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65 歳のトレーニング(運動) リハビリから練習へ科学的な考察

現在
1984年(昭和59年)天草トライアスロンの初レース以来、38年間トライスロンを続けていた。
しかし、昨年(2021年)マウンテンバイクの練習後、急性心筋梗塞で倒れ、生死をさまよう。
それでも運良く生還する。
心臓機能は相当悪くなっていたが、回復のためリハビリを行う。
そして、4ヶ月後、心臓機能はほぼ健常者並になり、心肺機能は同世代の平均値に対して150%位まで回復していた。
しかし、降圧剤、アスピリン、血液をサラサラにする薬などは服用中だ。

医者には、近年まれに見る重症だった言われたが、短期間でよくここまで回復したと驚いていた。ただ動脈硬化した血管は元には戻らない。5箇所のステント治療のおかげで生きている。
そんな悲惨な状態から好転しつつある。そんな65歳だ。

「結構微妙な状況だ」
写真は1987年の宮古島トライアスロン。

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65歳での復活は可能か??
65歳の運動に関して、38年間継続してトライアスロンや自転車、マラソン、スイムなどの運動をしていても体は弱ってくる。病気の魔の手も襲ってくる。
今後のリハビリ(練習)メニューの組み立ての予備知識として、老化と運動に関して少し考察してみた。

筋肉の話
筋肉は裏切らない

筋肉量
人の筋肉は25-30歳頃をピークに減少を始める。現象速度は45歳くらいまでは緩やかであるが、60歳頃から急激に低下する。
歳を取ると体が縮むと感じるのは、それは筋肉が縮むからだ。それ以外にも軟骨の減少とか骨のゆがみなどがある。そのため5cm以上身長が低くなる人もいる。

筋肉繊維のサイズ
筋線維サイズは30~35歳でピークに達して、その後徐々に減少する。
中年期ではほとんど変化しない。
そして高年齢(60歳以降)になって著しく減少する。
これは速筋型筋線維(速筋)で顕著に生じるそうだ。一方、遅筋型筋線維(遅筋)はあまり減少しないそうだ。
だから持久系の運動は年配まで結構やっていけるようだ。

筋肉繊維の数
筋線維数の減少は中年期の筋線維数の減少は比較的緩やかだが、25歳をピークとして65歳までのおよそ40年間で25%減少する。
その後の減少は急速に起こり、わずか15年程度の間にさらに25%の低下(ピーク時の50%)する。つまり75歳では25歳の半分の筋繊維しかない。
これは遅筋も速筋も同じように落ちるそうだ。

見た目が若い選手と同じくらい筋肉をもっていても、筋繊維は50%しかないので、筋肉の耐久能力は半分近くまで落ちている。
つまり老人は苦しいわりには記録が出ないことになる。

筋肉の損傷と強化
トレーニング負荷の設定には注意が必要である。高齢者は若齢者と比べて運動後の筋損傷の程度が大きい、老人は疲れが激しいのだ。

救いは、速筋は年寄りでも鍛えれば直ぐに強化出来るそうだ。一方、遅筋は心肺機能と関連があるので、直ぐには効果はでない。
余り知られてはないが、靱帯や軟骨は直ぐには鍛えられない。筋肉の強化と靱帯の強化がアンマッチしていると、靱帯を切るような怪我をする。注意が必要だ。

筋肉の練習
ここまでで分かったことは、歳をとるほど毎日の筋トレが必要であることだ。老人でも筋肉は裏切らないようだ。
だけど老人の筋肉は直ぐに落ちる。超特急だ。
今回1ヶ月の入院で、2キロ筋肉が落ちた。今はリハビリで復活させている。

現在、実際の状況
退院後、リハビリとして心臓を鍛える持久系のリハビリを推奨された。
一方筋トレは心臓に負担をかけるから、あまりやらないようにと言われた。でもね、心臓に負荷かける程の筋トレなんか1人で出来るものじゃない。
その辺りは医者との認識が違う。そんな強い負荷練習を1人でやれる一般人はいない。

それと人は筋肉量をある程度増やして基礎代謝を上げる必要がある。
代謝を促進して組織の入れ替えをしないと回復力が戻らない、健康にもならない。

心肺系
健康な高齢者でも、酸素を利用する能力は加齢と共に確実に低下する。
平均的には20歳を過ぎると1歳につき1%低下すると言われている。
つまり65歳の私は20才のころより、心肺能力が38%低下していることになる。

20歳の頃、プールの監視員のバイトをしていたが、その時、マッチョの監督のおっさんが、「20歳までにどれだけ鍛えたが、その後の運動能力を決める」と言ってバイト後、プールで特訓をさせられた。
当時は「ちょっと何言ってるかわからない」
今は漸くその意味がわかった。若い頃の運動は大切で、老後の体力の元になる。
おっさん、だってマッチョじゃなかったのだ。

心臓の関わり
トライアスロンなどの筋肉の動きは有酸素運動だから心臓の動きに左右される。
心臓をエンジンに例えれば、心臓のパワーが変化しないと、回転数、つまり最大心拍数(一分間の心拍数)が問題となる。

そこで科学的トレーニングの定説がある。実測が基本だが、年齢による推定式。
(個人差により推定の値に±10程度は上下する可能性がある)
(1)一般     最大心拍数= 220ー年齢
(2)スポーツ選手 最大心拍数= 210-(年齢/2)
65歳だと、220ー65=155
     210ー(65/2)=177
昨年12月末、心肺運動負荷試験(CPX)したところ、10月の検査で138まで落ちたが、160まで復活していた。

老人の心肺機能は、年齢により低下するが、有酸素運動をすることにより、その低下を少なくさせることが出来る。
これは事実のようだ。

神経系
調査中だけど、視力の低下は実感する。動体視力はかなり落ちる。その分、経験値で先読みし、自転車のダウンヒルなどでは判断していると思う。
球技と違って、それほどハンディにはならないようだ。

スキル系
スキル系の練習は老人にとって、経験的にかなり重要だと思っている。体力だけ鍛えると勘違いして事故を起こす。怪我もする。
スキルを鍛えること神経系の連動練習は続ける必要がある。
もう歳なのだからと言って、車の運転、バイク、スケボー、スキーなど止めることはない。止めたらお終わりだ。感覚はなかなか戻らない。一気に鈍くなる。

以下スポーツサイトで拾った記事。ためになるQ&A
記憶がないのですが、自転車ロード選手の栗林さんのサイトかな?
間違っていたらごめんなさい。

A.練習をさぼると心肺機能がすぐに落ちるような気がします。

Q.それは筋力と心肺機能のバランスの問題ではないですかね?
学校で習ったと思いますが、筋肉が育つのは練習した時ではなく、練習後に休んだ時です。
つまり、練習を休まずに続けていると筋肉がつかれてきてしまいますが、さぼると筋肉が回復して、さぼった期間よっては、一時的にせよ良いコンデションになりやすいです。
試合前に練習量を減らすのはこの状態にするためですよね。
週に一度は筋肉を休ませるために休養日を設けるのは大切なことですし、筋力トレーニングを毎日せずに多くても週に2回程度にするのは、筋肉が回復しないと連続して筋力トレーニングをしても効果が薄くなるだけじゃなく、故障の原因になりやすいからです。
毎日体を痛めつけるのだけがトレーニングではないですよ。
一番重要なのはどこでどれだけ休息をとるかです。

ただし技術的なことはたとえ短時間でも、毎日練習したほうがいいですけどねー。
(自転車だとペダリングのトレーニングとかですね)

人は、自分の意志で体の調子を上げることはできません。
できるのは体の調子を落とすことだけです。
試合に向けて体調の調整をする場合でも、試合に向けてどこまで調子を上げるのかではなく、試合前の何日前に疲労のピークを持ってくるかを考えるのが基本で、その後ゆっくり疲労を抜くことによって、好調の期間を長くすることができます。

片や心肺機能や筋や軟骨などの関節を鍛えるのは時間がかかりますよ。
心臓はちょっと止めて休めることはできませんからね。
心肺機能は持久力のために鍛えるものですが、まともに鍛えようと思えば最低3年はかかります。
休めることができないので、一度負荷をかけると回復にも時間がかかりますから、LSDなどは多くても週に一度ぐらいにとどめるべきですねー。
ですから、ロングライド(ロードバイク)を専門にする人は月に一度ぐらいしかまともに乗らない人もいるくらいですよ。
それでも300キロとか600キロとか走り切っちゃいます。

以上、バイク時代の私 241

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