ゲーム「ゴッド・オブ・ウォー3」感想

 壁面を覆う100インチ超のモニターと7つ以上のスピーカーを備えたロスの大邸宅に住まうロックスターの俺様は、例によって片方の口角を上げた薄ら笑いでプレイを開始したのであるが、開始直後から全速全開の尋常でない迫力と熱気に、俺様の表皮の鱗を垂れ流れる白濁した液状の批判精神は、たちまちすべて蒸散したのだった。

 14インチブラウン管と1つのスピーカーを備えたワンルームマンションに大家族で住まうアジア在住の貴様らが、よし、このゲームへ何か人がましい言及をしたとして、もはやそれはレビューとして何の正当性も持てないだろう。だが同時に、小生のように手首を切ると青い血が垂れ流れる人間の高貴な言葉と等価の情報として、貴様らの部族の方言で語られた卑賎な言葉がネットの悪しき平等の上へ垂れ流れるのだという事実に思い至り、慄然とさせられたのである。その状況を俯瞰できる誰かがいるとすれば、王の人生と乞食の人生を、ただどちらも生命であるという観点から同じ天秤にかけるような、グロテスクな無意味さを見ることになるだろう。

 しかしながら、腋下や外性器への積極直舐めを誘発するような婦女子を三次元上にモデリングする技術に関しては、まだまだアジア在住の貴様らに軍配が上がることを、貴様らの名誉のために付け加えておく。主観的な省略の妙味こそ、本来は存在しない婦女子の魅力を顕現させるというからくりが、奴ら紅毛人にはわからぬのだ。

 あと、主人公の名前が女性の外性器の突起みたいだな、と思った。

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