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映画「君が君で君だ」感想まとめ

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映画「君が君で君だ」にまつわるnoteまとめ! 〜この愛は純情か、それとも異常か〜 「尾崎豊」「ブラピ」「坂本龍馬」になりきり10年。君のことが大好きだから、君の好きな男にな… もっと読む
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「僕じゃ駄目かな?」からはじまるマイケル・ジャクソンの伝説に学ぶこと。

この10日間、夢中になって追いかけていた。 調べて、調べて、調べて。マイケル・ジャクソンの輪郭を少しずつ浮き彫りにしていく。知りたくなってさらに追いかける。 「魅力がない人なんていない」 だから興味の扉は開けておこう。なにかある。気になること。知りたいこと。かならずそこにはあるから、まず調べてみよう。ということを僕は、つねづね企画の講義でいつも伝えている。そう信じられるようになったのは、あらゆる領域の企画をするようになったからだと思う。 2015年から僕は「企画でメシ

学びの場は夢を見る

学びの場が夢見ること。 社会人になり、仕事をしていくうちに思ったことがある。瞬間的に弾ける一過性の仕事も素敵だけど、願わくば一生残るような仕事をしたい。 コピーライターとして広告の仕事をしてきたのも大きいと思う。打上げ花火のような華やかさを求められることが多かった。けれど、ほのかに心に灯りつづけるような仕事もしたい。そのためにはどうすればいいかをずっと考えていた。 2008年、会社に入社して配属されたのは、人事局。 研修や講演会を担当していたときのことを今でも覚えてい

愛はどこで学ぶのでしょう

自分が感じている気持ちが“愛”なのかって、どうやって判断するんだろう。そもそも“愛”はどこで学ぶんだろう? 大好きな女の子の好きな男になりきり、自分の名前すら捨て去った10年間。 彼女のあとをつけて、こっそり写真を撮る。彼女と同じ時間に同じ食べものを食べる。向かい合うアパートの一室に身を潜め、決して、彼女にその存在をバレることもなく暮らしてきた。(『君が君で君だ』公式サイトより) 映画『君が君で君だ』を観て、愛ってなんだっけ?と迷走していたいつかの自分を思い出してしまった

映画『君が君で君だ』〜ピュアでイッちゃってる私たちの物語

七夕の日に公開された新作映画「君が君で君だ」を見てきた。 新進気鋭の映画監督、松居大悟さんの最新作であり、 ”言葉の匠”コピーライター阿部広太郎さんがプロデューサーとして関わっているということで「たぶんなんかコレ・・・一筋縄でいかないやつでしょ」と思った。もちろんプラスの意味で。そしてその期待は大当たり。 結果、2回も見てしまうこととなった。 初めて見た後の率直な感想は ①なんかすごい味わい深いけど何味なのかわからん!(ちょっとパニック) ②池松壮亮に向井理、そして高杉

あいのおはなし

君が君で君だ を観てから、 そろそろ1週間。 まだ心がざわざわしている。 ざわざわしていて、仕事や、 やらなければならないことに 全く集中が出来ないくらいに。 そういえばアイスと雨音を 初めて観た時もこんな感じだったなぁ って思い出した。 ざわざわの仕方は、 若干違うのだけど。 以前書いたように、 アイスと雨音は「今」を、 君が君で君だは「過去」を 想ってのざわざわだからだ。 アイスと雨音 と 君が君で君だ という2つの作品が ごちゃごちゃになっていた、7/7。 今

君は、君でいいんだよといってくれる人が、2番目に大事

誰しも、人生のどこかのタイミングで「自分のことを、心から好きになってくれる人なんかいない」と、思ってしまう時がある(あった)。 もちろん、こういう自己肯定感みたいなものは、育った環境、親との接し方や兄弟構成、学校での友達との関係性などが大きく影響しているのだろうけど、絶対、誰しも挫折感を味わっているのではないだろうか。 ---- ここ先々週〜先週にかけて、私は「自分なんてダメだ、周りの人を不幸にしてしまうから、関わってはダメだ。」と一人になると考えてしまっていて

異常と純情が混ざり合う、その先にある感情。

人は、あっけなく恋に落ちる生き物だと思う。 恋人に振られ、拒絶され、人生のどん底に陥ってしまったとき。友人と憂さ晴らしをするために街に繰り出したけれど、どうにも気持ちは晴れない。 だけど、新たな恋は、いつもより受け入れやすくなっている。 目の前にいる異性から向けられた笑顔や優しさを、迷い込んだ暗闇の中の、眩しく輝く光としてとらえ、そこに向かって突き進もうとする。 これこそが、まさに、あっけなく恋に落ちた状態だと思う。 そして、その様子を隣で見ていた友人もいつの間にか

世界には二種類の映画が存在する。

ひとつは、答えを教えてくれる映画。もうひとつは、問いを投げかけられる映画。敬愛する先輩から教えてもらったその言葉。わーっと心の中で驚いてしまった。これまで観てきた幾つもの映画が頭に浮かんで、うんうんと強く頷いた。 すぐに思い出したのは中学生の頃。家族で観に行った映画「アルマゲドン」。もうね、ひと言「すげえ!」。とにかくすごかった。物語という名のジェットコースターに乗って、ドツドツドツと少しずつ速度を上げてピークに達したあたりで落下し、即座に急上昇、振り回されながらも恍惚のク

人は”いれもの”のようなものである。

昨日、公開となった映画『君が君で君だ』。 3日前の先行試写にお邪魔したのですが、3日経ってようやく感想がまとめられそうです。 本作の主人公は、一人の女性に魅せられ、その女性を愛するあまり、本来の自分を捨ててしまった不器用な3人の男性です。 自称、彼女を守る「兵士」として、3人は彼女の全てを監視し、彼女の全てを受け入れ、彼女の全てに一喜一憂します。 そしてその歪んだ生活が彼女の幸せとともに揺らいでいく様子を描いた作品です。 この作品には、大多数が共感できるような分かりやすい

「君が君で君だ」:誰にとっての愛なのか?

何がなんだか分からない――。 極端な(?)愛のあり方を描いた映画でした。 映画の主人公である三人の男たちは、カラオケ店で働いていた韓国人の女の子「ヨンソン」に熱狂し、十年間ソンの一挙一動すべてを見守りつづけます。 いわゆる“ストーカー行為”。いや、ただならぬ熱狂愛?(※映画パンフレットのインタビューで、ソンを演じたキム・コッピが話していましたが、これは決してストーカーを肯定する映画ではないそうです) しかし、彼らはソンを守る「兵士」を名乗り、ソンを見守る国をつくって

自分の愛は最強だって信じたい

私は元F1レーサーのミハエル・シューマッハが大好きだ。 98年最終戦鈴鹿、ミカ・ハッキネンと争っていたワールドチャンピオンがここで勝てば決まる。 予選トップ、ポールポジションで迎えたスタート。 しかし、まさかのエンスト。 再スタート最後尾になってしまった。 でも彼は諦めていなかった。 赤いマシンは最後尾から鬼気迫るオーバーテイクを積み重ねてゆく。 シルバーのマクラーレン、見えた! もう少し、もう少しで掴めそう! その瞬間、タイヤがぱちんとはち切れた。 力なくマシンを止め、し

お前、もう認めろよ

映画 君が君で君だ を観た。 (少しネタバレあります、ご注意) アイスと雨音に引き続きの松居大悟監督。 40回以上観た作品の監督の、次の作品。 アイスと雨音が大好きだからこそ、 不安にも思っていた。 観る前からモヤモヤした感情を 引きずっていたし、 観るのが怖かった。 (アイスと雨音についてのことに 興味ある方はこちら) 観てみると。 純愛だった。 想像していたよりも、純粋すぎた。 純粋な恋だからこその 純粋な行動。 僕には 気持ち悪いとも、 異常だとも、 どっち

狂っていて、とても気持ちが悪くて、だけどほんのちょっぴりだけ羨ましい。

本日封切りとなった松井大悟監督の映画、「君が君で君だ」。 一般公開に先駆けて、先日、試写会にお誘いいただきました。 本当は、鑑賞熱が失われないうちに感想を書こうと思っていたのです……が。 どうまとめたらいいのか…と整理が追いつかず困り果てたまま、今日まで来てしまいました。 そう、とても感想に困る映画だったんです。 実際に上映後の館内の様子は、混迷やら興奮やら、言葉にならない複雑な感情やらが入り交じった、えも言われぬ空気に支配されていた……ように感じます。 ひとまず、見終わ

10年後なにしてると思う?

と、10年前の自分に聞いたら…なんて答えるだろうなあ。たぶんちょっと困った顔をして「えーっと、うーん…どうでしょうねえ」とか言いながらごまかしてそう。万が一ですよ。ちゃんと答えていたとしてもきっとハズしてる。だって平成最後の夏、2018年。コピーライターになって、その後、映画のプロデューサーをしてる未来なんて当てられっこいから。ぜったい。 人生は、伏線だ。人生には伏線であふれていて、それを回収していくと面白くなる。そんなことを思いながら日々過ごしている。アメフトをずっとやっ