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27歳で死ぬと思ってた話

こんにちは。

学生の頃、自分は27歳で死ぬんだと信じていた。決めていたとかではなくて、信じていた。

死にたいと思ったことはないけど中学生の頃から「死ななきゃいけない」という気持ちがずっとあった。親の望む〝娘の人生〟に適応できなくて友だちもいなくて、自分は迷惑な存在なんだ死ななきゃ、という考えがずっと頭にこびりついていた。自分が死んだら皆んなが喜んでくれるんだと、ヒーローのような気持ちすらあった。今でもごくたまに、睡眠時間が足りてない時とか季節の変わり目とかに、こういう気持ちが顔を出すことがある、たまに。

そんなこんなで、死ななきゃいけないなぁでも親孝行がしたいなぁそうだ!保険金を渡せば喜んでくれるかも!(父がお金好き)というトンデモ思考で死亡保険について調べてみると3年位内の自殺には死亡保険が下りないことが分かった。当時の私は大学院生で収入もなかったので死亡保険に加入できず、じゃあ24歳で社会人になったら保険に入って3年後に死のうという人生プランを立てた。
計算すると私の考えた最強の人生プランでは27歳で死ぬことになる。ちょうどこの頃にSeventeen Clubs(偉大なアーティストは27歳で亡くなるという都市伝説)を知ったことで、27歳で死ぬことを盲信するようになった。
※余談:当時の私は「死にたくない、でも死ななきゃ」状態だったので、保険への加入は「死のうとしてます!今は生きてるけど、あと3年だけ許してください!」という免罪符でもあった。

そうして27歳で死ぬと信じたまま就活を経て社会人になり、24歳で親元を離れたことで「あれ?27歳で死なないんじゃない?」となり、結局保険にも加入せず今に至る。正直、27歳で死ぬと思ってキャリアプランも人生プランも全然考えてなかったので気づいた当初は人生の長さに絶望していた。
じゃあ28歳からの人生は余生だな、28歳の誕生日をイタリアで迎えようと思い、今イタリアでこの文章を書いている。いや、なんで???

次回「死装束を求めてイタリアに来てみた」

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