思考速度の話。

私は昔から長考の末話すので、話すテンポが遅いです。
反対に話すのが早い人、あるいは話しながら同時に考えられ、その場で話を組み立てられる人には憧れと言いますか、羨ましさを感じて生きてきたように思います。

それゆえに、自分のことを頭の回転が遅い人間だし、その場の空気(リズム)に合わせられないマイペース人間だと思い込んでいた訳です。

しかしあるとき配偶者に言われた言葉が、違った視点をくれたきっかけでした。
"それはたぶんあなたが、演算回数が他人より多いせいなんじゃないかな"
(配偶者は理系脳なので、分析機器で例えてくれてます)

そうか…脳の回転が遅いのではなく、アウトプットまでの時間が違うだけかもしれない。

例えば仮に演算回数が10回で計算結果(意図した言葉)が出せるひとは、アウトプットが早いとします。中には2〜3回でできる"超絶頭の回転が早いマシンガントークできる人"もごくたまにいます。
それに対して私は100回とか1000回とか演算してしまいます。演算回数を増やして少しでも”言葉の精度”を上げたい、しないと気が済まないタイプなのです。
石橋を叩いてもなかなか渡ろうとしないどころか、終いには度が過ぎていつの間にやら橋を叩き割ってるタイプ。なんとも不器用な。。

だとしても、私にはギアを上げるという選択肢が取れない、"そういう車"なので、『この表現では私の意図が上手く伝わらないのではないか…』と何度も何度も頭の中で添削していて言葉を選び抜き、やっと声に出します。相手に伝えたい内容の多くが伝わるよう、言葉の質量や威力を高めるために。。(車のギアが低速に入っていると、速度が大して出ない代わりに馬力が上がるようなイメージです。)

最近会社のメールについてだけは、1通に30分程度〜半日はかけていたことを反省して、推敲(演算回数)を減らし、誤字はないしこのくらいでいいか!ぇぃゃぁ(ポチッ)とするようにしてます。

そんなわけで、残念ながら私は思考のギアを上げることはできないですが、それは必ずしも悪くないのかな、と思えるようになりました。元々自己肯定感が低いんですけど、久々に悪くない気分というか、目から鱗のような言葉でした。
私のことを良く理解してくれる家族に対し、日々感謝と尊敬をするばかりです。

ただ思考(話すの)が早い人は、意識すればギアを下げられるので、そこを調整できるというのはやはり羨ましいですね〜

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