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1116 わかりやすいネーミングの効用

新規事業のマーケティング支援の相談をいただく際に、サービスのネーミングの話になることがある。

その時に当社では、小林製薬的なネーミングがおすすめです、とお伝えしている。

具体的には、「のどぬ~るスプレー」や「ナイシトール」のような、製品名を聞いた時にどんな提供価値を有する製品なのかが伝わるものが望ましい。

なぜかというと、「SXS-Studio」「OPNE DAMP」みたいなサービス名だと、読むのも、覚えるのも大変だし、どんなサービスなのかが直感的にわからないですよね。

つまり、マーケティング活動上、「サービス名を伝えるコスト」とそれが「どんなサービスかを伝えるコスト」が二重で発生してしまうことになります。

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小林製薬的なネーミングでなくても、

吉野家=牛丼屋

のように誰もが知っているサービス名もありますが、「サービス名」と「どんなサービスか」が顧客の頭の中で紐付くまでには、複数回の接触や、どんなサービスかを理解する機会があることなど、それ相応の条件が必要になります。

吉野家の場合は、町中で何度も見ますし、TVのCMや番組内で、吉野家が牛丼屋であることがわかる機会がたくさんあるので良いのですが、BtoB製品の場合は、下手すると年に1回の展示会ぐらいでしか見込み顧客が自社製品に触れないこともある。その時に、「SXS-Studio」「OPNE DAMP」のようなサービス名だと、

・認知してもらっても、どんなサービスか理解してもらえない
・理解してもらっても、記憶してもらえない
・理解してもらっても、必要な時に思い出してもらえない

といった弊害があります。

それよりも、

空調服:https://9229.co.jp
楽楽精算:https://rakurakuseisan.jp
配配メール:https://www.hai2mail.jp/
カミナシ:https://kaminashi.jp
Excel女子:http://exceljoshi.cocoo.co.jp
レディくる:https://readycrew.jp/

のように「サービス名」を聞くと、「どんなサービスか」がなんとくわかり、「どんなサービスか」を一度説明してもらう機会があれば、記憶に残りやすいサービス名が基本的には良いでしょう。

上記のようなサービス名であれば、極端な話、「サービス名を伝えるコスト」だけで、「どんなサービスかを伝えるコスト」の大部分がまかなえることになります

私も含め、事業責任者にはついつい格好良い名称や世界観を表現した名称を付けたい気持ちが芽生えますすが、世界観の表現だけでなく、顧客視点に立った時に、理解しやすく、覚えやすい名称になっているか?は意識しても良い視点かもしれない、という話でした。

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