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個人的名馬④トールポピー

父:ジャングルポケット
母:アドマイヤサンデー
母父:サンデーサイレンス
重賞勝利:阪神ジュベナイルフィリーズ・オークス

この馬は、深く沈んでいた自分を再び前に歩むきっかけを作ってくれた。
そして、自分の足でしっかり歩きだしたことを確認するかのように
彼女の成績は下降線となり、引退していった。
早熟だったのかもしれない。。
ただ、本当に個人的に励ましてくれた(と勝手に思っている)

2007年冬、私は失意のどん底にいた。
この時ほど、人生を巻き戻したいと思ったことはない。
涙に明け暮れていた日々、本当に膝を抱えた日々であった。
あれだけ好きな競馬も。。忘れかけていた。
そんな時期にあった阪神ジュベナイルフィリーズ。
たまたま付けたテレビで、久々の競馬を見た。。
3番人気の彼女はゴール直前でオディールやエイムアットビップをかわし
追いすがるレーヴダムールをクビ差退け優勝した。
その時の彼女の目に、負けるな!となぜか異常なくらい励まされた。。
ゴール後の池添騎手が藤岡騎手と称えあうグータッチに、何故か涙が
止まらなくなってしまい、どうしようもなかった。
このレースを見て、少しずつでいい。。前を向くしかない。。歩こう。。

その後、彼女を引退までずっと追いかけた。
チューリップ賞で、今度は藤岡騎手のエアパスカルにハナ差逃げ切られ
桜花賞は1番人気であったが、8着に敗れ、3連単700万馬券を演出。。
(確かシャンプーハットのてつじさんがこの馬券とったんだよな。。)

あれから確実に前に進みだした自分は、必ずオークスで巻き返す!
彼女なら、トールポピーならやってくれる!!
という今でもよくわからない根拠と期待をもち、単勝に身震いするくらい
の馬券をぶち込む。。(金銭感覚は人それぞれですが、5桁後半ですw)
最後の直線、インにもぐりこんだトールポピー、最後はエフティマイヤの
追撃をアタマ差守っての勝利!! また泣いた。とにかく泣いた。。
馬券よりも必死に走ったトールポピーに頭の下がる思いだった。
(ただ実際はインにもぐりこんだというよりは、斜行でかなり危険だったんですよね、池添騎手、騎乗停止にもなってるし。。)
いずれにしても、大いに励まされる彼女の勝利であった!
オークスの優勝からどんな名牝となるのだろう、期待をせずには
いられなかった。。。 だがしかし。。。

その後のトールポピーは勝つのはおろか、まるで別馬になってしまった
かのように、二桁着順を繰り返し、引退した。。
そう、自分が前に進みだしたのを確認したかのように。。

競馬好きなら誰もが、思い入れのある馬がいると思う。
トールポピーは、自分にとってまさに時計を再び前に進める事を
教えてくれた馬。だからこその個人的名馬。感謝しかないです。

その後お母さんになったトールポピーであったが、キングカメハメハとの
牝馬を2頭産んだ後、7歳という若さでこの世を去ってしまった。。
これは本当に悲しかった。。しかも産駒は未勝利であった。。
ただ、そのうちの1頭、オリエンタルポピーがシャーレイポピーを産み
現在オープン馬として活躍している(地味に追いかけているw)
牝系でもいいので、トールポピーの血が繋がってくれる事を願っている。



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