閉店がニュースになった大型書店のその後を調べてみた。

先月(2016年2月)、芳林堂書店の破産申し立てがニュースになった。書店事業は他社に譲渡され、今後も続けていくという。

これに限らず、ここ数年は“街の本屋”の閉店が相次いでおり、時おりニュースになっている。特に都心の大型書店が営業をやめるとなれば、大きな話題となる。

本好きとしては、悲しい。書店は新しい本に出会うカタログとして非常に優れていて、今のところ代替は見つからないからだ。

閉店した本屋は今どうなっているのか、実際に足を運んで調べてみた。


ブックファースト渋谷店 → H&Mに。

2007年にブックファースト渋谷店が閉店した。その跡地にはファストファッションの衣料品店「H&M」が出店。

渋谷店の撤退はビルオーナーからの要望だったそうで、これはオーナーのビジネス的判断なのかもしれない。“本よりも安くて品質の良い服を”ってわけだ。

中に入ってみると、大勢の女性客が熱心に服を選んでいた。ファストファッションといえども、男が1人で入るのは少し抵抗がある。


駅のすぐ近くにブックファースト渋谷文化村通り店が営業中。こちらは地下で、地上には簡単な看板しか設置されていない。

客層は20代後半〜40代前半の男女、といった感じだった。

地上4階建てのビルから地下2階建てに移転というのが、何だか示唆的だ。


ジュンク堂書店新宿店 → ビックロに。

ジュンク堂書店の新宿店は2012年3月に閉店。ビルに入っていた三越が営業を終了するので、同時に撤退した形。

同ビルにはその後、ユニクロとビックカメラを合わせた「ビックロ」がオープンした。店名とロゴは佐藤可士和がプロデュース。ジュンク堂が入っていた階に上がってみると、ベッドが売られていた。書籍のコーナーはない。

なお、すぐ近くには紀伊國屋書店の新宿店がある。2012年の7月にはブックオフ新宿店もオープンした。関係ないが新宿のブックオフは100円本が置かれていない。


リブロ池袋本店 → 三省堂書店に。

リブロ池袋本店は2015年7月に営業を終了した。跡地には三省堂書店が入っている。大型書店が閉店して、大型書店がオープンした形だ。その経緯はネット上でいろいろと類推されているが、本好きとしてはひとまずホッとしたことだろう。

池袋には他にジュンク堂書店があり、大型書店が駅近くに2つある街である。ブックオフもある。


書泉ブックマート → ABCマートに。

神保町にある書泉ブックマートは2015年9月に閉店した。同じビルには今、ABCマートが入っている。書泉ブックマートはコミックやライトノベルに特化した本屋だった。神保町で一番大きな交差点の角にあるので、入ったことはなくても見たことある人は多いはず。

跡地にはアニメグッズを販売する「アニメイト」が入るとの噂もあったようだが、最終的には靴屋となった。

神保町は書店の激戦地で、書泉ブックマートの近くには三省堂書店もあれば、カフェを併設した東京堂書店もある。もちろん、古書店もいっぱいだ。

神保町はそれとは別に、なぜかスポーツ用品店も多い。ABCマートの出店は、その流れを汲んでいるのだろう。


ちなみにビルの上に設置されている看板は書泉のままだ。電撃文庫の広告が入っている。


青山ブックセンター自由が丘店 → TSUTAYAに。

青山ブックセンター自由が丘店は2009年3月に営業を停止した。実は自由が丘店は二度閉店しており、一度目は駅前に出店していたが2004年7月に閉店。2005年9月に再出店したが、再び閉店してしまった。

その跡地は現在、TSUTAYAになっている。書籍も扱っているが、メインはDVDやCD、コミックのレンタルなので新刊書のコーナーの割合は小さい。

2004年に閉店した旧・自由が丘店の跡地にはブックファーストが入っており、そちらは現在も営業していた。


ちなみにすぐ向かいにはブックオフがある。

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菊池良

コメント1件

すごく面白かったです!そして同時にショックでした。新宿のジュンク堂がそんなことになっていたとは。。。日本で出版社に勤めていた頃に、自社の雑誌が面出しで置かれているか見て回っていた思い出の本屋さんもいくつかありました。この、調査本当に面白かったです。
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