文字)

毎朝のジョギング、音楽を聴きながら走る人も多いのではないかと思うけれど、小鳥の囀り聞いたり、セミや虫の音など、季節を感じながら走るのも悪くない。同時に、視覚的にも、常に季節を求めて目をキョロキョロさせている。

ある日、復路ルートを走っていて、前方に見える大きな木に白い大きなツボミのようなものを見つけた。

5月22日 月曜日

とても大きなツボミで、植物というよりは何かツルンとした無機質的な滑らかさを感じて、この後このツボミがどうなっていくのか気になった。

5月24日 水曜日

朝から青空が眩しかった翌々日。同じ場所まで走ってくると、またそのツボミが目に入った。ツボミは少し綻んで、花が咲くんだ…という期待が高まった。無機質感はなくなり、空の青に対して、真っ白な花びらが美しかった。

5月25日 木曜日

いよいよ咲いてきた。前日よりも大きく開き、立派になった。陽の光を浴びて、穢れのない白さが無垢で眩しい。

5月26日 金曜日

とうとう花開いた。期待どおり大きく堂々と咲いた。大木に咲く大輪。Googleレンズで調べると、タイサンボクというらしい。

毎朝、基本的に同じコースを走っていると、少しずつ風景が変化していくのが分かる。五感を通して季節の移ろいを実感し(味覚は…ないかな)、日本の四季を楽しむ。健康にも美容にもいい。そのはず。あまり実感はないけど。でも、草花観察は発見の喜びがあり、名残惜しさも感じるが、確かに楽しい。これからも続けていこうと思う。

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