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GEMS COMPANY ファーストライブ「Magic Box」参加レポート

2019年6月28日〜30日の3日間にわたり、スクウェア・エニックスがプロデュースするアイドルグループ「GEMS COMPANY」通称ジェムカンの待望のファーストライブ「Magic Box」が開催されました。

昨年4月に珠根うた、星菜日向夏がYouTube配信を始めてから1年2ヶ月、GEMS COMPANYというグループ名が発表されてから10ヶ月。延べ1750人、満員の観客を動員するまでに成長しました!

その宝石のような魅力いっぱいのステージの模様をレポートしてみたいと思います!

GEMS COMPANYとは?

12人の個性あふれる女の子が所属する、全く新しいアイドルグループ、それがジェムカンです。共通点は、それぞれが叶えたい夢を持っていること。でも、それ以外にあともうひとつ、ちょっとした共通点があります。それは…彼女たちがバーチャルな存在であること。

実はジェムカンファンは、普段この単語は使いません!なぜなら、彼女たちは実際にそこにいる、リアルな女の子なんだという世界観を楽しんでいるからです。しかし、この記事で初めてジェムカンを知るという方のために、あえてお伝えしたい。CGです。え?それでどうやってライブするの?と思いますよね。実は、会場にちょっとした秘密があるんです。

ファーストライブの会場は DMM VR THEATER!

ファーストライブの会場、DMM VR THEATERは、3DCGライブホログラフィック映像のための、世界初の常設劇場なんです。ステージ上にリアルなCGキャラクターが現れるような不思議な映像表現が可能な仕掛けがある、ちょっと変わった劇場と思ってもらえればOKです。どんな技術が使われているかは、過去に詳しく調べた記事がありますので、興味があればご覧ください。

ファーストライブ、初の単独イベントで、3日間の強気日程がチケット完売!

会場のキャパシティは約350人。この会場で3日間5公演、延べ1750人の観客数。通常チケット5800円、特典チケット12000円と決して安くはない価格設定ですし、何より実際に横浜まで足を運ぶ必要があります。YouTubeで同じ数の人に見てもらうよりも格段に高いハードルです。果たして、実際にこれだけの数のチケットが売れるのか。プロデューサーのよーすぴさんも、番組で「初めはこのキャパで空席があるくらいの実力から、いずれ埋められるようになればいい」というような発言もしていました。

ところが、フタを開けてみれば全公演チケット完売!私は囚人として絶対忠誠を誓う花菱撫子様がMC出演する「MC MATULIPのじかん」のみの参加でしたが、会場の半分くらいは2公演以上に参加しているのかな?という雰囲気でした。3日間ありますので、流石に「全通組」は一部だとおもいますが…。ジェムカンメンバーがそれぞれ着実に人気を獲得してきた成果をプロデューサーに示す結果となりました!

愛にあふれるファンの熱気!グッズも飛ぶように売れた!

会場に到着すると目に付く、豪華なフラワースタンド!ファンの有志でお金を出し合って飾ったもので、グループ内ユニットそれぞれのイメージをお花で表現しています。最初は1基飾るお金が集まればという企画でしたが、ファンの熱量が集まって5基も飾ることができました。私も参加しましたので感無量です。いつかはメンバーひとりひとりのフラスタが飾られるようになるといいですね!

ライブといえば物販!初めての単独イベントということで、グッズも多数用意されていましたが、こちらも文字通り飛ぶように売れていました!

私はお仕事との兼ね合いで直前に会場に着いてしまったため、残念ながら物販列には並べず。とはいえ終演後も物販があるというアナウンスがあったので安心していたのですが、終演後に物販ブースに立ち寄ってみれば、すでにほとんどのアイテムは完売状態。チェキ欲しかった…自業自得とはいえ、ちょっと悲しい…。次はもっともっと広い物販会場と山のようなグッズを用意して欲しいところです!

ファンとの交流を大事にした、あたたかいライブの時間!

会場内はライブ用の箱というよりは、「シアター」の名の通りの劇場のような雰囲気。というか、ほぼ映画館です。開始時間前には、ファンが指定された席にきちんと座っていて、マナーの良さを感じました。それぞれ近くのファンと談笑したり、キンブレの色切り替えを入念にチェックしたりと、思い思いの時間を過ごしています。

開演前には、出演メンバー本人による諸注意のアナウンスがありました。ユニットとしての仲の良さを感じさせる、リラックスした雰囲気のメンバー同士の掛け合いに、客席から自然と笑いが漏れます。ユキノくんが客席からのヒロシコールに応えたりと、否が応でも「すぐそこにメンバーがいるんだ!」という期待感を高めてくれます。そして前説の時点で「あ〜独身で平社員で時間があれば全公演行ってた」という気持ちになります…。

そして、いよいよ開演!カウントダウンののち、いきなり担当MCを務めるグループ内ユニット「MATULIP」の持ち歌「DESIGNED LOVE」からスタート!よーすぴのツイートで見てたこれ!これが目の前で!Foooo!!

事前に放送でも「過度なオタ芸はやめようね」というアナウンスがあったおかげか、非ドルオタの私でも落ち着いてライブを楽しむことができました。面白いのは、オマフレはドルオタっぽく盛り上がりMIX歓迎、メッセージは叫ばずじっくりと楽しむ、のようなユニットごとの楽しみ方の違いのようなものも感じられました。

おそらく今後のライブも同じようなノリで文化が構築されていくと思いますので、ドルオタ界隈のノリはちょっとな〜と敬遠する人も、ディアステMIX打ちたいぜ!という人も、両方満足できるライブになると思います。

また、ファンの有志がサイリウムを配ったりしてるのも良いな〜と思いました。全員が持っているとなれば、振ったことがない人も振りやすいですし。今後もやってほしいです。

歌のパフォーマンスの合間のMCでは、メンバーが挑戦するお題に観客がメンバーの推し色のサイリウムを振って採点したり、「一文字組のみんな〜!」「財団職員のみんな〜!」というコールに全力でレスポンスするなど、メンバーとファンがたっぷり交流でき、会場にきた甲斐があった!と思わせてくれます。目の前にいるというだけで、普段のYouTube配信とはまた違った楽しさがありますね。こう言う時にファンの名称を決めておくと便利なので、まだ決めてないメンバーは今後の配信で決めておいてほしいところです。

MATULIPの3人は、ユキノくんが罰ゲームを「楽しみ!」と言う強メンタルっぷりを発揮したり、盛り上げ方を熟知している撫様がぶち上がり何度も客席を沸かせたり、二人に振り回されながらもマヤたそが優しく引っ張っていったりと、初ライブとは思えない楽しいステージを作り上げていました。

そして、ライブだけの特別なカバー曲のパフォーマンス!MATULIPはキャッツアイを披露。メンバーがアイディアを出し合ってYumiko先生と作り上げたというセクシーなダンスパフォーマンス。はー、かわいい!かわいい!

も〜、未来から来たしろのさん、ネタバレしたらダメじゃないですか!

そこにいる感を重視「普通のライブハウスでできることをCGでやりきった」ガチンコ勝負のライブパフォーマンス!

事前にDMM VR THEATERについて調べた際に、いったいどんな風にライブするのかな?他の公演のように、ビジュアルエフェクトも駆使した「さすがバーチャルだね」という最先端感があるものにするのかな?と想像もしていたのですが、良い意味で裏切られました。

曲が始まる前、ステージ袖から走ってきて配置に着くメンバー。ライブに行ったことがある人なら分かるでしょう、暗転していても漏れる光で照らし出される演者のシルエット。まばゆいライトが照らし出される前の、演者も観客も固唾を飲んで「その時」を待つ。そう、あれ。「あの感覚」ですよ。

曲が始まってからも、サイドモニターにPVを意識した映像は流しますが、メインステージ上にエフェクトは一切なし。映像をメンバーたちの上に少し出すだけで、ステージ上には基本的にメンバーたちの姿だけが存在します。

リアル感重視の演出が誰にとっても分かりやすかったのは「形而境界のモノローグ」のパフォーマンスでしょう。みずしーとねくねくの二人が前後に立ち、前の一人が膝立ちになる振り付けで、奥のみずしーにねくねくの影が映り、さらにその奥の壁に二人の壁が映ります。このリアリティは不思議な感覚でした。本当に、そこにいるとしか思えません。

この「エフェクトに頼らない」という決断をしたよーすぴはすごいなと思いました。よほどCGと演者に自信を持っているからとしか思えません。そして、演者自身から溢れ出す魅力だけでステージを成り立たせようという真っ向勝負のチャレンジと見ました!

この方向で勝負するなら、生身の肉体の方が楽に決まってます。何もしなくても、生きている人体にはディティールがあります。その実在感に小細工なしで勝負を挑むというのは、並大抵のモデリングではないですし、それ以上に動きをつける演者には一分の隙も許されません。本当に指先にまで魂がこもっていると感じました。この難課題にチャレンジし、感動を与えたメンバーとスタッフには尊敬の念を禁じえません。心から賞賛の拍手を送りたい…!

振り付けに合わせて自然に揺れる衣装の質感のクオリティや、その衣装に包まれた内側にある肉の実在感。はらりと肩から落ちる髪。指先まで繊細に表現されたダンス。何度も繰り返し見たはずのPVでは気づけなかった振り付けや、衣装の装飾に気づくんですよね。そして、メンバーの表情!感情が客席まで伝わってくるようです。座席が後ろの方の私でこういう感想ですから、最前列からはどのような驚きがあったのか、想像するしかないですが、うらやましい限りです。

そうそう、忘れてはいけないのが歌唱ですね!ボイストレーニングを重ねたと思います、みんなパワフルな声量が出るようになっていて、満席の会場を沸かせます。なにぬが途中で半音キーが上がってたのもご愛嬌。否応無しにリアルタイムなパフォーマンスだと言う感覚を与えてくれます。

…と、言葉を尽くしたとしても、百聞は一見にしかず。今回の公演はソフト化の予定がないのですが、公式さんがちょっとだけライブ映像をTwitterにアップしていますので、どんな様子だったかはこちらをご覧ください!

私見ですが、今後10年で確実にバーチャルが普及していきます。普及する中で「なぜリアルではなくバーチャルなのか」という問いは「なぜ会いに行かず電話するのか」くらい無意味だし、「リアルではなくバーチャルだからできること」なんていう課題設定も早晩陳腐化すると思っています。我々はバーチャルによって拡張された「現実」を生きていくことになります。そんな新時代を象徴するアイコンとして、GEMS COMPANYという先駆者がいたよ、そのファーストライブはガチで攻めたものだったよ、という記録をこうして残しておけることが嬉しいなと思います。…閑話休題。

大仕事を終えたメンバーのMCに涙。そして、喜びを体いっぱい表現するメンバーたち!

ラストMCでは、MATULIPの3人の思いや裏話も語られました。マヤたそがアイドルという職業にかける思いの深さや、撫さんが抱く焦燥や葛藤…そういうものに胸が苦しくなるのはかつてその道を通り、何者にもなれず重ねてきた年齢の故、なのでしょうか。アイドルという存在は決して美しいだけではないし、悩みもがく人間臭さがジェムカンメンバーの魅力だと思うのです。よーすぴが描く「泥臭い成功ストーリー」がハッピーエンドを迎えるまで付いていくという決意を固めた瞬間でした。ジェムカンなら、絶対にできると信じて。

アンコールは全員でJAM GEM JUMP!!! それぞれのユニット衣装で思いおもいに踊る12人。移動はなしで、自由な動きで喜びを体いっぱいに表現するメンバーたち。思いっきり声をあげて盛り上げるひなちゃんかわいい!JGJなのにワクステするゆずきちゃんかわいい!最後まで元気いっぱいのユキノ君かわいい!そして、撫さまも負けずにジャンプした!感動の瞬間!

千穐楽のアンコールでは、泣き崩れる撫さまとつられて決壊するみこみこの姿もあったとか。1公演しか参加していない私ではこれ以上のレポートは限界がありますので、ぜひハッシュタグ#MagicBoxを辿ってライブの雰囲気に触れてみてください!

セカンドライブも期待大!

ファーストライブの大成功を受けて、プロデューサーは早速「次もやる」と確約してくれました!今回日程が合わなかった方も、期待して待ちましょう!

最後に、素晴らしいライブパフォーマンスを見せてくれたジェムカンメンバーのみなさん、本当にお疲れ様でした!

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