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[ヨーロッパ旅行 9]🇮🇹水の都でエメラルドブルーに浸る

ドイツのミュンヘンからヴェネツィアまで深夜バスで7時間程かけて移動しました。最初の旅行計画にイタリアは含まれていなかったのですが、ずっと寒い地域にいたおかげで海が見える南に行きたくなったので勢いに任せて行ってみることに。結局は元旦までの1週間をイタリアで過ごしました。

最初に訪れたのは、水の都ヴェネツィア。小さい頃から旅行系の番組で紹介されているのを見て行ってみたいと思っていた街の一つです。

駅を出て真っ先に目に入ったのは、エメラルドブルーの運河。想像通りの色に目を輝かせました。

ヴァポレットで移動

まずはホステルに荷物を置きに向かうのですが、ヴェネツィアは移動が大変な街でもあります。いくつかの島が橋で渡されて繋がっているこの都市は段差が多く、スーツケースでの移動はかなり困難。そうとは知らずに川を2本も挟んだ場所に宿泊先を取ってしまいました。そこで便利だったのが「ヴァポレット」と呼ばれる水上バスでした。さすが水の都、公共交通機関がボートなんですね。たくさん利用することになりそうなので一日券を買いました。

無事荷物を預けたので、カメラを持って街を歩いてみます。やっぱり運河と橋、ゴンドラの風景がとても素敵。晴れていたらどんなに綺麗だっただろうな、とちょっと惜しかったけど、曇りでも逆に霧がかって神秘さが増していました。

路地を曲がれば

街並みの特徴は、路地が多いこと。道を曲がる度に異世界に迷い込んだような感覚になれます。私はこの風景を見てゲド戦記を思い出しました。いかにもジブリに出てきそうな雰囲気です。

ヴェネツィアの芸術

最初に入ったのは、アカデミア美術館。名前が同じなのでてっきりミケランジェロ作品があるのかと勘違いしていましたが、それはフィレンツェの方でした。ここは宗教画がメインでした。

美術館近くの橋からは絶景が見えます。いつかの美術展で見ていいなと思ったターナーの風景画が目の前に広がっていました。

世界で最も美しい広場

次にヴェネツィア観光で欠かせないサン・マルコ広場へ。それまでは「意外と人通り少ないな」なんて思っていたのですが、ここは一変して人で溢れかえっていました。そして路地を抜けると突然目に入ってきたスケールの大きい建物に思わず驚きの声が出ました。豪勢なビザンツ様式のサン・マルコ寺院はもちろん、それを囲むデュカーレ宮殿の執拗なまでの均等さ。あのナポレオンが「世界で最も美しい広場」と称したそうです。

寺院の入り口には長い列ができていたので入場するか迷いましたが、せっかくだからと思って並んでみました。一人€3で入れます。中は、思ったより狭くて暗い印象でした。ゴシック教会に比べると造りは質素で、アーチ状の柱が特徴的です。正直並んだ割にはそこまで見るものが無かったのですぐに出てきてしまいました。

目の前に聳え立つ宮殿は対照的にゴシック様式で、コピペしたように同じ窓と柱が奥まで続いています。あまりに均一すぎて怖ささえ感じました。

広場の奥に商店街が続いていたのでそちらに足を進めます。面白いのは、あちこちに仮面を売っている奇抜な店があること。おしゃれな建物に混じったこれらの店がスパイスのように街にユニークさを与えているのでした。

鏡の中のアート

最後にScuola Grande di San Roccoという美術館に通りかかったので寄って行きました。ここもゴシック調の建物で、中は宮殿かと思うような豪華な造りです。大広間には一面に金色の装飾がされた天井画があり、一番見応えがありました。

周りの人が大きな額縁のようなものを持ってウロウロしているので、何をしているんだろうと見てみると、彼らが持っていたのは鏡でした。貸し出されている鏡を持って部屋を歩くと首を痛めなくても天井の絵を見ていられるということです。面白い鑑賞方法だと思って私もやってみました。確かに鏡越しでも綺麗。ずっと見ていると絵に惹かれて鏡の方に頭を突っ込んでしまいそうです。

冒険心くすぐるナイトクルーズ

帰りも水上バスを使います。運良く一本で帰れそうな線を見つけて乗り込みました。夜の運河は橙色の街灯を反射して揺らめいていて、昼に増して幻想的。そんなロマンチックな情景に浸っていてしばらく気づかなかったのですが、どうやら行き先と反対方面に進んでいるみたいでした。しかし環状線のように一周回る航路だったので、そのまま乗り続けることに。

船首に座るとよりナイトクルーズの臨場感が楽しめます。そこでふと「ディズニーのアトラクションみたいだな」と思ったので、パイレーツ・オブ・カリビアンのBGMを聞いてみたらこれがぴったり。ボートがどんどん沖に出て暗い水の上を走る中で、私は一人冒険心に駆られて子供のように浮き立っているのでした。

ゴンドラには乗れなかったけど、ヴァポレットでも十分ヴェネツィアの運河は堪能できました。一人旅の方などぜひ一日券で乗ってみて下さい。特に夜はおすすめです。

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