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職人という言葉を考える

「職人」という言葉のジレンマ

職人の手が生み出すものは美しいと感じています。そして手間や気力をかけてつくるものに価値があると感じていますし職人と言われる人達が僕個人的には好きです。

ただ、この「職人」という言葉を尊敬をすると共に、美化されすぎている点と可能性に蓋をしてしまいがちなケースをよく見るのかなぁとも最近感じてきています。

職人だからしょうがないよね。とか、職人だからコミュニケーション低くても。とか、あと職人だから広告は出来なくて当然なんだからとか、、、職人だからドリブンの言われとかって結構多い気がします。

あと、同じ職人同士の同調圧力みたいなものって割と強くて、別の事をやり始めたりする人が居ると同じ職業界隈の人に「あいつは職人ではなくなった」とかすぐ言われたりします。なんか、なんとも言えない気持ちになります。


「お金の話をたくさんしよう」

すっごく不思議な事ではあるのですが職人ってお金の話NGになりがちだったりします。

わかりやすいのは、
仕事依頼来る→受託する→実行する→お金の話する

っていうケースってヘアメイク界隈や僕が知ってる中だとスタイリストとかカメラマン界隈にかなりあって、蓋開けてみたら「こんな金額か、、、」とか逆に「こんなにもらえたんだ」とあるんです。
ありえない話だと感じる方もいると思うのですが普通によくあるんではないかと思います。

でも職人と言われている人ってそこに至るまで、自分の時間もお金もかけてきていて、それで得た技術に価値があるしそれを経た事で人間としても成長できているので「いい美容師」は「人間ができている人」が多いなと感じています。売れてる美容師って「気持ちのいい人」が多いというか。やり方だけ上手い人とか広報だけ上手い人ってすぐ人気無くなるっていうか。
そんな美容師に担当される時間って僕は価値があると思う。
そしてその価値は誰が守るの?って自分しかいないと思うんです。

お金に貪欲になれとか高額報酬取れるようにしろとかそういう類の話ではなく、自分や業界の価値を高める努力を日々しているならその価値を正当に評価したりジャッジしていく必要性を考える事に、今こそ向き合っていくべきではと。
楽しいから!とか好きだから!っていう理由だからって言う人たまにいますけどボランティアでやれば?と思ってます。

「経営力とは自分で自分の人生を切り開く力」

今の時代SNSやデジタルの力で、自分が磨いてきた技術やセンスや良いなと感じるものは、そこに至るまでのプロセスを共有出来たり、ホームページなんかも自分で作ってネット予約システム作れたり出来るわけです。お客様からの販路を自分で獲得できる訳です。
そしてこれだけの情報量の中で「コンテンツの差異」ってどれだけあるんだろうとも感じている。

その中で売れてる人って
やっぱり相手の事を考えて有力な情報を発信し続けてる人だったり、お客様が予約取りやすいのはどうしたらいいんだろ?と考えてわかりやすいホームページでデザインが作りこまれていたり、
そんな相手の立場に立って考えたり行動できる「気持ちのいい人」なんだと思う。

だから結果がでる。

結果が出ると次にいけて、新しい事にチャレンジできて、又、沢山のチャンスに恵まれるんだなと。成果にこだわるからこそ人や物事に謙虚になれる人は変化できる人なのでこれからそんな「気持ちのいい人」はたまた「気持ちの良い職人」はこれから強いなと感じている。

「経営力とは自分で自分の人生を切り開く力」
そお前職で教わったのですが本当にその通りだなーと感じています。

業界が作ってきた職人という言葉で自分や他人のやれる事に蓋をして可能性を潰してしまわないようしていきたい。
技術修練、勉強、など職人としてのやれる事はめちゃくちゃするんだけど、それをした上で相手を思いやれる「気持ちのいい職人」である事は大事にしていきたい。
「職人」という言葉を考えて「これからの職人」とは何かをこの時代のウネリと共に業界全体でアップデートしてきたいと感じています。

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