私はよく散歩をする。足腰弱り始める年だし、ただ暇っていうこともある。遊歩道が結構あるので、四季折々の草花を愛でながらというのも楽しい。

以前はよく野良ネコを見かけた。夕方に歩くと、あっちにもこっちにも、同じ遊歩道に十数匹はいた。餌付けをしているおばさんがいたりしたので、みんな毛並みも良く健康状態も良さそうな野良ちゃんばかり。中には完全に家ネコだよね、という子も少なくない。

それが最近ずいぶん減った気がする。管理しているからか、去勢手術を受けているのか。ちょっと寂しいなあと思っていたが、最近気になる野良ちゃんに出会った。これが珍しく野良らしい野良というか、野良の品格があるかっこいい野良なのだ。毛並みもボサボサでちょっと痩せ気味。眼光鋭くにらみつける様はちょっと怖くもある。先日目が合ったらニャーニャー鳴くので、「ごめんね。餌持ってないよ」って言ったら、「フン！」と言わんばかりにプイと横を向いた。「おお・・・、すいません」

なんかいいなあ、と思った。元気でいてほしい。