駆け出しのときに買って、今も使える音楽機材たち。

要約すると
①最初にがっつり初期投資が一番コスパ良し!
②50万円くらいは最低でも投資すると後が楽。
③音源や音作りが変わると一気に仕事に繋がる。
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前回のSpotifyオフィシャルプレイリストへの道、
思いがけず沢山の方が読んでくださったようで、
ありがとうございました。

配信の話題は一旦これ以上皆さんに
お伝えできる情報がないため
2回目は、最近よく質問をいただく
DAW体験談を書こうかなと思います。
※DAWとは?→https://goo.gl/8Xdy5b

今回は僕が音楽制作業務をプロとして始めて
今に至るまで当時買って後々よかったと思えるもの、
「あの時、買い方を改めればよかった」ものを
思い返してみますね。
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①最初にがっつり初期投資が一番コスパ良し!

最近、作曲家目線で機材導入の相談を
いろんな方から受けます。
僕は最初に、彼らが将来、
音楽とどう向き合いたいのかを聞きます。
ここから先は、プロ志望の方、
アシスタント業務に勤しむ方など
作編曲をひと通りできる方向けに
お伝えしていきます。

「プロの作曲家に必要な素養とは?」
それを考え出すと宇宙レベルに
壮大な議論になりがちですが 笑
今回は一度、超乱暴に、
「どこに出しても恥ずかしくない音楽」を、
「日々コンスタントに作り続けている」
そんな人たちと定義してみます。

それは逆に言えば、プロの音を知っていること、
その音楽がプロとして通用する音か否かを
判断できる耳を持つことそんな風に僕はここ数年、
日増しに強く思うようになりました。

そういう自分も偉そうに言える立場じゃないです。
日進月歩で日々知らないことを学んでいこうと
思っています。お伝えしたいのは、
プロの音か判断できる環境づくりを、
いかに初期段階で作り出せるかということです。

よく音楽制作機材系のメディアで
ビギナー向け機材を紹介していますが、
僕はプロを目指すなら、
PC、オーディオインターフェース、スピーカー、
そして音源やプラグインはプロ仕様を
買うべきだと思います。

これらは出音とそれらを判断する
耳の育成に直接影響するので、
いかに早くプロとしての最低限の耳になるかが
最重要だと身にしみました。


②50万円くらいは最低でも投資すると後が楽。

上記を叶えるために、
ギリギリ必要な予算が50万円だと思います。
ただし得意な楽器によって仕様は変わりますので、

ここでは基礎的な、
鍵盤楽器を使ったスタイルを想定した
オススメの価格帯とセッティング案をご紹介します。

1:オーディオインターフェース

写真はUAD Apollo Twin Mark II

音源、スピーカー、PCを中継する、
いわば音楽の要。
入出力の音質がダイレクトに
アレンジの是非を決定づけると僕は思います。
いい音が鳴るだけで、作曲家は
リアルタイムに想像力が膨らむもの。
自分が聴いていて「やばっ!」と
思える音で作ることが一番の近道かと。

オススメは、10万円代前半の
2in2outインターフェースです。
高級機器の仕様を、出入力数の調整で
簡略化したモデルがオススメです。
具体的な機器は楽器屋さんで
それぞれの好みを聴き比べてください。

例:このサイトの価格帯のものがお勧めです。
https://digireco.com/aif2018/
僕はApolloの上位機種である
Apollo 8 QUADを使っています。
UADは後述するプラグインが
素晴らしいので是非お試しを。

2:モニタースピーカー(Pair)

写真はFocal Shape 50

こちらも、部屋の大きさ次第ですが
5inchのモデルの9~10万円前後のモデルを
購入することをお勧めします。
「モニター」と名のつくスピーカーとは、
文字通り音色を変化させた時の表情の変化が
いかに微差にわかるか。僕の経験上、
ひとまずとっても乱暴にいうと、この価格帯か
だいぶ音の表情(帯域、定位、立ち上がりと
減衰など)が見えました。

乱暴にと書いたのは、
結局設置方法が超重要だったりするため、
スピーカー単体では一概に
なんとも言えないからです。

「作曲家として仕事をする」ならば、
聴いていて自分が天才!って思える
鳴りのものが良いかと思います。
メーカーによってかなり色付けが異なるので、 自分が天才!って思えるスピーカーを是非、
店舗で試してみてください。

ちなみに僕はプロになって即、
廉価のスピーカーから乗り換えました。
一気にその単価のものにすればよかったなと
今では思います。

僕が使っていたもの:EVE AUDIO SC205
https://www.minet.jp/brand/eve-audio/sc205/
低域の可視化を目的に、
故障してしまったタイミングで今は
Pioneer Pro AudioのRM07に乗り換えました。
これ本当にお勧め。
http://pioneerproaudio.com/ja/studio/studiospeakers/rm_0705.html


3:プラグインエフェクター

イコライザ、コンプレッサー、
リバーブなどのエフェクターセットは
作曲家がラフミックスをある程度
仕上げる必要がある現代の必需品。
これらの効きをきちんと知るためにも、
1、2を拡充が非常に重要です。

プラグインの定番中の定番、
WAVES社のバンドルは、
最近も70~90%オフの爆安セールをやっているので、
とにかく安い時に買っておくことが
ベストだと思います。いまなら、
DIAMONDシリーズが超安い・・・https://www.minet.jp/contents/promotion/waves-diamond-jpn-limited/

4:楽器またはソフトシンセ

写真はKorg KRONOS 2。本当にお勧め。

ここまでで、約25万円弱くらい。
残りはついに、肝心要の音源です。
結論いうと、音源は自分の好みと
文明技術が常に進化するので、
ここで揃えたからあとは何も要らない、
という概念は僕にはありません。
他のプロの方もそうだと思います。

ずっと使えるものは何かという視点で考えていくと、
以下のものを僕は昔から使っています。
ここに残りの25万円を使う、という点では、
皆さんの趣味趣向に限らず、大体一通り揃えたら
最低限かかる金額なのかなって僕は思いました。
(僕はもっと使いました 笑)

何でも入りタイプのソフトを買っても、
案外使う音が限られることが多いので
僕はある程度ピンポイントで楽器別に
買っていきました。

以下、鍵盤弾きの僕がお勧めするスタイルです。

1:ワークステーションシンセ KORG KRONOS
https://www.korg.com/jp/products/synthesizers/kronos2/

とにかく膨大な、
めちゃめちゃ高解像度の音たちが入っています。
まさにモンスター。これさえあれば、
大概のことはまず解決します。
僕は当時教えてもらっていた先輩に
言われるがまま買いましたが、
今もメインシンセとして使わない日はありません。
まじ、超優秀。

ピアノ鍵盤がいい方は
76,88鍵盤が良いかと思いますが、
正直KRONOSの鍵盤は
そこまでタッチが優秀とは言えないので
小さい61鍵盤がベストチョイスだと思います。
(88マジでかさばる)

ピアノがいい、
エレピがいいという話をよく仲間としますが、
僕はピアノだけでなくシンセ、
そして意外にもドラムが抜群だと思います。
最近、ドラムはソフトシンセを
一切使わなくなりました。

今はKRONOSと共に、
Dave Smith InstrumentsのTEMPESTを
バランス見ながら組み合わせて使うことが多いです。
http://www.fukusan.com/products/DSI/tempest.html

アルバム「BRAINSTORM」内の7曲め
「Je Suis」のリズムは
KRONOS中心に構成しました。
よかったらどうぞ。
https://goo.gl/PM1gC

KRONOSにはエクスプレッションペダル
というものが別売していて、
これを踏むと弦や管楽器の音色の強弱を、
音を伸ばしながら使えます。
これ、ソフトシンセのマスター鍵盤として
使う際にも便利です。
https://www.korg.com/jp/products/accessories/exp_2/

ソフトシンセは実機に比べて
キレで派手に聴かせる傾向が強く、
一方で音の芳醇さや表現力、
表情変化の美しさは実機の魅力だと思います。
個人的にはまず実機で耳を慣らしてから
ソフトを選ぶと音痩せ具合を判断できて
良いかと思います。

2:EASTWEST Composers Cloud
http://www.soundsonline.com/composercloud?gclid=EAIaIQobChMIl-nmwZrr3AIV2rWWCh1-FwxTEAAYASAAEgI4e_D_BwE

CMに限らず映像案件で必需品なのは
管弦楽器系のオーケストラ音源。
このサービスでは、月額でメーカー内のソフトを
自由に使えるので実機だとどうしても
総合的すぎて追い込めなリアルさを追求するのに 便利です。僕は低予算の場合、
このメーカーのSymphonic Orchestra Platinum
中心に色々とやりくりして作ります。

運よく身近に生を録りやすい場合も、
相手に意図を伝えるのに
このソフトは有効じゃないかと思います。
けれど、管弦楽器は特に一度本物をしっかり聴き込む 機会を作った方が成長が早いと感じました。

3:Moog Sub Phatty
http://www.korg-kid.com/moog/product-details/sub-phatty/

もしエレクトロミュージックを
作りたいと思っているなら、
シンプルな作りでぶっといベース、リードが出せる
モノフォニックシンセサイザーをお勧めします。

モノフォニックとは、
複数鍵盤を弾いても音が1音しか出ないタイプ。
シンセを覚える場合、複雑と思いがちな
音色の作り方をいかに最初に
自分のものにするかが大切だと思います。

僕はこれを持って居ませんが、
何度も触っていいなぁと思いました。
オシレーター、フィルター、アンプリファーの
3機構を抑えるのにお勧め。

予算に余裕があれば、
KRONOSとSub Phattyのセットは
強力だと思います。ちなみに僕は
去年からシンセに大ハマりして、
現在僕は、MoogだとMinimoog Voyager
というモデルを使っています。
アルバム「BRAINSTORM」でも
大活躍してくれました。

Moogがブリブリしている
わかりやすい曲「Love Song」
https://goo.gl/ikkv5e


③音源や音作りが変わると一気に仕事に繋がる。

悲しいお話なのですが、
僕らが普段仕事をしていて思うのですが
今の時代、デモのクオリティは
ほぼ納品と同レベルのものを要求されます。
音源一つで本格的風に見せやすくなり、
楽曲プレゼンを受ける側は
いわゆる過去の「デモテープ」品質を
聴いたことが無い人たちばかり。

それに、僕は音楽の仕事って気合いとか
根性論とかあると思っていて、
これからの立場の人たち(僕含め)が、
本気でいい音を追い求めて
作ってきた音楽を聴かされたプロたちは、
「こいつ伸びるかも」って
思ったりするものです。

投資の姿は、プロが聞けばわかるもので、
本気なら仕事してみようかな、
と言う流れの連続で少しずつ
仕事の実績も増え、
単価も上げていけるものだと思います。

逆に、音楽を作ってもらおうと考えるみなさまへ。
今回僕がお伝えした予算感は、
あくまで音楽を始めるタイミングで
「最低限」かかる機材導入費用です。
音楽は、クオリティを追求すると
とんでもなくお金がかかる制作作業なのです。

いろんなレイヤーのお仕事があるのは
重々承知していますが、
豊かな音色から発想されたメロディは、
人の心を動かすと思います。
豊かな音を奏でるには、それ相応の予算が必要。
それは、色々な方に知っていただきたいなと
個人的には思います。


いかがでしたでしょうか。
普通のお勧めの仕方とはかなり異なりますが、
僕はこれまでの経験上、
「どのレベルに自分の身を置くか」で
成長速度が大きく異なる経験を
し続けてきたつもりです。

本当に音楽が好きなら、
機材貧乏は仕事で取り返す!!くらい
自然に思えちゃうもの。
実際、頑張れば取り返せるので、
一緒にいい音から生まれる
素晴らしい音楽を追求したいです!


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