讃……プラネタリウム番組「星空とともに」に寄せて……

2018年3月11日の午後2時46分ごろ、
わたしは、三重の鈴鹿市文化会館プラネタリウムで、ここに紹介されている「星空とともに」という番組を見ていました。仙台市天文台が製作したものです。
http://www.sendai-astro.jp/news/2018/01/2018.html

あの日の闇の様子をわたしは知りません。
一カ月ほど経って、仙台へ長期出張で入り、以降5月の末まで小売店の売り場のお手伝いをしたので、垣間見程度には聞きました。夜がただただ長かった、あの寒さが記憶の全てだ、と出張先の課長氏は言っておられたものですが。

そして、当時は広く報道されもしました。が、報道に乗るのは、大まかなお話なんですね。

闇に掛け合う声、海辺のガスタンクからの火柱、夕方の雪と夜明け前の冷え込み、
それらに等しく、星と上限の半月が照らしていた。その夜のこと、今回沢山の証言ではじめてお聞きすることができました。
「闇夜」と見えても、星が全て見えると実は薄明るいことも。

赤い星に慰霊を、白い星に希望を、
数えて、数えて、夜まで結びあわせていくのでしょう。

折しも、3月の半ば、
宵に見る天の川は南北の地平から天頂へ架かる橋のような位置に来ています。
その様を、古いキリスト教の伝承では、聖ヤコブの昇天の道と言い習わしていたと聞きます。
聖者が天へ召される道、けれど、思いが、無念が、降る道ともなる、南北への架け橋。
星空のそうした側面……鎮魂、希望、そんな全ての場面の道しるべとなる星たち……も、胸に仕舞い語るようにしたいな、と思いました。

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