構成の鬼

 脚本を勉強した者にとってはまさしく巨星堕つ。
 橋本忍さんが亡くなられた。
 雲の上のその上のそのまた上くらいの存在なので、むろんお目にかかれたことなどないけれど、特に構成はこの方から学んだと思っている。
 『切腹』の観客の興味を引き続ける時間操作。
 『砂の器』の情報の出し方、省略の仕方。
 『生きる』の後半、時間を一気に飛ばして謎解きにしてゆくところ。
 しびれる。
 密室劇や会話劇を書くときは、今もたいてい『羅生門』を見直す。『悪童』や『コンフィデンスマンJP』の最終回を書いた時もそうだった。
 『リーガルハイ』を書いていたときは、『隠し砦の三悪人』の脚本づくりで、黒澤明、菊島隆三、小國英雄らと、どうやっても突破できない砦を考え、ではどうすればそれを突破できるかを考えるという作業を繰り返して作ったというエピソードに感化されて、どうやっても論破できない正論を考え、ではどうすればそれを論破できるかを考えるという真似事をひとりでやってた。
 足元にも及ばないけど。
 もっともっと勉強しなくてはいけない。
 合掌。
https://www.amazon.co.jp/複眼の映像―私と黒澤明-文春文庫-橋本-忍/dp/4167773546/ref=sr_1_1?ie=UTF8&qid=1532054655&sr=8-1&keywords=%E6%A9%8B%E6%9C%AC%E5%BF%8D

 読んだなあ。

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古沢良太kosawaryota

脚本書き。

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