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フリスビーで遊ぶ

フリスビー
正式名称はフライングディスクだけど、私の歳だとフリスビーの方が馴染みが深い。
昔昔、アメリカの大学生が近所のパン屋、「フリスビー・ベイカリー」のパイ皿を投げて遊んでいたのが、この遊びの始まり。
フリスビーは、そのロゴ入りのパイ皿からつけられた名前だ。
スケートボードと同じようにアメリカ人の思いつきから産まれた遊び
そんなことなので、ここではフリスビーとする。

1950年代から60年代、アメリカの大学生は元気に遊んでおり、その遊びが昇華して1970年代、アメリカのスポーツカルチャーが花開いた。その流れが日本にも紹介されて、日本の若者に多大なる影響を与えた。
当然、私も影響されまくっていた。

1975年頃から、公園でフリスビーを飛ばす若者の姿を見かけた。私はなんとか大学生となる。
「フリスビーか、面白そうだ」と思っても、この時代。本物のフリスビーを売っている店を探すのも大変。それでも何とか手に入れた。

ちなみに、後に人生に影響を受ける野田知佑さんも、カヌーツーリング中、河原でフリスビーで、カメラマンの佐藤さんと遊んでいたとか・・いいねぇ。

その独特の浮遊感
フリスビー、遊ぶには2人必要だ。できれば友達がいい。
フリスビーは独特の浮遊感を持ってお互いを行き来する。
出来るだけ相手の手元にファと落ちる投げ方をするのがベストだ。

多少遠く行っても、対空時間があるので、走ればキャッチできる。
投げ続けていると、お互いがだんだんとシンクロしていく。
そこに心地いい空間ができあがってくる。時間と空間を共有している。
世界は繋がっている。そんな不思議な感覚を味わえる。

回るディスク
フリスビーは多少強く投げても、スピンをかけているので、相手の手元で速度が落ちる。この浮遊感がフリスビーの一番の特徴だ。
広がる芝、緑豊かな広々とした公園、青空の下で浮遊するフリスビー、それをお互い見上げている瞬間、2人の心の波長が共振する。

フリスビー仲間
中学高校と同じ学校に通ったF君、彼とはフリスビーとスケートボードとのセットで遊んだ。バイクで集合し、公園で楽しく過ごした。
夏のバイト帰りに、外灯の下で夜遅くまで遊ぶ。
夏の夜風が心地良い。
スマホもネットもないので、余計な邪魔が入らない。それだけに夢中になれる。

フリスビーの種類
さて、現在の話、フリスビーをやろうと思い、取りあえず幾つか揃えてみた。
1.アルティメットタイプ フリスビーの定番
パス・アンド・キャッチをするには丁度いい重さと大きさのフリスビー。
パタゴニアやモンベルなどのフリスビーもこれに準じている。

---アルティメット Ultimate------
各7人からなる2チームが100m×37mのコートでディスクをパスしながら運び、エンドゾーン内でパスをキャッチすると得点(1点)。
球技にはないディスクの飛行特性を利用すること、スピードや持久力を必要とすること、スピリット・オブ・ザ・ゲーム(Spirit of the game)という基本理念に基づいた自己審判制(セルフジャッジ)を採用していることから究極(Ultimate)という名前がつけられている。

アルティメットディスク  ウルトラスター (白)175g , 27cm USA製 
Life is  good  モンベル製 
Patagonia  

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2. ガッツ Gutsタイプ ガッツだぜ!
基本フリスビーを思い切り投げ合って、キャッチミスを誘う競技用。
やや小さく軽い、無回転でも投げやすい。

WHAM-O GPA ガッツディスク (オレンジ) 110g, 23.5cm USA製

---Guts------
各5人ずつの2チームが14m(女子は13m)間隔の平行線上に向かい合い、オフェンスチームの選手1人が、ライン上に並んでいるディフェンスチームのスコアリングゾーン(5人が手を広げた幅とそれぞれの手を伸ばした高さで作られる面)にディスクを投げ、キャッチ成功・失敗によって得点を獲得するゲーム。
スローワーは、ファールラインの手前から地面に接することなくディスクを投げる。

3.マキシマム・タイム・アロフト[MTA]
  スロー・ラン・アンド・キャッチ[TRC]タイプ

真ん中が盛りあがっている形状、そこに空気がたまるので滞空時間が長くなる。自分で投げて自分でキャッチする競技用。フリスビードッグなどにも使用されている。

WHAM-O ファーストバック フリスビー (イエロー) 110g, 23.5cm

---マキシマム・タイム・アロフト[MTA]------
(Maximum Time Aloft)
ディスクを投げてから、キャッチするまでの滞空時間の長さを競う競技。プレーヤーがディスクをリリースした瞬間からキャッチするまでのタイムを計る。
高くフリスビーを投げ、対空時間を稼ぐがキャッチしないと失格なので、ブーメラン投げ?
ゆっくり戻って来るように投げる。

---スロー・ラン・アンド・キャッチ[TRC]------
(Throw Run and Catch)
直径4mのスローイングサークルの中からディスクを投げ、自ら走ってそのディスクを片手でキャッチした地点までの距離を計測。
これは飛距離と高さを考えて投げる、当然対空時間が長くないと取れない。

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4.フリースタイル タイプ
フリースタイルの基本技、セルフスピン→ネイルディレイの練習がしやすいフリスビー。
1人遊び用。

Discraft スカイスタイラー フリースタイル (向かって左のイエロー)
160g, 27cm

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投げ方は3種類
Back Hand 基本的な投げかた。高く飛ばせる。
Side Arm 高く飛ばすより低く水平に飛ばす時に使う。
Up Side Down 裏返しで投げる。やったことがない。
とにかく投げてみよう。意外とハードワークで、肩を壊す場合もあるので徐々に慣れよう。 投げ方の説明はYouTubeに色々とあります。

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孤独のプレー
こんな感じで、久しぶりにフリスビーを買いそろえたが、投げる相手がいない孤独な老人、妻も冬場は寒くて付き合ってくれない。
それなら1人でプレーするかと思い。MTA用のフリスビーを持って公園に行く。冬場だが休日の公園は賑わっていた。
自分で投げて自分でキャッチする。さらにセルフスピン→ネイルディレイの練習。

F君(友達)を思い出す。
そう言えば、あの頃フリスビーでよく遊んだ彼奴はどうしているのだろう。
大学卒業後、インドネシアへ単身で渡った。その後、事業が成功、お金持ちとなりインドネシアで結婚。
30歳の頃、東京で会って、そんな話を聞いた。
それ以来消息不明だ。
果たして生きているのだろうか、賑わう公園が急に寂しくなった。


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