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死にたくなる時

突然この世から消えてしまいたくなる時が、私にはある。
それを搔き消してくれるものは、旦那からのなんでもないLINEだったり、朝たまたま聴いたサンボマスターの歌だったり、たまたま食べた塩バターパンの美味しさだったりするのだが、
それらになかなか出会えなかった日は、ただただぼーっとしてはやく眠るくらいしか解決策を知らない。


家事を放棄してはやく寝る、明日のことを考えるのやめてはやく寝る、そう、眠るのが1番。
そう思うのと同じくして、
その解決策をたくさん持っている人の事を時々妬ましく思って、なぜか怒りを抱えて眠れなくなったりしたらもう最悪だ。

気軽に会える友達がいて、気軽に愚痴れる居酒屋がある人を見ると、本当に妬ましいし、
じゃぁ自分もそれをやればいいじゃないかと思うかもしれないが、それが出来ないから妬ましいのである。

よく、世界は「3つの習慣で世界が変わる」とか言って、いろんな知恵をお貸しくださいますが、
運動を一日20分するだとか、朝ちょっと早く起きて散歩しろだとか、そう簡単に習慣が変えられたら誰も苦労などしない。人生はそんなに簡単じゃないし、私の体力はそんなに有り余ってなどいない。
一日10時間働いたら脳みそはまともに動かないし、帰ってきて洗濯物を干す気力がない日だってしょっちゅうある。
出来ない理由は腐るほどあるが、それを変える動機も元気もそんなに簡単に出てきやしない。


何が原因でこんなにイラついているのか、と思い、とりあえず先月からカルシウムと鉄分のサプリメントを飲んでいるものの、イマイチこれと言って効果は感じられない。
ぶっちゃけ、つべこべ文句言わずに旦那とセックスした方が気分なんて簡単に上がると思うけど、イラついているもんだから、そう簡単にいい雰囲気になどなるわけもなく、寝るしかなくなる。

そんなこんなで死にてぇーと思い始めると、思考は泥沼ノンストップですべてが嫌になってきてしまう。
明日の仕事も、明後日の仕事も、飲み会も、今日着ている服も自分の顔も、ほっぺにできたニキビも最低中の最低で、リセットボタンでも押して一回フラットに消えてくれればいいのに、などと思いながら、私はいまソファで一人文字を書いているんだけど、
本当は今日の昼、「今日早く帰ったら、旦那にいつもありがとうねのラブレターでも書こうかな」と思っていた事を思い出した。


そう、私は、
数時間前まで本当は優しい人間だったはずだ。


特に理由もないけどプレゼント買おうとか
特に何もないからちょっといい入浴剤買って帰ろうとか、
勤務時間4時間目くらいまではいつも優しさが溢れて、ご機嫌に過ごすためのプランを練ってみたりなどしているはずなのに
10時間働いて家に帰る頃には私はすっかりモンスターになっている。

洗濯物も掃除も夜ご飯作りもまるでやる気がなくなり、疲れ果てた顔には黒いクマと白髪だけが浮いて目立ち、ブスが過ぎている。

優しい気持ちがどっかに吹き飛んで
旦那の余計な一言にマジギレし、怒って電話を切る。


そんな余計な事を懲りずに言ってくる方も絶対悪いと思うけど、やん♪ごめんー!っていつもみたいに一言謝ってくれれば済むのに、言わないもんだから腹が立つ。頭にツノが生えてしまう。


怒るという行為は、一瞬、一瞬だけスッキリしたような気になるから厄介だ。

そのあと死にたくなるのがわかっているのだから、怒らなければいいとわかっているのに
なんでまたそんな余計なこと言うわけ?!と、つい怒りがこみ上げてくる。



怒ると死にたくなる。

人に優しく出来ない時、私は死にたくなるのだ。



今日、
希死念慮は、突然なくなるから大丈夫
というツイートを見た。


それはほんとうだろうか。
一体いつのことだろうか。
こんなに頻繁に死にたくなる私は、このまま怒り続けて一人ぼっちになって、普通に死ぬのではないか。
心底不安で、そしてまた消えたくなる。

だから何をするわけでもないけれど
こんな気分の時、ほんとうは旦那に「余計なこと言ってごめんね」と折れて欲しいし、
出来ることなら隣にいて欲しい。

それを素直に言えないものだから、
言ったところで謝ってなどくれないもんだから、
私は今日も不機嫌な気持ちでため息をついている。

結婚しても、旦那の余計な一言は減らないし、
私のスルースキルも上がらない。

不機嫌な日は不機嫌だし、
せめてそれをお互い刺激せずに
穏やかに暮らせるようになれたらいいのにな。

一体、なにをどうしたら
怒りや不安から、気持ちを切り替えられるんだろうな。

寝る、以外の
素敵な方法を誰か教えて欲しい。

はっきり言って、
旦那が私の隣でごろにゃごろにゃ言いながら機嫌良くしてくれていたら、私はそれだけで90%の悩みは解決する気がするけど

人様の機嫌を
ハッピーでご機嫌に出来るような魔法を考える余裕が私にはない。



旦那に書くはずだった手紙の便箋が
カバンの中でぐちゃぐちゃになって潰れている。


死んでしまいたいというのは、
まさにこういう事だ。


このお金で一緒に焼肉行こ〜