見出し画像

生まれて初めて選挙に行った話

恥ずかしい話だが
私は今まで一度も選挙に行ったことがなかった。

理由を正直に書くと
選挙に本当に「興味がなかった」としか言いようがない。

20代の私にとって、政治の話などテレビの向こう側の話でしかなく、
正直に言うと、仕事、もしくは好きな人や趣味のことしか考えていなかった。

視野の狭さは大きな原因だと思う。
でもそれはいまさら仕方ない。

せっかく学生時代に詰め込むように覚えた歴史上の出来事も、他人事と捉えて生きてきたのだから、戦争も選挙も、自分とは無縁の世界だと思って暮らしてきた。
そして、それがおかしなことだとも感じたこともなかった。
まさに平和ボケ、そのものである。
しかしそれが真実。
己の経歴は盛ることなく素直に記しておく。ほんと愚かなクソガキで申し訳ありません。


さて、
今回選挙に行った大きな要因をお話しすると、
これもまた実に小さなキッカケだから面白い。


「選挙通知の手紙が、結婚したことによって旦那と連名で一緒に届いたから。」

である。


ずっと旧姓で働いているので、
新しい苗字で人に呼ばれたのは、銀行で名義を変えた時と、免許の名前を変えた時の2回だけであり、
新しい苗字で人から手紙をもらったのは、選挙通知の手紙が初めてだった。


5年近く同棲していたが、今回のその通知を見た旦那が「見て〜、結婚するとこうやって連盟で手紙が届くんだね〜!」と
選挙通知の手紙を手渡してくれた瞬間、私は強烈なウエディングハイに襲われた。

新しい苗字で呼ばれることが
旦那と一緒に何かに誘われることが
私にとってはとてつもなく嬉しい出来事だった。

その瞬間、

「絶対絶対!!!選挙、参加するぅうううう!!!!」

と心に決めた。


バカだと思われても仕方ない。
実際バカかもしれない。
素直にパーティーに誘われたかのように舞い上がった。


国がこうやって連名で手紙を出してくれたおかげで、私は政治のことを考えるキッカケをもらったわけで、実際、私は初めて選挙に行くことが出来た。

理由はバカかもしれないが、
興味を持つためのキッカケはこの際なんでも良い気がしている。

つべこべヤジを飛ばすだけより、黙って一票。
それが物事を変えていく第一歩、ということで
私はその日のうちにどこに投票すべきか、と考え、政治のことを真剣に考えてみた。


憲法を変える必要性、
女性が政界に出て行く理由、
今後年金がどうなるか、
どうしてほしいのか…。

結果、
めちゃくちゃ難しくなって一度挫折した。


ポルノグラフィティが幸せについて本気出して考えてみた時は、いつもおなじところに行き着いたらしいんだけど、
私はポルノグラフィティではないので「いつもおなじところ」どころか、まだ何も選んでいないのでどこにもたどり着いておらず、それはとても困難な作業となった。

最初の一歩、というのは、
その後の10歩よりハードルが高いよな…。


普段、政治を意識して生きてこなかった人間力の低さ故に、知らないことと分からないことが多すぎて、何を支持したらいいのか、とてもじゃないが即答出来なかった。

投票初心者のぶつかる最初の壁と言えるだろう。


ここで人間力の無さを嘆いても仕方ない、
ないなら上げるまでだ!(ウエディングハイ真っ只中)

ということで

旦那による解説を要しながら、自分の考えをまとめ、難しくてよくわからない部分は人様のチカラを借りることにした。


ツイッターのリツイートで回ってきた、
Yahoo!のやっていたどこの党に入れたら良いかの診断のようなツールの存在を知り、試してみた。

丸ばつで答えて、1番自分の考えに近い党を教えてくれる仕組みだ。実にシンプルな問いをわかりやすい言葉で記してくれてあった。

こんな便利な仕組みがあるなんてツイッターが教えてくれなければ知ることはなかった。
自力ではたどり着けなかった。
ネット社会万歳である。
ありがとうYahoo!、5のつく日はいつも使ってるよYahoo!ショッピング。Tポイントは私の大切な資産ですありがとうYahoo!。


そして、選挙当日は挙式の打ち合わせで遠出しなければならなかったため、期日前投票を利用することにした。


ここで私はもう一度挫折しかける。


理由は
「投票所の場所わかりにくすぎ」
「投票所のやってる時間わからなすぎ」
「まじでこの招待状、解読するの難しすぎ!!!!」

の3本立てである。


送られてきた手紙の中には、
とても丁寧に投票所の説明がギッシリと、それはもう本当にギッシリと細かな文字で書き記されており、
一言で言うと
「わかりにくすぎて読む気なくす」ということである。

脳内の渡辺謙が「文字が小さすぎて読めなぁぁあいいいい!!!!」と叫んでいる
ハズキルーペがないと読めない大きさの文字で大切な事を書くな!!!!私の視力は両目1.5だけど、内容が難しいと読む気が消えて0.03くらいになってしまうんだ!!!!
人の気力を奮い立たせることは実に難しい!!!と身をもって実感することとなった。


その投票所が何時から何時までやっていて、期日前投票の人はここは利用出来る出来ない、ここなら出来る、的な要点をもっとわかりやすく教えてくれ!!!と心から思った。

世の中のサービス至上主義に慣れてしまっている私としては、もはや投票所の案内文は読解不能な暗号招待状に思えてきてしまい、

「馬鹿め、この紙の問いを解けるものだけが国政に参加できるのだ、、ガハハハハ」と笑われているかのように感じた。

私のような未熟な人は被害者意識ばかりが高いのだ。自分がそうだからよくわかる。分からないことを目の前に広げられると、わからないから馬鹿にしてるのか?と思ってしまう節がある。もう30過ぎてしまったので、それは客観的に理解できる。良くないことだと自分でもよくわかってはいる。


こう感じてしまうのも、私の人間力の無さが原因かもしれない。
人として選挙に行くべきだと頭でわかっていても、つい出来ない理由を脳内で大声で叫んでしまったのだから、「そんな人間に選挙権などいらぬわ!」と選民意識の高い人間に馬鹿にされてしまうかもしれない。

己よ、
それでもひるむな、、、
私は投票に行くんだ、、、

出来ない理由よりも出来るキッカケを作れ…

やれない理由を報告するより、やらざるを得ない理由作ってしまえ…

そう、大切なことは全てブラック企業から学んできたじゃないか…

精神論で!!!
ある程度のことは乗り越えられる!!!!
(↑ブラック企業10の教え基本のキ!!!!)


私は!!!!


選挙に!!!


行く!!!!!


元気玉を己にぶち込んで気を取り直した。


長くなるので
ここで言いたいことを要約すると、
選挙にいこうと思ったものの、投票初心者の私は、読解力の無さ故に行くのがめんどくさくなった、というのが、正直な感想である。


選挙会場の招待状は、民間業者にでも頼んでめちゃくちゃわかりやすくしてくれたら投票率は確実に上がると思う、と激しく感じた。


いっそ進研ゼミの漫画風にして説明してほしいなとすら思ったし、家庭教師のトライ風に、要点をかいつまんだ15秒のCMでも流して、普段政治に関心のない私のようなヤツらが「選挙に行く最初の一歩」を、どうか作ってほしい。

はっきり言って旦那の解説がなかったら心折れていたと思うし、1人で生きていたら選挙に行こうと思うことすらなかったのかもしれない。そう思うととても怖い。


対策としては、
QRコードで自分の1番近い投票所をパッと教えてくれるとか、
期日前ならこちら!(何時から何時まで受け付けてます)と、もっとシンプルに書いてほしいと思った。

まぁ、
馬鹿は選挙に来なくていい、その方が政治家に有利な法案をたくさん作れるし!と思っている人もいるんだろうし、
実際馬鹿だから、私は今まで選挙行かなかったわけだし。
所詮、投票に行かなくても世界は勝手に回っていくわけだけど


どうにかこうにかして選挙に行って投票してみた感想として

「国の会議に私も参加したんだ!!!!」という
思ってもみないほどの満足感と、

税金納めてるんだからその分意見言えた、やったね!!!
という、謎の達成感が満ち溢れ、
帰りにタピオカ安く飲むことはしなかったけど(てかその時そのサービス知らなかったダケだけど)

選挙の日って、うちじゃなぜか投票行って外食するんだって、モーニング娘の歌の教えの通り、外食して帰った。


あの曲を知った時は持ってなかった選挙権を、ようやく使うことが出来たよ。感慨深いね。


という感じで、
はじめての選挙を体験することができた訳なんだけど、

行ってみて、
「政治のことをもっと知っていくべき」
という概念を、ようやく手にすることができたのであった。


これは私のただの感想だから、馬鹿丸出しすぎて政治に詳しい方々に怒られてしまうかもしれないと少し思ったけれど
馬鹿なりにも、選挙に行って、考える良いキッカケをもらえたなぁと思っています。

キッカケは人それぞれだと思うけど
選挙権が女である私にもあるということは、実はすごいことなんだし、
Tポイント2000円分あったら絶対なんかに使うのと一緒で、意見を言う権利を与えられているなら、絶対言った方が良いにきまっている。

次回も必ず投票に行こう!と心に決めたのでありました。

おしまい。

このお金で一緒に焼肉行こ〜