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『解体屋ゲン』 #69 談合への誘い(前編)

建設業界をテーマにする以上、必ず取り上げない訳にはゆかない話題が談合です。ただ、調べても調べても真実にたどり着けない気がするのです。それは談合の是非も含めてです。

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このところ仕事が好調なゲンたち


ゲンと慶子の仲もいい感じ


そんな時にまさかの談合に巻き込まれるが


頼みのロクは談合容認派


この頃は私も談合は絶対ダメだと思っていました…今は…時代が変わって、もっとフレキシブルなルールができないのかな、と思います。そのきっかけとなったのはこのニュース。

リニア建設を巡るゼネコン4社の談合事件ですが、大林組と清水建設は談合を認めた一方で、大成建設と鹿島建設は真っ向から否定したのです。

私なりに要約すると、大成・鹿島の意見は、「国家的プロジェクトのような複雑・長期のプロジェクトにおいて、互いの情報交換ナシの自由競争など実質的に不可能であり、各社の得意分野を活かした調整と棲み分けが不可欠」(大意)というものです。

小さな単体工事を除き、ゼネコンが取り扱うような数社が参入するJV(共同事業体)事業であれば、むやみに競争させるよりも調整した方が効率がよいのは明らかです。しかし調整→棲み分けと進めば、必然的に仕事の分担量が決まり、受注金額も割り出されてしまう…。しかし、今のシステムだとこれが出来ないのが現状です。

ただ、各社の自主性に任せると仕事が持ち回りになったり、少しでも利益を多く出そうと実際の施工金額よりも多く見せたりといった不正がまかり通るようになります。巨額の金が動くと人は簡単に転ぶ、これもまた真実だと思います。

少なくとも今のところ、これという解決策は見い出せていないと思います。談合の問題を考えるたびに、人間の性善説なんて絵空事なのかな、と考えざるを得ないのです。<続く>










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