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ナゲット夫婦

急に寒くなって年末感が増したのか「あと数日で今年も終わりかぁ…」と入居者たちに話してしまい、入居者たちを動揺させた犯人は僕です。

こんにちは、「あんたがボケてどうすんだ(笑)」と言われたコッシーです。


さて、11月22日の今日は良い11夫婦22の日です。
感謝の気持ちや愛情を奥さんや旦那さんまたはパートナーなどに伝えるきっかけとして制定された記念日です。
普段思っていても気恥ずかしくて口には出来ない気持ちを素直に伝えることってとても素敵じゃないですか。そういう意味でも本当に素晴らしい記念日だなと思っています。

僕も日頃から奥さんには感謝の気持ちを抱いています。
僕が仕事を集中して頑張れるのも奥さんが息子を見ていてくれるからです。
息子がすくすくと元気に成長せいているのも奥さんが身の回りのことをやってくれているからです。
小学校の先生や放課後デイのスタッフさんとも普段は奥さんがコミュケーションを取ってくれています。
奥さんがいなければ僕も息子も生きていけない、そんな風に思っています。


そんな奥さんと先日ケンカをしたんです。
いやお前、感謝してるんちゃうんかい!と突っ込まれそうですが、まぁ僕も人間ですからね、いくら感謝している相手でもムカついちゃうこともあるってもんです。

良い夫婦の日11月22日にケンカした話など読みたくないかもしれませんが、よろしければ僕の愚痴に付き合ってください。


先日の話です。
その日は仕事が休みで息子は学校に行っていたため、奥さんと二人で近くのショッピングモールに買い物に行きました。

買い物を終えて帰る前にマクドナルドに寄りました。
息子はマックポテトが大好きで、平常時でLサイズを2つペロリと平らげます。
「一本ちょうだい」と僕が言おうもんなら悔し涙を流しながら悲しそうな顔で一本だけくれます。
#それがまた可愛いんだ
そんな可愛い息子のためにマックポテトをお持ち帰りしてあげようと思いました。

夕方のマクドナルドに『ポテナゲ』というメニューがあるのはご存知でしょうか。
マックポテトとチキンナゲットがセットになっているという、僕みたいなジャンクフードが大好きな人間にとって夢のようなメニューがあるんです。

うちの奥さんも僕に負けず劣らずのジャンクフードジャンキーでして、どうやらその日はチキンナゲットが無性に食べたかったみたいです。

「ナゲットも食べたいからポテナゲの特大にしようよ!」

ご存知ない方に説明しますと、ポテナゲの特大とはマックポテトL×2つとチキンナゲットが3箱(15個)入ったまさに特大のセットのことです。

(こいつ…相当ジャンキーだな。ジャンクフードで脳がイカれてやがる)

そんなことを思ったりしましたが(口には出しませんよ!)、僕もチキンナゲットは端的に言って大好きですので、たとえ15個あったとしてもやぶさかではありません。
#おまえも脳がイカれてるやないか

イカれたジャンクフードならぬジャンク夫婦フーフ(うまい!)の僕らはポテナゲ特大を手にし、車中に漂う魅惑のポテトの香りにつまみ食いしたい気持ちをグッと堪えて(助手席で奥さんは2.3本食べてたけど!)、急いで家路へと着きました。

家についてほどなくすると息子が放課後デイから帰宅しました。
そして息子の姿を見た奥さんは疾風はやてのごとくポテナゲ特大の袋を開けました。
ポテトLを袋から出して、チキンナゲットに手をかけた奥さんが叫びました。

「ええ!嘘でしょ!!ナゲットが1箱しか入ってないじゃん!!信じられない!!」

生粋のジャンクフードジャンキーの奥さんですからきっともうナゲットの口になっていたのだと思います。
本来ならナゲットは3箱入っており、きっと奥さんの中では1人1箱ずつ食べられる計算になっていたのでしょう。その怒りようはまるでクリリンをフリーザに殺されてスーパーサイヤ人へと覚醒する悟空のようでした。


さて、ここで皆さんに質問です。
こういう頼んだはずの商品が入っていない場合、皆さんならどうされますか?
おそらく大きく以下の2パターンに分れると思います。

A.お店に電話する
B.諦める

どちらかと言うと僕はBタイプです。
ほら、お店にクレームを言うのって結構な労力を使うじゃありませんか。

「うぉい!ナゲットが1個しか入ってないやないかいっ!おまえジャンク夫婦フーフ舐めてると揚げたてのポテトみたいにホクホクにしてまうぞ!コラァ!」

そんな風にお店を詰めるパワーを使うくらいなら、「ま、今回は運が悪かったな。ナゲットだけにゲット無い…無ゲットなんつって」と小粋なギャグを飛ばして諦めるのが僕でした。

しかし、奥さんは完全にAなんです。
しかも今回はそれはそれは楽しみにしていたナゲットです。お店側に連絡しないと気が済まない様子でした。

「ナゲット入れ忘れるなんてあり得ない!これは店に連絡するべきだよね?そう思わない!?」

「まぁ気持ちは分かるけど、俺はもういいかな。店に連絡とかするのめんどくさいもん」

僕は自分がB派だからと言ってA派を否定する気持ちはありませんでした。
今回は店側が悪いのですから奥さんの気持ちは理解できました。ただ僕個人としては店に連絡するまでの怒りはありませんでした。

「私は許せない!ナゲット楽しみにしてたもん!」

「だったら連絡すれば良いと思うよ」

「じゃああんたかけてよ」

いや何でやねん!!!

僕は「もういい」って言ってるのに何で僕が連絡しなきゃいけないんだ!
自分でかければいいじゃないか!

「ええ!?俺はめんどくさいからもういいって言ってるよね?許せないんだったら自分でかければいいじゃん」

「じゃああんたは一生ナゲット無しね」

いや何でやねん!!!

百歩譲って今回買ったナゲットが無しなら分かるけど、どうして一生なんだよ!
どんな基準だよ!おかしいだろ!

「はぁ!?なんで一生なの?おかしいだろ!自分で電話できないくらいなら諦めろよ!」

「じゃあもうナゲットはいらないから店に電話だけしてよ」

いや何でやねん!!!

もう主旨変わってるじゃん!
それじゃあ文句言いたいだけだろ!

「だから何で俺がかけるんだよ!絶対に嫌だ!」

「分かった!もう頼まない!自分でかけるわ!!」


結局僕が電話をかけるのを頑なに拒んだので、お店には奥さんが渋々電話をかけていました。
どうやらお店側も入れ忘れには気付いていたみたいで、奥さんが電話をするとすぐに謝られました。
こちらの名前と連絡先を伝え、後日お店に来店した際にナゲットを渡してくれるという話で決着しました。

ナゲット問題は無事解決しましたが、ナゲット夫婦の仲はこじれたまま、なんとなくお互い相手を避ける日が続きました。
今、こうして文章にしてみると実にくだらない事だと思いますが、こういうくだらない事で夫婦って結構揉めるんですよね。


このままにしておくわけにはいかず、癪だけど謝ろうかなと思っていたある日の事。
仕事から家に帰るとテーブルにチキンマックナゲットが置いてありました。
しかも3箱置いてありました。

帰宅した僕をチラリと横目で見た奥さんは少し照れ臭そうに言いました。

「今日もらいに行ってきたから、ついでに買ってきた。あんたの分もないと私たちが食べにくいじゃん」


この人はいつもこうでした。
ケンカをして拗ねた僕に優しい手を差し伸べてくれるのはいつも奥さんでした。

「ありがとう。そしてごめんなさい」

「ホントだよ!普通の旦那なら奥さんの代わりに電話くらいしてくれるよ!私じゃなかったらあんた一生ナゲット食べられなかったよ!」

「だから何で一生なんだよ!」


たかがナゲット一つで僕らはケンカをしてしまいますが、器の小さい僕を許して包んでくれる奥さんがいるから大丈夫な気がします。
一生、三人でナゲットを一緒に食べていけるような気がします。

今日は良い夫婦の日11月23日
今日くらいは会社帰りに奥さんと息子の好物のケンタッキー買って帰ろうと思います。
そしてケンタッキーと一緒にこのnoteを奥さんに贈ろうと思います。
ま、読まれることはありませんが。


というわけで、何ともくだらない夫婦ケンカの記事でおだんごさんの初企画である【贈りnote】に参加させていただきました。

僕の記事はアレですが、参加されている他の方の記事は本当に素敵な記事ばかりです。是非皆様ご一読ください。
そしてあなたも大切な1人のために記事を書いてみませんか。


#贈りnote
#おだんごさん初企画
#おだんごさんから手紙は欲しいのでD賞でお願いします


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