ボランティア集合写真

熊本での災害ボランティアを経験して

物凄くいまさらですが、5/1~5/6まで熊本市に行き、5/2~5/5までの四日間災害ボランティアを経験したのでそのレポートを書こうと思います。

1.災害ボランティアに行った理由
2.旅程
3.ボランティア受け入れの仕組み(一般ボランティアの場合)
4.災害ボランティアの内容
5.災害ボランティアセンターの業務の紹介
6.感想


1.災害ボランティアに行った理由

熊本に行こうと思ったのは、

ちょうどGWの予定を何もいれていなかったこと、

NewsPicksの田添さんの男気(ボランティアオフ)に感動したこと、

東日本大震災の時にあまり何もできなかったのがちょっと心残りだったこと、

などが理由です。


2.旅程

5/1に新潟→福岡まで飛行機で行き、福岡空港から高速バスで熊本に入りました。

5/1,2,5はカプセルホテルに泊まり、5/3,4はAirbnbで宿を手配しました。(予約を取った時はすでにカプセルホテルは5/3,4は満室だったため)

5/6はまた熊本→福岡空港へ高速バス、福岡→新潟と飛行機で帰ってきました。


3.ボランティア受け入れの仕組み(一般ボランティアの場合)

専門のNPOなどではない、一般の災害ボランティアの受け入れは「災害ボランティアセンター」で行っています。

災害ボランティアセンターは各市町村ごとに、社会福祉協議会が主導で設置されます。

ボランティアを希望する人は全員まずはそこに出向き、各ボランティアを要請しているところへ出向く仕組みとなっています。


4.災害ボランティアの内容

初日となる5/2にねこぐすさんや田添さんのボランティアオフのレポート()でボランティアの人数が非常に多くて朝早く並ばないと満員となってしまうと把握していたので災害ボランティアセンターの受け付け開始(9時)よりも早く7時30分には並んでいました。

この時は益城や南阿蘇は熊本県内在住者限定でボランティアを受け入れていて、熊本市は全国から受け入れていたけど、私が行く前のGWの前半は来た全員のボランティアに仕事を斡旋出来ず、早い段階で締め切りをしているという状況でした。

なので並びながら「災害ボランティアセンターのマンパワーが足りてないんだろうなー」と思っていました。

ボランティアは足りてるみたいだから私が参加することで誰か溢れるのはなんか嫌だなあと思っていたのですが、ちょうどそこへ複数日滞在者向けに災害ボランティアセンターのボランティアの募集がありました。

自分がボランティアセンターで動くことによって1日に活動できるボランティアが増えるんじゃないかな、と思って喜んで手を挙げ、滞在した全日程で災害ボランティアセンターで活動していました。

主に担当した業務は遠方から車で来た人向けの高速道路料金減免手続きの窓口でした。これが物凄い面倒な書類作成です。帰る場所によって違いますが、複雑な人だと一人処理するのに20分以上かかりました。確かに県外ボランティアが殺到したらこの手続きに長蛇の列ができて夜まで終わらないことは簡単に予想できるなあと感じました。(窓口を多く設けていましたが、実際結構長い列が出来ていました。)

高速道路料金減免手続は主にボランティアから帰ってきた人向けの作業なので送り出したボランティアが帰ってくるまではあまり業務がないため、他のところへ加勢に行きます。

なので、災害ボランティアセンター内の色んな業務をさせていただき、非常に勉強になりました。

・予定受入数を完了した後からボランティアに来た方に対するお断りのお詫び
・センターに運び込まれる物資の運搬
・大雨で水浸しになったセンター内の水の排水(センターは屋外に設置してあります。)
・センター内の仮設トイレの場所移動
・ボランティアの送り出し(交通手段への誘導)
・ボランティアのセンター内への受け入れ(毎日先頭並んでるテント生活をしている方の話など聞けて面白かったです)

など経験しました。

ちなみに、ボランティアに参加するとCoCo壱番屋の500円券が毎日もらえました。


5.災害ボランティアセンターの業務の紹介

災害ボランティアセンターの業務について私が把握できた範囲で紹介いたします。

①受付
ボランティアを希望する方にボランティア保険に入ってもらったり、連絡先を記入してもらったり、並ぶ列の誘導をする係です。

②オリエンテーション
受付が終わったボランティアの方に対して、ボランティア時の心構えや注意点、遵守事項などを説明する係です。

③マッチング
ボランティア案件ごとに必要な人数をオリエンテーションが終わった方から募集します。どのような作業があるかを説明し、必要人数に達するまで希望者を募ります。
必要人数が集まったらそのグループのリーダーを決め、連絡方法の確認、依頼場所と交通手段の確認、終了後の手続きの確認、センターから持っていく資材の確認などを行います。
各ボランティアの業務の必要人数は少なくて2人、多くて25人など規模は様々でした。

④誘導
出発するグループの交通手段に応じて、出発場所までの誘導を行います。交通手段は人数や行先に応じて大型バス、ジャンボタクシー、徒歩、市電、自家用車など様々です。

⑤資材
日々センターには様々な資材が運び込まれてきます。
例えば食料や水を始め、ヘルメットや安全長靴などの装備品や、スコップや土嚢、ポリタンクなどの道具です。
資材はそのような資材の受入・管理、ボランティアへの受け渡しを担当しています。
また、センターのインフラの管理も担当しています。
私がいる間は仮設トイレの設置や、センター内のテントの設置・撤去、水道の設置などをしていました。

⑥ニーズ受付
ボランティアを派遣してほしいという依頼の受付や、派遣可能日程の調整を行う係です。朝最も忙しいところで、当日派遣予定のところへ全て電話をかけて確認を行います。

⑦総務
私が割り振られたところです。
メインは遠方から車で来た人向けの高速道路料金減免手続きですが、前述したように何でも屋です。
他のところからは、良くわからない案件は全部総務に回しとけば良いと思われています笑。


6.感想

まず、熊本に行ってすぐ思ったのは、

「熊本市結構通常どおりじゃねえか!」

ってことです。

もちろん、被害を受けられた方も数多くいらっしゃって非常にお気の毒であることは間違いありませんが、商業施設やコンビニなど95%の商業施設や企業の営業活動は行われていました。

下の写真は繁華街の様子です。GWにしては足りないかもしれませんがそれなりに人通りが多くにぎわっています。

なので、ボランティアが終わって夜は馬刺しや米焼酎を楽しんでました(毎日じゃないですよ)。私がいる最終日に大学の時の知人もボランティアに参加したので6年ぶりくらいに会って飲んで食べて楽しんだりもしてました。

BASASHI

KIBINAGO

そして2つ目に感じたことは災害ボランティアセンターの運営は地元の大学生によって活動の8割が支えられており、彼ら彼女らの力の凄さです。

確かに災害ボランティアセンターのマニュアルは存在しますが、それをしっかりと組織として運用することは非常に大変だと思います。それを災害ボランティアセンター立ち上げから1週間で会得し、新しく来た私のような短期間のセンターのボランティアに対してオペレーションを指導し、多くのボランティアの受入・派遣、ボランティアのニーズ受け入れなどを回していく力は驚かされました。

外野の意見で非常に失礼かもしれませんが、「熊本のために何とかしたい」という想いが学生を突き動かしていたのかなあと感じました。(口では「大学全部休みになっちゃって暇だからやってるんですよ」とか言ってましたが。)

ただ、GW明けから大学が全て再開するとのことで、災害ボランティアセンターの運営が成り立たなくなるのではないかと思いました。

現状どうなっているかわかりませんが、おそらく土日はまたセンターにもどってる学生が多いのかなあと。平日は来るボランティアも少ないのでなんとか回せているのかなと思います。

(本当は感想の3つ目に熊本美女が来ますが割愛します。)

ボランティア活動を通して、周りが全員人のためになんとかしたいと思って集まっている環境に数日間身を置くことになり、多くの人の暖かい気持ちに触れることができて非常に良い経験になりました。

今後連休など大勢の人が押し寄せると予想される際に災害ボランティアに行かれる方は私のように「数日間滞在」&「災害ボランティアセンターでのボランティア」をされることが地元のニーズにも合っておすすめです。

最後になりますが、今回被災された方に心よりお見舞い申し上げると共に熊本の一日も早い復興を祈っております。

熊本市災害ボランティアセンター総務のメンバーと

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