年寄り

いくつになっても人生の設計図は自分で描いていい

こんにちは。マノヒロミです。

年老いても毎日を楽しく過ごしたい

今日は読書デー。Kindleで読んだ本はこちら。

吉沢久子さん「自分のままで暮らす

御年97歳の吉沢さんが、老いの心得や年をとってから人生を楽しむ秘訣をつづった本です。

・年をとっても自立心を持ち、他人に容易に甘えない。
・「もっと勉強したい」など「もっと~したい」という気持ちを持つ。
・自分のために、ありあまる自由な時間を使う。
・できないことを受け入れて、負担を減らして今を楽しむ。

自分のこころがけひとつで、年をとっても楽しめるんだな、と老後が楽しみになる本です。


私の父と母

吉沢さんの本を読みながら、自分の両親のことを考えていました。

私の父は典型的な高度経済成長期のサラリーマンでした。「モーレツ社員」とか「5時から男」とか、そんな言葉がぴったりの。

家のことはすべて母任せ。
そんなに出世はしなかったけれど、毎日楽しそうに会社に行き、夜は残業と飲み会。

家に帰ってもひとり陽気に晩酌し、酔っ払っては子どもにからんでくる。
天然ボケで自己中で、厳格さなどかけらもない。

私の目からみると、「子どものことなど眼中になく、自分の楽しみばかりを優先するダメな父親」に見えていました。

一方、母は実家が遠く、夫もぜんぜん家にいない状態で、私たち3人きょうだいを育ててくれました。

自分勝手な父親に対し、自分を犠牲にして子どもに尽くしてくれる立派な母親。父と母が夫婦げんかをすれば、子どもたちは全員母の味方でした。

両親が年をとって、どちらかが先に死ぬとしたら……。
父は自分勝手で、自分の身の回りのことなど何もできない。父の方が残っちゃったら面倒なことになるなあ。
若い頃の私は、そう思っていました。


実母&義母はネガティブ

あれから十数年。
私は結婚して実家を遠く離れ、両親も70代の老人になりました。

今も私が「先に死ぬなら父にしてくれ」と思っているかというと……。

みごとに逆転しました。
ぶっちゃけ、母が後に残る方が困ったことになると思う。

長年、夫と子どものために滅私奉公してきた母。
子どもが成人して空の巣症候群になり、更年期に突入してうつ病になり、それが治らないまま老人性のうつ病に移行し……。
気づけばすっかり依存的な人になってしまったのです。

2年前に亡くなった夫の母も、実母と同じタイプでした。
ずっと自分の両親(毒親だったらしい)に仕えてうつ病になり、原因不明の腰痛でほぼ寝たきり生活。
自分の息子(夫)にものすごく依存していましたね。

「これだから依存的な女は」
「やはり、女性も自立しないとダメなんだ」

そんな風に簡単には言えません。だって、今とは時代が違ったんだもの。

母たちの時代は、女性が活躍できるような社会ではなかったし、夫や子ども、親に尽くして生きるのが女性のつとめだと思われていたのです。

家族のために尽くしてきて、ふと気がついたらすっかり時代は変わっていた。それについていけずに、心を病む女性が多いのではないかな、と思います。


自分勝手な父に感謝する日がくるとは……

「楽しいことがない」
「こんなのが死ぬまで続くなんてつらい」
「はやく死にたい」

実母義母の両方から、毎日何回も「うつ電話」がかかってくる日々が、数年間続きました。

そんな中、一条の光となっていたのが「自由奔放な父」だったのです。

定年退職した父は「うつの母の面倒をテキトーにみつつ、味噌汁と卵焼きとカレーの作り方を覚え、なおかつ自分の趣味は続ける」というミラクルじいさんになってくれたのです。

会社時代の友達とゴルフに行き、近所の飲み友達と居酒屋に行き、写真教室にも通い始めて、しょっちゅう撮影会に出かける。

さらにさらに。父はじいさんのくせに、ブログまでやっているのです。
若者が血道をあげて取り組むSEOだのPV数だの、そんなものはくそ食らえ。ほとんど読者がいないブログを、なんと10年以上毎日更新し続けている。
自由で天然な人なので、読者がいないことにめげたりしないのです。

年老いた自分の親が、自由に楽しく過ごしているのってすばらしい。
遺産なんて遺さなくていいから、子どもに依存することなく楽しい日々を過ごして欲しい。
そうすることが、子どもの一番の安心になるのです。


「じいさんと一緒にカメラやブログやればいいじゃん」
「時間もお金もあるんだから、好きなことやればいいじゃん」

どれだけ私が勧めても「でもでもだって」で何もやろうとしない母。
対照的に、どんどん好きなことをやって楽しく毎日を過ごしている父。

上の吉沢さんの本にこのような言葉がありました。

年齢など関係ありません。
いくつになっても、人生の設計図は自分の手で描いていいのです。

母も近いうちにこれに気づき、自由に好きなことをして自分の人生を楽しんで欲しいなあ、と思っています。


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