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【お絵描き雑記】二次創作をやる上で②

 こんばんはこんにちは、アラ明日です!

 二次創作が生きる糧なアラフィフ主腐です。ほんのり香ばしく腐ってます。
 さて、そんな私ですが、二次創作をやる上で気を付けなければならない事について先日まとめてみました。

 上の記事では主に90年代に世間を騒がせた二次創作事件を2件紹介しております。


マナーのおさらい

 ここから導かれる二次創作のマナーについて、おさらいしておきたいと思います。

  • 見紛うほどの公式絵そっくりにしない、ロゴマークやデザインタイトル画像の使用等は言語道断

  • 公序良俗に反する読み物を一般の方もしくは未成年者が容易に手に取れる頒布をしない(要はイベント売りが最適解)

  • 営利目的での執筆、販売をしない

  • グッズは限りなく黒に近いグレー、海賊版として摘発されたらオシマイと思え

 更に、自衛としてはネット上での発表の際には、印刷に適さない解像度でのアップ、転載禁止の文言や署名等を画像に添付するのも有効です。
 あくまでも、ファンアートであり推し活の一環であるという姿勢を名実共に貫くことだと思います。

 さて前回の記事の中でも、こういうケースがあったよ!と少し触れましたが、ここでややこしい問題について考えてみたいと思います。
 ファンアートや二次創作作品を無断転載・無断使用されたらどうするか?!という問題です。

キャラに著作権はない?

 二次創作をやる人達の間で、よく「印籠」のように持ち出される根拠の一つです。
 これについては、法律事務所のサイトに詳細が説明されており、とても分かりやすかったのでリンクを貼らせて頂きたいと思います。是非、お読みください。

 読んで頂いた前提で話を進めますが、キャラクターそのものに著作権はないとは言え、漫画やアニメという著作物については当然著作権がありますので、勝手に使用して良い訳ではありません。

 これを前提とした上で、近年、二次創作が関係する事件の顛末として、下記の記事のような判例が出ました。

 文春の記事なので、今後リンク切れする可能性もありますので概要について少しまとめておきます。

 サイト運営企業が作家に無断で二次創作作品(BLなど性的表現があるものを含む)を転載して広告収益を上げていたとして、同人作家側が訴訟を起こし、これに作家を保護する判例が下されたという内容です。
 ここで争点となっているのは「二次創作であっても著作権は発生する」という点でした。BLだとか性的表現だとかは問題ではなく、転載されたら正々堂々とその被害を訴えることが出来ます。

 また、名前や設定・アイデアなどは著作物として保護することは出来ない、という説明も記事の中で為されていました。キャラクターの名前なんて一般的なものであることがほとんどですしね。
 入れ替わりもの、タイムスリップもの、などなどのアイデアも、著作物として扱うことは出来ません。
 なので、漫画などであればトレース・コピーしたかのような表現、小説であればセリフが一字一句まるっと同じ、などでなければなかなか著作権侵害とは見做されないそうです。

 この記事の大事な点は2つ。
 二次創作と言えども創作性は認められ著作物として保護されるべきであるという判例が出来たということが1つ。
 次に、原作そっくりな絵柄ではなく、同人誌・ファンアートであるとしっかりと明記され読者が誤認しないように配慮されていれば、侵害に当たるとはされないことがほとんどだという現状の説明が、もう1つの大事な点です。

ガイドラインと許諾

 二次創作が日の目を見るようになってきて、版権元も共存共栄が得策と判断するようなフェーズに入って来ている、と感じる今日この頃です。
 そこで、二次創作をする際のガイドラインをあらかじめ発表するところも多く見られるようになってきています。このガイドラインに従って二次創作をする限り、その作品は版権元の許諾を得ている、ということになるそうです。
 ですから、二次創作を始める前に、自ジャンルにガイドラインがないかどうかをまず確認するのが安心安全の道かもしれません。
 二次創作はすべからく著作権侵害で犯罪である!という一部の声高な主張は時代遅れになりつつある、とも言えるかもしれません。
 とは言え、節度を持って活動するのが肝要なことには今も昔も違いありません。

 私の感覚では、C国プラットホームのゲームではファンアートには寛容な一方、わいせつ表現はお国柄上NGであるという印象です。C国では、BL作家が一斉に逮捕された事件もあり(これは二次創作が問題にされたのではなく、過激なわいせつ表現が問題視されて起こった逮捕劇のようです)特にそちら方面に厳しいようです。
 他にも、公式CP以外のCP表現は禁止、などのガイドラインを持つところもあるようです。
 最近ではYouTubeなどで二次創作の映像表現も増えていますが、アニメや原作の映像を使ったMADは禁止だが手描きMADはOK、というガイドラインを見掛けたことがあります。

 何にしても、二次創作というコンテンツが新たなフェーズを迎えていることは間違いないでしょう。

目立つな騒ぐな

 結局は、これに尽きると思います。
 二次創作が一般認知されてきているとは言え、声高に人様に爽やかに宣言できる趣味とは言えないのが、やはり現実ではないでしょうか。BL、GL、ケモナー、異種族辺りを嗜んでいるなら尚更です。ちなみに私、全部イケるわ。
 人様に言えるのは、せいぜい公式ノーマルCP推しの人か、漫画的表現を含まないファンアートを描くことのみが趣味の人くらいですかねぇ…。

 記事内で紹介出来る昨今の炎上事件はあるかな?と、二次創作界隈での炎上を検索してみると、出るわ出るわのオンパレードで正直面食らいました。
 その中でも、私が気になったものは「同人誌のDL販売」と「グッズ販売」についてでした。

 この2点については著作権侵害となる「二次創作で営利活動する」という部分に引っ掛かってきますので、購入者の側にも気になる人はいるようです。その心は「悪目立ちする人がジャンルにいることでジャンル全体がお上(出版社・警察・税務署)から目を付けられたらどうする?!」ということです。
 二次創作同人誌の頒布は「媒体の印刷代」という名目で金銭授受についてお目溢し頂いています。ですが、DL販売については、マージン手数料が掛かったとしても利益は必ず発生し(手数料は売上のパーセンテージで掛かっていることがほとんどだと思います)、イベントに行く交通費や現地での頒布スペース代も掛からないためまるっと儲けになると考えられます。
 ちなみに、原稿を描くのに掛かった作業代は度外視です。何故ならそれは趣味として自分から進んでやっていることだからです。
 上記の理由から、二次創作での同人誌DL販売はNGとなります。やるなら、一次創作でやりましょう。
 当然ですが、確定申告してね。

 また、二次創作でのグッズ販売は、かなり危険な行為になることを自覚しておきましょう。そう、海賊版と見做される恐怖です。
 制作者に悪意はないとしても、出版社やグッズの大手販売元などに問合せが行ってしまったとしたら…。海賊版の嫌疑が掛けられることになります。
 私、浦島時代にリサイクルショップでたまに鬼退治漫画の謎商品に出くわすことがあり「これは…明らかに二次っぽいけど…どこ作??」と悩んでいたことがありました。今はオリジナルグッズが安価に簡単に作れてイベント売りもされていると知って、なるほどそういうことか、と納得したのですが。

 怖いのは、出会ったのがイベント会場ではなくリサイクルショップというところですよ。

 イベントで購入した人は、それが二次創作グッズであることを承知して購入していますが、リサイクルショップでたまたま出会った一般人が「この絵のアクキー可愛い。他のキャラのやつも欲しい、どこで手に入るのかな??」と、出版社にでも問合せたりしたら、一大事になる可能性も皆無ではありません。
 それを考えると、グッズの頒布はリスキーな行為だと言えるでしょう。購入者全員が、二次創作のお約束事を承知しているわけではないのです。

二次創作購入者側のお約束

 実を言いますと、私自身が25年前(購入時は30年以上前…)に所有していた大好きな作家様の同人誌を訳(引越しの際に破損)有って一度処分してしまったのですがメ◯カリで奇跡の再会を果たして購入し、涙しながら読んだという経験がありますので、大きな声で主張することは出来ないのですが。
 基本的に同人誌はゴミとして処分、もしくは同人誌専門のリサイクルショップ(ま◯だらけ、と◯のあななど)への放出がマナーとなります。一般人の目に付くフリマアプリなどへの出品は控えましょう。私が言えた義理ではないのですが。

 同人誌って何千部刷られていても商業誌と比べれば少数発行ですし、一度手放したらよほど大手の同人誌でない限りは二度と手に入らないと覚悟しなければなりません。
 そういう意味では、読者の立場としては「捨てないでくれぇええ、要らないなら私にくれぇえええ」というのが、正直な気持ちです。ジャンルの最盛期に乗り遅れてハマった時など(今まさにその状態なのですが)は、本当に血眼になって探してしまいますwww
 ですが、頒布する側の立場になると「要らないなら捨ててくれぇええええ!フリマアプリはやめてくれぇえええ!!」になるわけです。てへ。

 グッズは特に、普通のリサイクルショップに売るのはやめましょう。フリマアプリも厳禁です。
 もったいないと思う気持ちはよく分かりますし、二次創作が分かる人の中には「欲しい!」となる私のような人がいるのも事実ではありますが、リサイクルショップやフリマアプリで目にするのはそんな人よりも二次創作の存在すらよく知らない一般の方が圧倒的多数なのです。

 何よりも原作者を神と崇め、ジャンルを愛し、推しを愛し、二次創作してくれる二次作家様を愛するならば、最低限のマナーは守って楽しく盛り上がって参りましょう。
 一番の損失と言えるのは、二次創作を禁じられることだとは思いませんか。


 二次創作を愛してる!
 二次創作してくれるみんなを愛してる!


 素晴らしき物語を生み出す、この世界の神々へ、最高の賛辞を!!

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