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2019年上期の総括と、下期の成長戦略。

ただ2019年6月26日(水)、今年6枚目、7曲目となるシングル「Reason」をリリースしました。僕たちにとって、とても思い入れの強い作品です。ぜひ、沢山の方々にこの曲を聴いてもらいたいです。

アートワークを飾った女性は、八景島シーパラダイス「LIGHTIA」テーマソングである「Love Song」を共に作り上げた新人ボーカリスト、MAYUMIさんです。彼女と1年ぶりにタッグを組み、アップデートされた歌声を存分に披露してもらいました。Love Songは以下から聴けます。

なお「Reason」では3月にフィーチャーした友田絢さんにヴァイオリンを、4月に「Memento」にて共作した作曲家・内山肇さんにギターをお願いし、さらには作詞を「Love Song」「恋し君に」以来1年ぶりとなるSAYUKIさんにお願いしました。僕にとって、ずっと一緒に音楽をやってきた仲間たちの力を集合させて作った楽曲。できた作品への思い入れもいつも以上です。

過去作品も含め、僕がこれまで作品としてリリースしてきたもの、並びに他のアーティストさんのお仕事で関わった楽曲をひとつのプレイリストにまとめています。今後はこちらに作品を入れていくので、よければぜひ僕のSpotifyアカウント共にこのプレイリストのフォローをお願いします。

2019年の上期が終わります。ここまで全速力で走ってきて、得たもの、まだ足りないと感じたもの、これからの展望は色々とあります。今回はそれらを総括して、下半期僕が何をしようとしているのかも含め、書いていこうと思います。


成果

毎月リリースした曲全曲がプレイリストに。

この半年間の実績として一番わかりやすい結果として、僕が毎月楽曲をリリースしたこと(2月は2曲同時)と、それらすべてがSpotifyのEditorial Playlistに入れてもらえたことだと思います。

「Reason」も、リリース初日から2つの人気プレイリストに。

29日現在、一番最後の曲として載せていただきました。

こちらも、後半の方に入れていただいています。

結果的に、2019年にリリースした作品は全曲プレイリストに入れていただくことができ、昨年バイラルチャートで1位になった頃より遥かに沢山の方々に聴いていただける機会をいただきました。

これまで入れてもらったプレイリストは全15個。本格的なアーティスト活動を開始してちょうど1年。本当にありがたい機会に恵まれました。Spotifyの存在がなければ僕は正直こんなに自分の作品を世に出したいと思っていなかったと思います。クライアントの音楽だけを作って、自らのキャリアをより豊かにしていこうときっと考えていました。隠れていた自分の気持ちに気づかせてもらえたことが、おそらくSpotifyに対する一番の感謝だと思います。


PR活動による出会い。

楽曲制作面でもさることながら、僕は曲をリリースすればするほど、人との出会いに恵まれました。やる気を持って活動していったことで、思わぬところから沢山のアドバイス、中には実際に力になってくださった方々も。

今回はYahoo!ニュースにも載せていただきました。

中でも、PRに関する部分は、草の根活動の連続で少しずつ取り上げていただけるメディアの方々が増えていくようになりました。ここnoteで記事を書いていることも、必ず良い影響を及ぼしていると思います。

「Reason」から、PR面でもプロモーターの方に入っていただくことにしました。これも活動していく中で縁があり出会い、色々な無理も柔軟に聴いていただきました。プロモーション、特にメディアとの関わり方は、僕がいくら博報堂に昔在籍していたとはいえ、個人だとどうすることも難しいケースが多々あります。餅は餅屋。今回早速ありがとうございました。

後述しますが、ここから先は毎月楽曲をリリースしていくことにより意味や付加価値をつけていく必要性を感じていて、PRが鍵になると僕自身は感じています。

以前お話しましたが、「広告とPRは全くの別物」です。誰かの枠で商品の魅力を「自社主語」で伝える広告ではなく、誰かの視点で商品の魅力を伝えてもらえるようになること。つまり、商品そのものに価値を感じてもらえないといけない。これが2019年の後半戦のキーワードだと感じています。


課題

リスナー数と発信規模のギャップをどう埋めるか。

Music Ally Japanのこちらのレポートをご覧いただくのがとてもわかりやすいのですが、僕の今の状況はまさにこれで、

リスナーも再生回数も多いが、それはプレイリストの波及力。
アーティスト自身が発信力を持っているわけではない。
リリース頻度の物量でリスナー数を保っているだけ。

というのが最大の課題になります。事実だしその通り過ぎるので、もはやこれを発することをためらう必要もないと思い、書きました。

おかげさまで、本日時点で僕のSpotifyの月間リスナーは95,000人の水準です。この数値は数字上、去年のバイラルチャートを席巻していた時の2倍以上。とてもありがたいお話ですし、この数字そのものは充分にマーケットバリューがある規模だと僕は思っています。

ただ、これまた数字がすべてを指し示す通り、僕のストリーム元の7割以上はEditorial Playlist、さらに2割弱はAIによる自動レコメンド機能がついたプレイリストです。僕のページから来る自然検索来訪の方は、全体の2%、約3,400再生に止まっています。ストリーム:リスナー=2:1くらいなので、おそらく推定1,700人程度の方が自然検索で来てくださっていることになる。(それでも僕にとっては充分多いと思いますが。)

僕が今後活動していく上でやらなければいけないことは、プロフィールからの検索率をいかに高めるか。つまり、「自分が好きなこの曲は、Kotaro Saitoの曲なんだ。」と言う認識を持ってもらうことです。曲さえ聴いてもらえれば良い。そう思ってここまでやってきました。確かに、その目標に対して今までの戦略は効いていたと思うし、充分に成果を出すことはできた。

しかし実際のところ、真の意味でグローバルレベルで曲をしっかり届けていくためには、今のステージから2〜3ステージ最低でも階段を上がらなければいけない。そうなった場合、結局プレイリストで推してもらうにせよ、アーティストバリューがなければ注目トラックとして一度に4〜5個以上のプレイリストで楽曲を紹介してもらえなさそうなのです。

単に曲をたくさん聴いてもらう、と言う目標をより高い次元で叶えるだけでも、アーティストのとしての知名度の向上、「もっと理解したい」と思ってもらえるブランドバリューを持つことは重要です。目立つことが重要なのではありません、「長い目でリスナーの方に音楽を愛してもらうため」に、Kotaro Saitoブランドを育てていく必要性を感じました。


戦略

世に出ているKotaro Musicと自分ブランドの接着。

これはご紹介できる戦略の一つにすぎませんが、ご参考までに。


幸いにして、僕の作った音楽は皆様が「Kotaro Saito作と知らないところで」は、けっこう世の中に出ていたりします。主に、CMがそれです。

最近WEB中心に流れていたCMで言えば、ユニクロの35周年感謝祭のCM音楽は僕がプロデュースから作編曲、ミックスまで全て担当しています。

関西地方の方向けで言えば、昨年末の梅田阪急ビルのクリスマスイルミネーションも僕が作っています。イルミネーションなどの冬企画はこれ以外にも、2016年のクイーンズスクエア横浜も僕のフルプロデュースです。

CM音楽はクライアントが主体です。誰が作ったかはあまり重要ではなく、企画そのものが課題を解決できているかが最重要。それは元広告マンとして重々承知の上です。その上で今後、僕が目指すのは、

Kotaro Saitoが関わること自体が課題解決の一端を担えること。

です。具体的には、

・企画が世に出たのと同時に楽曲リリースをし、相互流入を図る。
・企画の終了後も、音楽でリマインドできる存在になる。
・映像音楽出身のスキルを活かし、Kotaro Saitoオリジナル作品が
 そのまま映像演出に生かされる。

など。普段のクライアント業務と、僕自身の楽曲作品の魅力の掛け合わせを行うことで、相互に良い影響を及ぼすお仕事を増やしていこうと思います。場合によっては、僕がオリジナルとして作った楽曲をそのままCMや映画、ドラマのタイアップに使っていただくことも今後は前向きに検討したいと思っています。(身内の方だけでなく、プロダクション、媒体関係者の皆様、ご気軽に相談ください。)

自分自身のブランドを育てている最中というのは嘘偽りなく事実である一方、僕が作った楽曲がCMやショー、そしてサブスクリプション型のストリーミング市場で一定以上の規模で聞いてもらえている事実は不変。それらの価値を掛け合わせることは、誰にとってもハッピーなことだと信じます。


博報堂から独立し、本格的にプロになって5年と少しが経ちました。

これまで曲がりなりにやってきたことには誇りを持っているつもりですし、それゆえに未だ至らぬ点が多々あることも自認しますし、出来ていないことを大きく見せたり棚にあげることはしません。その上で、今のKotaro Saitoだからこそできること、組めるコラボレーションは必ずあると思います。

上で、PRの重要性をお伝えしました。PRの原点は、

・いかに人に伝えたくなるストーリー(コンテクスト)か。
・わかりやすく人に伝え得る商品力があるか。

の2点が最重要だと僕は考えます。自分がたどってきた珍しいキャリアと、それに伴って生まれた思想、作り手至上主義の信念を、僕だけでなく僕らが切り拓いた市場でカルチャーとして浸透させたい。そのために、今までになかった成功事例と、普遍的な成功事例を融合したハイブリッドな成長戦略が必要だと音楽業界に足を踏み入れて感じています。


市場がいかに現代的になったとしても、重要なのは曲であり、アーティストであり、それらの価値であると僕は考えます。価値は、時代を超えて普遍であるべきです。つまり、価値を高めていくための根本的な考え方は、いつの時代も同じ。そう信じて、2019年後半も本気でこの市場を切り拓いていこうと思います。応援、よろしくお願いします!


2019.6.29 齊藤耕太郎 / Kotaro Saito

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