ロシア紀行:3日目
更新が遅くなりました。
サンクト滞在3日目。
今日は少し早起きで7時起床。
とはいえ、こちらの7時は日本の13時だけど。
やりたかった、サンクトペテルブルグの街をランニング。
ありがたいことに天候は晴れ。
外に出ると少し冷たい、張り詰めた空気。
走り出すと、冷たい風に当たるけど、とても気持ちいい。
ネフスキー大通り、ネヴァ川、エルミタージュ美術館の前などを通過。街並みがどこもきれいで、走り抜けていくと色んな景色が楽しめる。
まだこの時間だと人通りもそこまで多くない。
要は気持ちいい。またやりたいな。
(いつもどおり走ってるときは写真がありません・・・)
帰ってくる8時半ごろには結構人混み。お勤めご苦労様です。
帰還して、シャワーを浴びて、朝食。
(右下のやつはフレンチトーストか何かだと思ったら、オムレツ的な料理だった。ケチャップ欲しい。)
朝食後、少し仮眠をとって、お仕事。
サンクトペテルブルグまで来て仕事・・・ともなるけど、そもそもド平日なのにこういうところまで来れている(物理的にも経済的にも)のもお仕事のおかげなので、はたらく。仕事は仕事で楽しい。
昼食は今日もスタローバヤNO1。
なんせ安いし、気軽だし、美味しい。
今日はマカロニ、チキンカツ、赤いのが酸味のあるサラダ(多分ヴィネグレートという名前)。そしてポトフみたいな煮込み。
これで246ルーブル。400円強。
ホテルにいったん戻り、今日観る予定の公演のことを再確認・・・
すると20時開演、しかも上演時間は3時間であることが判明。まじかよ。
もちろんチケット買う際に案内とかあったはずなんだけど、あまり見てなった・・・。
終演後に夕食を取ろうと思っていたので、この時点で割と夕方の良い時間。
まだまだ慣れてないロシア旅。深夜帯に飲食店に入るのも避けたかったので、先に食事をとってから向かうことに。
劇場辺りでお店を探したところ、気になっていたпельмния(ペリメニヤ)を発見。向かうことに。
ペリメニヤはその名の通り、昨日の記事に書いたペリメニのお店。
ペリメニはロシアではファーストフード的な扱いらしい。
入店してみると、店内はお洒落な感じ。店員さんは若い女性が多い。
(English menuもある)
ペリメニ以外にも、包む系のメニューが沢山。”Gedza”は餃子のことだろうか。
幸い、ペリメニとヒンカリが両方ある。
これはその違いを見れるチャンス、とばかりにペリメニ(15個)とヒンカリのチーズ味(5個)を注文。
10分~15分くらいで提供。
こっちがペリメニ。横のサワークリームをつける。
こっちがヒンカリ。
明らかにサイズが違う(写真の距離感に他意は無いです)。
全然違う。おみそれいたしました。
ペリメニは一口サイズなのでホイホイ食べられる。中はお肉の餡。語弊を恐れずに言えば、ジューシーさのない小籠包(美味しいです)。
と食べ進めて、ヒンカリにも手を付けるが、一つの事実が発覚。
ペリメニ、肉withチーズしたと思っていたのが、そうではなく、オンリーチーズ(しかもクセ強め&たっぷり)だった・・・
別に美味しくないわけではないのだが、このサイズにぎっしりチーズが詰まっており、皮も結構分厚い・・・
なかなか食が進まない。少なくとも急ぎ目の時に一人で食べるものではない。
しかし近づく開演時間。昨日の教訓もあるのでギリギリには到着したくない・・・
そこで気が付く。
(ペリメニはファーストフード的な位置、このお店もそういうテイスト)
という情報。
すぐさま店員さんに尋ねる。
”take out OK?
OK.
大勝利。ということでペリメニは完食し、ヒンカリはお持ち帰りしました。
安堵して店を出たところで次の問題。
今から観に行く公演はバレエ・・・
高貴な劇場に行くのにファーストフードの袋ぶら下げとる・・・
しかしホテルに帰還する時間もなく、劇場へ直行。
(立派だ)
場内は「ザ・劇場」という雰囲気。赤い絨毯、ドレスアップした人々。
ちなみにここでも手荷物検査はある。
ひとまずクロークへ直行。
なお、ロシアの劇場はコートなど着てくる前提らしく、クロークがものすごく充実している。各席にクロークの番号が既に割り当てられており、皆一様にクロークに上着を預ける(逆に場内にはコートなど持ち込めない)。
そこで何食わぬ顔で預けるヒンカリ。
幸い袋には何も書いていないので、スッと受け取ってもらえて一安心。
劇場にヒンカリ預ける人って、居るんかな・・・
気を取り直して場内へ。
今日は一階の後ろ側の席。ちなみにチケット代は4000ルーブル。昨日の約7倍。
しかしそれだけのことはあり、スタッフさんは英語対応可能、一様に丁寧。こんなところにも資本主義の影が。
案内されて席につく。
開演。今回観たのは”Swan Lake”。そう、白鳥の湖。
ちなみにバレエ公演自体が実は初めて。ベッタベタの観光である。
ということで開演。最初は、なるほど、凄いな~・・・なんて観ていたのだが、途中で気付く。
この人たちの身体、どうなっているのだろうか。
跳躍力、柔軟性、体幹の強さやしなやかさ、それは明らかに一般人とは違う(多分やってる人からしたら当たり前なんだけど)。
しかもそれを「さりげなく」やっているところが素晴らしい。要は一見「凄く」は見えない。
すごいことをすごく見せないということ、これは妙技だったりする。
ちょっと話がそれて、ちょうど日本出国前日にやっていたMGC(マラソングランドチャンピオンシップ)。
これは東京五輪のマラソン代表を決める試合=日本最高峰のランナーが集う試合だったのだけど、写真、映像ともに、トップアスリートの姿は大変美しい。
そして走ってるときの様子は映像で見る限り(終盤はともかく)は、一見、涼しい顔で「軽く」走っている。
もちろん直で見るとものすごく速い。
その「異様な速さ」を「軽やかに描き出す様」が美しいのだ。
なんとなく、バレエを観ながらそのことを思い出していた。
人間、何らかの用途に最適化された身体を観る(しかもそこに有用性がない)ことに、ある種の快楽を感じ、また感動するのではないだろうか。
バレエの身体は、日常生活に役に立つかと言われれば、すぐに役に立つものではないだろう。マラソンもしかり。
せいぜい肺活量が多いとか、柔軟な身体、やたら目が回りにくいとか、それくらいだ。しかもそれは突き抜けてしまっているものなので、「便利」というものでもないだろう。
(そんなに毎日食い逃げ犯を捕まえることはないし、逆に追ってから逃げないし(車が来たら一撃)、また、柔軟じゃないと通れないような狭い道を通るはめにもならないだろう)
むしろ、食事制限や姿勢など、「普通に暮らす」上では支障になることの方が多い。
しかしだからこそ、その単に「生命維持」という観点から言えば無駄な努力から生み出される「異常な身体」=自分に無いもの に人間は惹かれるのかもな、と思った。
だとすると、現代演劇の「ゆるい身体性」とは一体何なのだろうか。
そんなことも改めて考えてみたくなる
話を戻して、終演。3時間あっという間だった。
第1幕が1番長く、2幕、3幕と短くなっていくのもうまい。
(ちなみにやはり、休憩時間には皆一様にワインや食事を楽しむらしい)
すでに時刻は23時過ぎ。大通りをそそくさと歩いて無事帰還。一日終わり。
もうサンクトの旅も折り返し。あっという間だな。
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