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下町の雑居ビルの3階で働き始めたばかりの「社会人一年目」の私へ

下町の雑居ビルの3階で働き始めたばかりの「社会人一年目」の私へ。

いきなりですが、質問です。
その1 この世に、絶対に後悔しない選択というのは存在するでしょうか?
その2 これから十年の間に、今の仕事に就いたことをあなたが後悔する瞬間はやって来るでしょうか?

質問その1について。
「絶対に後悔しない選択」なんて、おそらく存在しないでしょうね。
どれだけ考えぬいた末の結論であっても、後から「しまった……」と感じることはあります。
だいたい、この世に「絶対」なんてものは絶対に存在しないのです。多分。

質問その2について。
これから十年の間に、あなたが今の仕事に就いたことを後悔するかどうか?
あなたの先輩(?)である私は答えを知っていますが、今はその答えを伏せておきましょう。
あなたが、「先のことが分かるなんて、つまらない」と聞くのを嫌がりそうな性格なのは、私が一番よく知っているので。

さて、ここで一つ伝えておきたいことがあります。
仕事のことに限らず、この先の人生であなたは、自分の選択を後悔する瞬間を何度か(もしかしたら何度も)迎えるかもしれません。
でも、それを恐れる必要はありません。
「後悔」というのは、過去を振り返って「取り返しのつかないことをした」と悔やむこと……ということに世間一般ではなっています。
でも実は「後悔」は、過去が生み出すものではなく、今日のあなたが生み出すものなのです。

「なんであんな選択をしてしまったんだろう?」と人が悔やむのは、「今日の自分が好きになれないとき」です。
「なんで今の自分はこんな風なの?」と思うとき、その原因を過去に求めてしまうのです。
ところが翌日になって、何かうれしいことがあり、「今の自分も悪くないな」と思えると、後悔の念はきれいさっぱり消えたりします。
その程度のものなんですよ、後悔なんて。

だからこの先、
「どうしてあの日、あんなことを言ってしまったんだろう?」
「どうしてあのとき、もっとうまく立ち回れなかったんだろう?」
「どうしてこんなにつらい道を選んでしまったんだろう?」
と苦しくなる瞬間が来たら、「今の自分」を変えることを考えてみましょう。
言い古された言葉ですが、他人と過去は変えられなくても、自分と未来は変えられます。
だから「後悔」は怖いものではありません。

……ということを、今のあなたよりもずいぶん大人になった私は知っています。
このことだけ、できるものなら伝えておきたいと思いました。

まあ、毎日いろいろ大変だと思うけど、がんばって。
あと、忙しさにかまけて部屋が散らかり過ぎてるから、もうちょっと片づけるように。

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