母めしの「やまもりカフェ」

どうも、現在(2016年7月)、2歳の子どもを育てながら絵本作家をしているはまのゆかです。私、妊娠をきっかけに食事をガラリと変えました。1日3食の内、朝昼菓子パンを食べていたのですが、バランスの良い食事を心がけるようになりました。今は、1ヶ月に2、3食外食はあるものの基本、3食自炊。で、健康を意識しているこの頃、「やまもりカフェ」というお店を知りました。


いざ、「やまもりカフェ」へ

国立にある「やまもりカフェ」は、4車線の大通りに面しています。ところが、江戸時代から続く旧家を再利用して造られたお店の敷地に一歩足を踏み入れると、緑が茂り、池もある。超自然!


新鮮で安心な食材

お店で使われているのは、無農薬、無化学肥料の秋田のお米や多摩地区を中心とした野菜。魚はとれたてのものを魚屋さんが持ってきてくれるそう。スタッフは4人。お店にイベントで来たその日に働きたいと申し出たという方もいて、みなさん、無駄な動きは一切なく、強い意志を持って働いている姿が清々しい。先輩後輩の垣根はなく、それぞれがアイディアを出し合い、話しに耳を傾け、メニューやお店作りにいかしているとのことで、先日は酵素玄米をみんなで試食したそうです。


子連れには嬉しい畳敷き

取材にお伺いした日曜日、オープンと同時に小さな子ども(1歳ぐらいかな?)連れの家族が入店。次々と席は埋まっていき、男性おひとりで来られた方もいました。平日は30~50代女性が多いそうですが、休日は家族連れや遠方からの方が多いとか。混み合う時間もあるので、席を確保したい方は予約をぜひ。注意:予約は開店時間の11:30のみ。


一汁三菜

食事は、自分で盛り付け席まで運びます。その日の体調や食欲によって量や内容を決められるのが嬉しい。日替わり母めし定食は、分づき米か玄米を選び、主菜1品、副菜2品、お味噌汁、香の物。これで税込み1,500円。や、安い!お店で食べたものを参考に、家庭で試していただけるよう「誰でも買えるもの」「続けられること」を大切にし、無農薬、無化学肥料の食材でも無理なく日常的に使えるものを探し出し、提供価格を設定。お子さまランチ(ご飯、味噌汁、おかず)もあり、それは税込み500円。


八百屋の母は、「母めし」の原点

オーナーの大久保久江さんに「母めし」や「やまもりカフェ」について伺った。大久保さんは、高度成長時代に青山の八百屋さんで生まれ育ち、家には地方からやってきた住み込みの従業員がいた。お母さんは、どんなことがあろうと家族と従業員全員分の1日3食全て作った。毎日、お母さんの手作りご飯を囲み、みんなで楽しく過ごしていた。ご両親は家族、従業員分け隔てなく接っし、お父さんが亡くなられた時は、従業員だった方のお孫さんまで、みんな涙を流されたそう。みんな家族だったのですね。


きっかけは1畳に満たない給湯室

高校、大学と進学し、就職、結婚。3人の子どもにも恵まれ、会社で管理職として充実した日々を過ごしていた。ところが、会社が倒産。通販スキンケア会社の子会社として三鷹に場所を移し、再出発をした。そんな大久保さんたちの元にスキンケア会社が運営する農園から無農薬、無化学肥料の玄米が届いた。小さな給湯室で社員みんなで炊いて食べた。おいしかったのはもちろんだが、みんなでご飯をいただく時間は肩の力が抜け、ホッとできた。その後、実家で味噌屋を営む新入社員が入り、味噌が届くように。味噌汁も作るようになると、自然とおかずも作るようになった。昼時には給湯室からは美味しそうな香りが漂う。こうして「母めし」が生まれたのだった。


森の食堂

小さな給湯室での「母めし」の評判が親会社の社長に届き、本社の移転を機に社員食堂を作る計画に大久保さんは関わることに。その「森の食堂」は今でも三鷹の野崎にあり、社員だけでなく一般の人でも利用できる。

>>森の食堂


55歳での挑戦

今まで外食や弁当などで、野菜不足だった若い社員が森の食堂で体の具合が良くなった。その社員の家族から感謝の言葉が届き、みんなが健康で幸せになるこの「母めし」を広めたい!と大久保さんは立ち上がる。次女から国立にある古民家「やぼろじ」の話しを聞いていた大久保さんは、カフェの場所はそこにしようと決定。金銭面を心配して止める人も多かったが、大久保さんの熱意は強く、2012年の春「やまもりカフェ」をオープンした。「母めし」は少しずつ知られていき、お店で開く料理教室などのイベントに関心を寄せてくれる人も増えてきた。


「やまもりカフェ」の危機

母めしを出す「やまもりカフェ」の認知度は上がってきたが、金銭的に厳しい時期もあった。その心労もあってか心筋梗塞で今年2月、大久保さんは手術。そんな窮状を救ってくれたのは、スタッフたち。大久保さんは復帰後、経営面を徹底的に見直し、軌道修正した。


これから・・・

現在、「やまもりカフェ」は、無事危機を乗り越え、大きく成長したスタッフが運営をリードしている。そんなスタッフに刺激をもらいながら、安心して次の夢に向かっている大久保さん。これからは、「母めし」を通じ、若い人たちの夢をバックアップする場所を作りだすことに力を注ぎたいと意欲を語ってくれた。誰にでも可能性はあり、何かで活躍できるものを持っている。大久保さんの夢は、若い人たちと共にまだまだ続く。


取材を終えて

育児中の悩みのひとつに時間がないということがあると思います。できるなら丁寧に出汁をとり、味噌汁を作りたい。でも共働きで、夫婦共にそんな時間なんかない。そんなジレンマを取材の最後、大久保さんにぶつけた。大久保さんの答えは、こう。梅干しを漬けたりする母の知恵、それを子どもに伝えていくことはとっても大切。でも、それにこだわりすぎないで、とにかく重要なのは食べる人のことを思うこと。子どもの食事で同じ食感のものが並んでいたとしても、その日の体調にあっていればマル。毎日手間暇かけなくても「母めし」は大丈夫。ご飯を炊けば、洗って切るだけの生野菜、納豆や豆腐などを活用してみる。なるほど、大久保さんの料理本には「なめたけ豆腐」「まぐろの山かけ」など、サッとできるレシピも載っている。大久保さんにいただいた「母めし」の知恵と思いやりを持って、子育てを柔軟にしていきたいと思いました♪


やまもりカフェ

追記:とっても残念ながら、2016年12月24日にやまもりカフェは閉店しました。

住所 〒186-0011 東京都国立市谷保5119 やぼろじ
tel 042-505-4034
fax 042-505-4637
email info@hahameshi.co.jp
open 11:30~18:00(水曜定休)
http://www.moricafe.hahameshi.co.jp


大久保久江

昭和29年 東京生まれ。株式会社やまもり代表。http://www.hahameshi.co.jp 日本の伝統的家庭料理「母めし」が美味しくて健康的であり、世界的にみても優秀であることに着目し、『「母めし」で社会を元気に』をスローガンに、社員食堂やレストランの設営・運営のコンサルタント事業を展開している。旬の食材の生命力に満ちた美しさに魅せられ、また生産者さんの熱意に感銘を受け、食材の仕入れや販売にも力を注いでいる。

<大久保久江さんのサインが入った料理本、各1冊を2名にプレゼント>

ご希望の方は、件名を「母めし本希望」とし、ご希望の書籍タイトル「母めし 人気のおかず」または、「母めし 一汁三菜」、お名前、ご住所、電話番号を明記し、yuka@hamanoyuka.netまでメールを送ってください。当選は発送を持ってかえさせていただきます。締め切りは2016年7月28日17時。


発行・テキスト・編集・写真・はまのゆか / 写真(アジサイ)・廣江慈郎・2016年7月19日 ・2017年4月15日追記


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コメント2件

こんにちは!フォローさせていただきますうだです。行ってみたくなりました!
ていねいな取材レポートありがとうございます!
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