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2023年の良かったコンテンツ10選

 あけましておめでとうございます。新年早々心の痛むニュースが続き、こんな時にどんな形であれ少しでも役に立てる大人になっていたかったのですが、今の自分にはそんな器量も余裕も無くもどかしい日々を過ごしています。何も出来ないなら地に足つけてしゃしゃらないのが最良の択ではあるのですが、そんな自分を恥じる年齢にもなってきました。そのためにも今年は一人の大人として仕事も心ももっと精進していける一年に出来ればと思っています。今年もよろしくお願いいたします。

 年末年始といえば今も昔も変わらずにアツいのがテレビ番組です。テレビウォッチャー(なんやねんそれ)を名乗れるほどでは無いものの、おそらく人並み以上にはテレビを視聴し、こよなく愛してきた自分にとって年末年始はチェックしておきたい番組が山積みでこの時期は毎年一人で勝手に慌ただしくしております。

年末年始に視聴したテレビ番組リスト

 高校1年生の時に観初めて以降毎年楽しみにしていたNHKの年始特番「新春TV放談」という番組が2020年まで放送されていて、2021年からはコロナの影響もあり新春TV放談のフォーマットをリニューアルした「あたらしいテレビ」という番組が始まりました。今年も例年通り放送されたのですがその中の一企画として多様なクリエイターの選ぶ超個人的コンテンツアワード2023というモノがありました。様々な業種でコンテンツのクリエイターとして携わる方々が2023年に観た、聴いた、接種したコンテンツの中で良かったものを10個選ぶという企画だったのですが、それを見ていたら僭越ながら自分もなんとなく考えてみたくなってしまいました。 

 テレビに関しては色々とチェックしているものの映画やラジオ、配信コンテンツなどは有名どころや話題作しか触れていない上本も漫画も全然読まないため全くもって文化人でもサブカル兄やんでも無いですし、お笑いの好みなどもまあまあ偏っているのですが、総合的な接種量という点ではギリ語れるくらいではあるのかなと思います。ということで、今までは応援しているアイドルグループである日向坂、櫻坂のことを中心に書いてきた本noteですが、今回はいつもとは少し趣向を変えて自分にとっての超個人的コンテンツアワード2023について書いていきたいと思います。興味のある方はご一読いただければ幸いです。

1.相席食堂プライムビデオSP#10

AmazonPrimeVideoより

 2023年の1年間で一番笑ったのは間違いなくこれでした。千鳥大悟に「刺激になりました」、ノブには「マジで近年観たものの中で一番おもろいかも」とまで言わしめた、ロバート秋山が企画・出演・監修するある種のフェイクドキュメンタリーを相席食堂のフォーマットで千鳥が視聴する特別編。

 自分は幼い頃から今に至るまで変わらずロバート秋山が一番好きな芸人なのですが、今まで観てきたロバート秋山作品の中でも最高峰の面白さだったように思います。2020年に放送された史上空前!! 笑いの祭典 ザ・ドリームマッチで千鳥ノブとロバート秋山コンビが優勝して以降、現お笑い界最強の組み合わせは千鳥×ロバート秋山であると盲信している(それぞれ単体でも最強なので掛け合わせたらそりゃ超最強ではある)のですが、それが細部に至るまで遺憾無く発揮された映像コンテンツでした。

 映像内で大悟が語った「千鳥がツッコんでくれるならこれくらいやっても良いだろうと秋山が思ってるかもしれない」といった旨の発言から分かるように、この組み合わせには間接的ながら日頃千鳥のクセスゴ!などで築いてきた"おもしろ"に対する圧倒的な信頼があり、最強同士相殺する事なく極限レベルの相乗効果が発生する良好な関係性があるように思えます。千鳥とロバート秋山の組み合わせでしか生み出すことが出来ない、自分にとってのお笑いの臨界点に達したような傑作でした。

2.FNS27時間テレビ

fujitv.co.jp

 大阪よしもと芸人の絆などの話はそこまで思い入れも無いし詳しくないため、こちらも突き詰めると結局千鳥×ロバート秋山の話にはなってしまうのですが、上記で長々語ってしまったのでこちらでは少し視点を変えてお話しできればと思います。

 98年生まれの自分は「テレビといえばフジテレビ」と言って良いほど生粋のフジテレビ信者として育ってきて、中学に入った頃から27時間テレビもほぼ全編視聴するようになり、この番組は自分にとって毎夏の一大イベントでした。2020〜2022年まではコロナの影響もあり放送が無かった為、今年の27時間テレビは4年ぶりの開催(全編生放送はおそらく7年ぶり?)となり、千鳥の鬼レンチャンをベースとした構成で総合司会は千鳥、かまいたち、ダイアンの三組という2023年のフジテレビに出来るこれ以上無い最強布陣で、開催が発表された時からワクワクが止まらなかったです。

 前情報を全然仕入れていなかったため放送が始まるまで知らなかったのですが、放送開始即ロバート秋山扮するテレビが元気だった時代のテレビプロデューサー唐沢佐吉が登場し、総合司会のサイドキックとして秋山がいることがわかると「これは勝った」と確信しました。これはフジテレビのキショファンである私が深読みしすぎなだけかもしれませんが、27時間テレビの激ダサなキービジュアル、過去にフジテレビが活かし切れなかった千鳥、かまいたち(ピカルの定理、ふくらむスクラムなどの話です)という逸材を総合司会に抜擢、昔フジテレビが掘り当てたロバート秋山という怪物の再起用、そしてその秋山がおそらく昔のフジテレビのどっかの誰かをモチーフにしたであろうキャラクターを演じるという、これらの要素から今回の27時間テレビにはフジテレビのフジテレビ自身に対する自虐的なお笑いのイントネーションがあるように感じました。これは長年フジテレビにやって欲しかったことで、ちょくちょくそれっぽいことはやっていた気はしますがそれが大成功に終わったのは今回の27時間テレビが初めてだったと自分は思います。

 また、ロバート秋山の一つの魅力として、"今や一種の天下人ながら城を築いていない(築く気がない)"、"「おもろいことやらせてくれるなら」という1条件さえ満たしていれば松本人志にもナイナイにも千鳥にも有吉にも佐久間宣行にも降る最強の用心棒的役割"があると自分は考えているのですが、今回の総合司会のサイドキックとしての秋山はあまりにも解釈一致の起用で一人で歓喜してました。(ただ、2023年から始まったラジオ ロバート秋山の俺のメモ帳!、そしてテレビ東京でレギュラー放送がスタートした秋山ロケの地図などなど、いよいよ城を築き始めた感触のある一年でもありました)

 病的なまでのフジテレビキッズであるため、最初の企画であるFNSスゴ技27レンチャンで、昔めちゃ×2イケてるッ!でしょっちゅう流れていた記憶のあるウィリアムテル序曲が流れ始めた時に(ああ、フジテレビや…)と涙を流し、仕舞いにはCMでシルク・ドゥ・ソレイユの"ダイハツ アレグリア"の宣伝が流れただけでも(ああ、フジテレビや…)となってました。マジで異常です。

 俺たちのフジテレビが帰ってきた!といった反響が大きかったような気がしますが、自分はさほどそうは思わなかったです。もちろん長時間生放送の活気やわちゃわちゃ感からは自分もそう感じましたが、ほぼ全ての企画が現行の番組をベースに作っていましたし、そう感じるのは皆最近のフジテレビを観て無さすぎるだけじゃね?とは思いました。意味不明なマウント取ってすみません。

 もう書き始めたらキリが無いのですが、HIGH PRESSUREをテーマソングに添えてほいけんたが27時間通しの縦軸になっていたのとかも最高ですし、タイムテーブルの並べ方などもテレビオタクとしてはこれ以上無い采配だったと思います。特に一番体力的にキツイであろう二日目のお昼時にくりぃむタカトシ→有吉バカリズム→東野小木と対戦相手が続いたのには目が離せませんでした。

 ロバート秋山と同じくらい有吉弘行のオタクでもあるので、近年の有吉千鳥情勢に注目している自分としては有吉ダマせたら10万円はとても良いモノが観られました。これまたキモい深読みな為あまりガチで受け取って欲しく無いのですが、千鳥が上京したての頃、ロンハーやアメトーークなどで淳有吉ザキヤマにおもちゃにされていた千鳥が今や天下を取り、有吉は有吉で天下人となって肩を並べる存在となった今、有吉クイズのキャンプ企画テレビ千鳥の一周だけバイキングで二組が共演した際千鳥サイドがあの頃の復讐かのように有吉に噛み付いているイメージがあり、その時に有吉はあまりやり合おうとしないため千鳥サイドからすると有吉はもう"上がった人"という印象があったんじゃ無いかと一人で勝手に掻い潜っているのですが、そんなキモい視聴者の自分にとってこの27時間テレビの有吉ダマせたら10万円にはその辻褄が合い過ぎる場面がありました。それは千鳥の大悟が豪速球の球(何キロかは忘れました)をキャッチ出来るかという企画で、無事球をキャッチした大悟に対して有吉が「本当にそんな速さ出てる?こっちからだと遅く見えたんだけど。」と吹っかけて、大悟が「なら有吉さんもやってみてくださいよ!」と台本には無いであろう枝分かれが発生し、有吉がそれに応じたシーン。生放送の中、成立よりもハプニングを選んだ有吉に大悟が嬉しそうな顔をしていたのがとても印象的でした。一視聴者である私的にも、今や紅白の司会を任されるまでになった成立屋としての側面も大きい有吉が"テレビの"生放送で大きく脱線したのには胸が躍りましたし、その後一度失敗しつつも二度目は成功してグローブを乱暴に叩きつけるシーンはまだまだ千鳥とでもやろうと思えばやり合えるテレビ覇王としての威厳があり個人的には堪らなかったです。

 その後、有吉&バカリズムの毒舌にコテンパにされる濱家ユースケも観れたし、ドッキリGPパートでは東野が千鳥に「クセスゴってあれあらびき団のパクリやないか!」と個人的にずっとツッコんで欲しかったヤツも言ってくれて、企画の本筋の脇で小木が恵さんを「ホンジャマカ」と呼び続けて若干のピリつきが発生し、ラストの耐久漫才も大成功の大団円で幕を閉じた27時間テレビは、私にとっての2023年の中で最も心に残ったコンテンツでございました。フジテレビがんばれ!

3.スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース

mvtk.jp

 すみません。長く語り過ぎてしまったのでここからはペースを上げてサクサクと書いていきます。

 今年観た映画で衝撃的な面白さだったのがこの映画でした。marvel studio制作のマーベル映画、通称MCUシリーズは全て試聴しているのですが、ソニー制作のマーベル映画は実写映画のスパイダーマンシリーズしか観ておらず、この作品の1にあたるスパイダーマン:スパイダーバースは未試聴でした。この映画を見に行く前に1をチェックし、評判通りのスゴすぎる映画で「2はこれ超えんの?」と疑いながら劇場に足を運んだのですが、観てみれば1を大幅に上回る面白さでその後二、三日はアクロスザスパイダーバースのことで頭がいっぱいでした。

 ストーリー、キャラクターの魅力はもちろん、どこを切り取ってもとにかく画のビジュアルが凄まじかったです。楽しくない瞬間が一秒も無い神映画でした。世界のアニメ映画の本気はこれなのか…となりながらも、明らかに日本のアニメ文化が影響しているような作りも随所に見受けられ、少しばかり誇らしい気分にもなりました。

4.日曜劇場『VIVANT』

tvs.co.jp

 日本全体で盛り上がれる激アツドラマが久々にやってきました。以前から仲間内で「そろそろ池井戸アベンジャーズとかやってくれないかな〜」と度々話していたので制作発表された段階からキタキタキタ!とワクワクしていたのですが、そのハードルを優に超える最高のドラマでした。近年だとsilentなどが地上波の大ヒットドラマとして挙げられますが、みんなで馬鹿騒ぎ出来るおもしろドラマは同枠で放送されていた半沢直樹ぶりに出てきたんじゃないかと思います。こういったムーブメントを起こす力があるテレビが好きですし、日本が少しでも元気に、日々の会話が楽しくなるようなドラマが毎週日曜夜の決まった時間に放送される事の有り難みを改めて感じました。昨今一周回って煙たがられがちな"考察"という点においてもVIVANTは粘り気のない一つの楽しみ方としてうまく利用出来ていて、時代にも適した秀逸なコンテンツに仕上がっていたなと思います。

5.三四郎のオールナイトニッポン0 ゲスト:風間蝮親 回

oricon.co.jp

 風間蝮親というどこか聞き覚えのある名前ながら、その頃相田にちょっかいをかけていた有吉の知り合いであるということ以外全てが謎に包まれている自称警察の男が三四郎のオールナイトニッポン0のゲストとしてやって来た奇天烈回です。これは媒体としては映像では無く音源の為入れるか迷いましたが、コンテンツであることには変わりないですし本家の方で大島育宙さんが挙げていたので自分も入れてみました。

 有吉フリークである私の密かな野望として、有吉には一度コントをやって欲しいと思い続けている(キングオブコントの回のコントでさまぁ〜ず大竹が充てられがちな寡黙でどこが哀愁漂うおじいさんの役とかは抜群に上手そう)のですが、90分丸々コントモードの有吉が堪能出来たこの回はそんな自分の密かな企みが少しだけ叶ったような良い放送でした。三四郎、そしてヘビーリスナーでは無いものの三四郎のANNも大好きなので尚更嬉しかったです。有吉が昔から三四郎気に入ってるの良いですよね。フワちゃんの時もそうでしたが、オールナイトニッポンの二部の方にゲストとして出演するという、自分の地位を完全に理解した上で"意外性"をも一つの笑いへと昇華している有吉弘行、強過ぎます。

6.100カメ「余命と向き合う人」

nhk-ondemand.jp

 100カメ史上最も重たいと言っていい話題ながら、この番組のMCがオードリーである意義が存分に発揮された回だと思っています。ドキュメンタリーとしても興味深く、死を間近に控えながらも仕事に取り組む人、生きた証を残す人、大事な人といつも通りの日常を送る人、そして、コンテンツから生きる活力を貰う人など、各々の余命の過ごし方が30分番組ながら上手くまとめて描かれていました。自分は余命と向き合う人を前にして逃げ続けてしまった過去があり、それから約7年経った今でもずっと後悔し続けいるしこれからも一生悩み続けるのだろうとは感じているのですが、この回を観てから少しだけ違う視点から考えることが出来るようになりました。

 私はおひさま(日向坂46のファン)上がりのリトルトゥース、おひさまリトルトゥースという現代日本における最も気持ちの悪い人種なので正確なオードリー評が出来るほどオードリーについては語れないのですが、この回で取材していた中の一人が亡くなってしまったことが映像内で触れられた際のオードリー二人の等身大な反応を観て、100カメでこの話題を取り扱ったことの意義や、MCがオードリーであることの必要性を強く感じました。その亡くなられた方に密着していたスタッフの取材後記も含めて深く心に残ったコンテンツでした。


7.キョコロヒー 黒柳徹子さんをどうもてなすか?考えようSP

telasa.jp

 おひさま故に齊藤京子きっかけで観始めたものの今ではすっかり大好きな一つの番組として定着してしまったキョコロヒーからも一つ。深夜時代の初回から毎週欠かさず視聴し続けていますが、"グダグダトークショー"というキャッチコピーの通り「先週なんの回をやっていたか?」と聞かれたら正直思い出せないような、安定した凡回が一生続いているような番組(ごめんなさい)なのですが、その居心地の良さが魅力でもあるという放送開始から二年以上経った今でも解読不可能な面白さを持つ不思議な番組です。ド深夜時代の秘密基地のような心地良さはもう当たり前に無くなったものの、昔シルシルミシルくりぃむナントカマツコ&有吉の怒り新党などが放送されていたネオバラ枠(今で言うスーパーバラバラ大作戦の枠)番組特有の味付けが色濃く残っている数少ない番組の一つでもあると個人的には思っていて、映像企画やナレーション、ゲストの人選などでツボを突かれることが多々あるため結局今でもずっと大好きな番組です。また、別で機会があれば詳しくお話ししますが実は一度たまたま出演したこともあり特別な思い入れのある番組でもあります。

 そんな記憶に残り難い(ごめんなさい)キョコロヒーから、謎にめちゃくちゃ記憶に残っていたのがこの回でした。この回は後日放送のゴールデンスペシャルで共演予定の黒柳徹子への接し方を事前に予習しておこうという名目で、清水ミチコをゲストに迎えた回。まず(仮)黒柳徹子として呼ぶのが友近でもみかんでも無く清水ミチコという人選が素敵だなと思いました。(企画自体は清水ミチコに黒柳徹子の代役をさせるというモノではありませんでしたが)また、キョコロヒー×清水ミチコなら絶対こうなって欲しいと思っていたまんまのやり取りが次々と発生して個人的には最高の回だったなと感じます。女性二人がMCの番組に女性ゲストを呼ぶと、どうしてもくどくなってしまう印象がなんとなくあるのですが、キョコロヒーは誰を呼んでもそうならないのが凄いなと常々思います。

 自分はガッツリ男なので下ネタは普通に好きなんですけど、キョコロヒーでは安易な下ネタがほぼ登場しないのも好きな点です。この一点に関しては坂道アイドルである齊藤京子の存在が大きいと思っていますが、齊藤京子がグループからの卒業を発表したため今後は少しテイストなども変わって来るのかなとは感じます。

 番組の入れ替わりが激しいスーパーバラバラ大作戦の枠内で放送されていますが、今の所まだ番組が終わることは無さそうなのでこれからどんな番組になっていくのかも楽しみです。

8.櫻坂46 / Cool MUSIC VIDEO

 自分の専門分野からも一つ選出させてください。(ドローン旋回中と隙間風よとも迷いました。)

 もう長らくオタクをやり過ぎて最近はMVを観てビビッと来るようなことも滅多に無くなってしまいましたが、このMVを観た時は「一本取られた!」「その手があったか〜」と一人で面食らってしまいました。欅坂46から櫻坂46への改名否定派では全く無いものの、何故か(これ欅坂46名義で観たかったな…)と思ってしまい、今でもその真意は自分でも理解しきれていないのですが自分の中ではそれほど衝撃のあった作品です。

 深夜のファミレスを舞台に、ツインテールを掴み首を振るショッキングな振り付けや欅坂46の黒い羊とはまた意味が異なる長回しの撮影方法と、可愛らしくも不気味なアニメーションが合わさった世界観の濃い本作。櫻坂は「世界観<真っ向からのパフォーマンス力」が魅力のグループだと思っていましたが、このミュージックビデオはそんな櫻坂の世界観が初めて極まった作品のように思えます。センターを務める大園玲の美人ながらミステリアスな面も持つ顔の作りがMVの世界観に一役買っているのもポイント。年末にあった櫻坂のLIVEでの生披露もとてつもない格好良さで、パフォーマンス、MV共に大好きな楽曲です。

9.クレイジージャーニー 2月20日、27日放送回

topics.tbs.co.jp

 書いてる僕がヘトヘトなので読んでくださってる方ももうお疲れかと思います。もう少しだけお付き合いください。

 昨今のテレビでは珍しいきっちり毎週ちゃんと決まった枠で1時間放送している上、タダで観て良いクオリティじゃない映像をコンスタントに放送している、とても民放局でやっているとは思えないクレイジー番組。そんなクレイジージャーニーからプロスカイダイバーの久保安宏さんとその娘さんである久保杏夏さんの親子回を選出。二週にわたる放送で、後半に久保安宏さんが重大なアクシデントに見舞われるのですが、その裏で密着スタッフを巻き込んだ思わぬドラマが生まれていた、という内容でした。たまにヘマをこいたりガッツリ失礼を働いたりと少し抜けてるイメージが強いクレイジージャーニーの密着スタッフがドキュメンタリーに干渉する珍しい回でしたが、そのドラマチックな展開に胸を打たれました。ラスト、病院のベッドに横たわりながら語った久保安宏さんの言葉には感動で思わず鳥肌が立ちました。

10.BEYBLADE X ブランドムービー

 これはマジで誰も興味が無いであろうコンテンツですが、僕が選ぶなら、と言うことで入れさせていただきます。

 1999年にタカラから発売された男児向けバトルホビーであるベイブレードの第四世代機として2023年夏にタカラトミーからBEYBLADE Xという新シリーズの商品展開がスタートしました。これはその発売に先駆けて発表されたブランドムービーです。子供向け玩具とは思えないほどクールに作られており、タカラトミーの保有する屈指のキラーコンテンツであるベイブレードへの力の入れ度合いに感心しました。

 映像内では年齢、性別、人種問わず多種多様な人々がベイバトルを楽しんでおり、「もう、遊びじゃない。」というキャッチコピーや、世界に向けてエクストリームスポーツの一種としてアピールしていくという販売戦略がよく伝わったように思えます。あくまで子供をターゲットにしたコンテンツですが、個人的に感銘を受けたコンテンツの一つでした。

 ただ一方その商品や、本格的なプロモーション自体はどうかと言うと今のところ結構残念なことになっている印象です。自分はいい歳こいて未だに子供向け玩具が好きで、例外なくベイブレードもしっかりと嗜んでいるのですが、このブランドムービーを観た時に期待と不安を半々くらいで感じていました。エクストリームスポーツとしてアピールしていくという面白そうな試みに対するワクワクと、そんな背伸びして大丈夫か?という不安です。今現在シリーズスタートから半年ほど経過しましたが、残念ながら今のところは不安視していた通りの展開になっています。

 商品発売と同時期にスタートしたテレビアニメのエンディングテーマにK-POP女性アイドルグループであるaespaの楽曲を起用したり、販促用のYouTubeチャンネルではモデル/タレント/俳優の大倉士門NOBROCK TVに出てそうな謎の女性タレント四人をレギュラー出演させるなど、このブランドムービーのように、国籍男女世代問わず手に取ってほしいといった思惑を感じるプロモーションとは裏腹に、今のところは残念ながら僕のような子供おじさんしか遊んでいません。さらに、ベイブレードや仮面ライダーなどの子供向け商品を卒業できないまま大人になってしまった人間の大半はテレビは基本アニメしか観ない為、芸の能人については疎く、aespaのエの字も知らない人ばかりでaespaというビッグネームの起用が発表された時も「誰?韓国人?」といった微妙な反響しかありませんでした。偏見ですがどうせ大倉士門くんのことも誰も知らないと思います。新規の購買層を開拓することは出来ず、プロモーションはほぼ全て空振ってしまっているように見受けられます。

 また、長年タカラトミー商品を追い続け遊んできた身からすると、この手のプロモーション戦略を完遂出来る胆力がタカラトミーにあるとは到底思えないのも困った話で、このまま方向転換せずに進んで大丈夫なのか不安になります。

 ただ、BEYBLADE Xという商品自体のポテンシャルはとても魅力的で面白いので、より多くの人に遊んでほしいというのは自分も思ってますし、これが芸能人を巻き込んだプロモーションのタカラトミーにとって初めての成功事例となり、このブランドムービーのような世界が訪れてくれれば嬉しい限りです。

番外編1.魔改造の夜「お掃除ロボット走り幅跳び」

 これは自分にとっては2023年のベストコンテンツだったのですが、自分が観たのは再放送で初回放送が2020年だったため番外編として記載させていただきます。(11選じゃねーか)

 一流企業のマジモンの技術者たちが本気で日用家電やおもちゃを改造して競わせる魔改造の夜。全ての回を視聴しているわけでは無いもののちょくちょく観ている番組なのですが、昨年この回を初めて観てやっぱり素晴らしすぎる番組だなと思った為選ばせていただきました。

 この回では、日用家電であるルンバ的なお掃除ロボットを魔改造し、より遠くに跳ばしたチームが勝利する「お掃除ロボット走り幅跳び」という競技が行われました。お掃除ロボットには本来備わっていない跳ぶ機能を付け加え、一歩踏み込んだ新機軸の競技に挑む。と言った内容だったのですが、その中でH技研(ホンダ技研)が制作した「魔破★掃一郎」というマシンを観て思わず感動してしまいました。企業ごとにお掃除ロボットを跳ばす方法はバラバラで、バネを使ったり、空気圧式のピストンで跳ばしたりなど、その企業の得意分野を使用したものが多かった中でH技研からは「掃除機をロケットにする」という、創業者の本田宗一郎から受け継がれてきたホンダイズムを感じざるを得ない大胆なアイデアが飛び出ました。このプロジェクトの発案者は小型ジェット機のエンジン設計に携わるベテランエンジニアで、その計画はCO2ボンベの先にノズルを取り付けマッハ4の噴射でお掃除ロボットを跳ばすというもの。

 今のところ字面だけだと子供じみているように思われるかもしれないですが、それこそがこの番組の一つの魅力だなと自分は感じています。この番組を観ていると、一流企業に勤めるような技術者たちも最初に出てくる"アイデア"というのはどれも「子供っぽさ」があるように思えます。もちろんこれは番組企画のための開発手順で、市販されているプロダクトデザインにおいても同様のスキームがなされているとは思いませんが、やはり男のロマンというのはいくつになっても廃れることは無いのだろうとこの回を観て再認識させられました。H技研が開発したこのマシンはアイデアもそうですが実戦でも思わず「それやる必要あんの?w」とツッコみたくなってしまうような機能が備わっており、とにかくロマンに溢れたマシンでした。

 また、この回に限った話では無いのですが、この番組では人員や期限、予算の限りがあるとはいえマシンが本番で故障してしまったり計画通り動かなかったりする場面が多々あります。一流企業の一流技術者たちの頭脳と手腕を持ってしてもそう簡単には上手くいかないのです。この番組を観ていると、日頃我々が使用している些細な日用品から車や医療機器などの人の命に直接関わるものまでを安心安全に利用できているのは、技術者たちが数え切れないほどのトライアンドエラーを重ねた結果なんだなというのを改めて思います。そんな、ロマンあふれる技術者たちに思わず感謝したくなる素晴らしいコンテンツでした。

番外編2.櫻坂46展「新せ界」展示品 "欅坂46 9th single 「10月のプールに飛び込んだ」 ジャケット写真"

2回行った。

 自分にとっては超重大トピックながらあまりにも局所的だったため番外編2です。(12選じゃねーか)

 櫻坂46にとって初の展覧会である「新せ界」が7〜10月にかけて六本木ミュージアムにて開催されました。衣装、振り付け、MV、ジャケ写など、櫻坂46のクリエイティブで歴史を辿るという名目で開催されたこの展覧会では、歴代の衣装やMV撮影時のラフ画の展示などに加えて、展示方法は櫻坂46の展示よりも控えめながら欅坂46時代に生まれていた没案のいくつかが初公開されました。その中の一つが欅坂46 9th single「10月のプールに飛び込んだ」のジャケット写真です。

 とは言っても、「欅坂46 9th single」というプロダクトはこの世に存在しません。なぜかと言うと制作、発売が決まり、衣装、振り付け、カップリング曲を含めたMVなど、制作が進んでいたにも関わらず最後の最後に諸事情で発売中止となり、9th singleは全て丸々お蔵入りになってしまったからです。2019年に度重なる発売延期の末お蔵入りとなり、そのままコロナ禍に突入し9thの再制作どころかライブも握手会も出来なくなりグループ活動は停滞、もはやグループとして立て直しが効かないため改名して再出発、と言うのが今現在の櫻坂46が生まれた大まかな過程です。(相当省いて説明しています)これらの9th singleお蔵入り関連の物は今までにドキュメンタリー映画や雑誌のインタビュー、欅坂46が最後にリリースしたアルバムに加えLIVEでのパフォーマンスなどで、断片的ではありながらも収録曲の音源、MV、振り付けなどの存在がほぼ全て明かされていたのですが、ジャケット写真が公開されたのはこの展示会が初めてでした。

 シングル制作の過程上ジャケット写真はどの段階で作るもんなのかは知りませんが、まさかジャケット写真まで作り終えていたとは思ってもいませんでした。展覧会初日に参加した人の「10月のプールのジャケ写があった」という感想ツイートを見た時、思わずえ!?と声が漏れました。会場内は撮影禁止のため、その全貌は現地でしか確認出来ないのでそれから約二週間後に自分も会場へと足を運び、そそくさと展示のある場所まで進んで行き初対面しました。

 それは長年欅坂を熱心に追い続けていた自分にとって衝撃的なビジュアルでした。写真下1/4くらいは波打つ水面に幾何学的な人の顔のマスクのようなものが浮いているイラストがあり、その上部には水中を表したような空間で1人しゃがみ込み上を見上げる平手友梨奈の写真。“10月のプールに飛び込んだ”のタイトルロゴデザインも想像していたモノとはかけ離れた水流を感じさせる書体。上手く伝わっていないと思いますが言語化するとそんな感じでした。

 欅坂46のイメージを一新させたかった、当時ボロボロだった欅坂がこの9th singleを機になんとか心機一転して本気で再スタートを切ろうとしていた、その痕跡そのものと言っていいそれを目の当たりにして胸が熱くなりました。また、平手友梨奈のグループ脱退と欅坂46の消滅から約3年経った2023年に新たな"欅坂46の平手友梨奈"の姿を見ることになると言う奇妙ながらどこかエモーショナルでもあるこの体験に、不思議と涙が込み上げてきました。単なる一枚の画像を見て泣くキチガイに成り下がりながらも二度と見ることができないであろうそれを目に焼き付け、会場を後にしました。帰り道、10月のプールが欅坂9th singleとして発売されていたIF世界線のことを想像してはそれでもあのグループの結末があったからこその「10月のプールに飛び込んだ」だしな〜などと無意味な反芻が止まらなかったです。

 また、このジャケット写真の製作者が映像作家のOSRINであることが本人のSNSにて明かされています。King Gnuを始め大物アーティストのミュージックビデオやアートワークを手掛ける売れっ子作家の起用からも、再スタートに対する本気度が伺えます。

 グループ改名からしばらく経った今でもたまーに欅坂時代の隠された歴史や真実が紐解かれることがあって、大袈裟ですが少し考古学的な味わいがあるのは欅坂史の面白い点だなと思います。細かい経緯や理由までお話しするとめんどくさいので省きますが、私はその経緯込みで「10月のプールに飛び込んだ」が一番好きな欅坂46の楽曲です。そのジャケット写真、まさか存在していたとは思いもよらなかったそれに約3年越しに出会えたのは自分にとって2023年の記憶に残るコンテンツでした。



 以上が僕の超個人的コンテンツアワード2023です。想像以上に長くなってしまいましたし、バカ丸出しの文章でどれほど魅力が伝わったかはわかりませんが、それぞれのコンテンツに対する僕の熱量だけでも感じ取っていただけていれば幸いです。

 セコ技使って12個選んでしまいましたが、これでも頑張って絞った方でした。(記事の最後に惜しくも入り切らなかったコンテンツのリストを載せておきます)このnoteを書いてみて、こんなにも自分は日々色々なコンテンツに支えられて生きているんだなと再度実感しましたし、これからも人生の彩りとして自分にとっては欠かせないモノなのだろうと思いました。今年、2024年は一体どんなコンテンツに出会えるのか(と言っても14日時点で既にもういくつか出会ってますが)今から楽しみです。長文お読みいただきありがとうございました。


ドラマ系
だが、情熱はある/日本テレビ
ガンニバル/Disney +
ジェン・ブイ/Amazon prime video
ロキ シーズン2/Disney +
泥濘の食卓/テレビ朝日
ウルトラマンブレーザー/テレビ東京
王様戦隊キングオージャー/テレビ朝日
風間公親 -教場 0-/フジテレビ

映画系
君たちはどう生きるか
シン・仮面ライダー
ゴジラ−1.0

ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3
ミュータント・タートルズ ミュータント・パニック

バラエティ系
お笑いオムニバスGP 芸人グルメンタリー オモウソい店GP/フジテレビ
秋山ロケの地図/テレビ東京
大脱出/DMM TV
笑わない数学/NHK総合
まつもtoなかい 香取慎吾回 伊藤英明×佐久間宣行回 ビートたけし×EXILE HIRO回/フジテレビ
ロバート秋山の 俺のメモ帳!on tuesday/BAYFM
マツコ&有吉かりそめ天国 どぶろっくの九州敵情視察!in宮崎with藤岡弘、/テレビ朝日
秋山と映画 クレヨンしんちゃん回/テレビ朝日
第74回NHK紅白歌合戦/NHK総合
水曜日のダウンタウン 100万円争奪金網デスマッチ 名探偵津田2/TBS
クイズ⭐︎正解は一年後 紅白前日けん玉世界記録更新チャンレンジ/TBS

その他系
霜降り明星のオールナイトニッポン8月11日放送回
日向坂46 4回目のひな誕祭
NHKスペシャル OSO18 “怪物ヒグマ”最期の謎/NHK総合
舞台『隠し砦の三悪人』
映像の世紀バタフライエフェクト 「ベルリンの壁崩壊 宰相メルケルの誕生」/NHK総合
SONYSONPO QUEST FOR THE FUTURE/J-WAVE
有吉弘行のSUNDAY NIGHT DREAMER10月8日放送回

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