第1話_見附島_m

「珠洲焼」をご存知ですか?

noteで全文無料公開中の自作小説『すずシネマパラダイス』は、能登半島の先っぽ珠洲(すず)市が舞台です。

珠洲では、12世紀から16世紀初頭にかけて珠洲古窯が栄え、日本海側随一の生産量を誇っていたそうなのですが、その後なぜか忽然と姿を消し、幻の古陶と言われていたとのこと。
そして四十年前、この「珠洲焼」を陶芸家の中山達磨さんが復活させ、今では珠洲に十八の窯元があるそうです。

先月、新宿で珠洲焼復興四十周年記念の展覧会があることを知り、拝見して来ました。

三人の作家さんの作品が展示されていて、私が伺った日は篠原敬さん(とってもダンディな紳士!)が在廊していらっしゃいました。
篠原さんは珠洲市ご出身で、珠洲市内にご自身の窯をお持ちになっています。
私は不勉強で、この展覧会の告知をネット上で見つけるまで「珠洲焼」を知らなかったのですが、珠洲の土を用い、釉薬(うわぐすり)を使用しない珠洲焼には上品な魅力があって、作家の篠原さんから直接制作過程のお話をお聞きできたこともあり、とても興味深く展示を拝見しました。

また、私が小説『すずシネマパラダイス』をネットで公開中であること、映画化を目指してPR活動中であることも篠原さんにお伝えしました。
「すずパラ」は、映画監督志望の若者・一雄と、かつて珠洲市にあった映画館「モナミ館」の元映写技師・栄一が町の人々と共にご当地映画の制作を目指すというストーリーです。
実は、「モナミ館」にはモデルが存在しています。
珠洲市では昭和六十年ごろまで「スメル館」という映画館が営業していたのです。
珠洲にお住まいの篠原さんは「スメル館」をよくご存じで、「懐かしいですね」とおっしゃり、「すずパラ」にも興味を持ってくださいました。
その後いただいたお便りでは、珠洲のみなさんに「すずパラ」を宣伝してくださっているそうで、本当にありがたく思っています。

さて、展示を拝見した後、私は篠原さん作の素敵なぐい飲みを購入しました。
帰り際、篠原さんが、
「たくさん使って、育ててくださいね」
とおっしゃったのがとても印象的でした。
日々使い込むことで焼き物は徐々に変化していき、その過程を「育てる」と表現するそうなのです。

その後、「やっぱり最初は、能登のお酒を飲みたいよね!」ということで、能登最古の酒蔵で製造されている人気の日本酒「宗玄」を買いに、都内のある酒屋さんへ……。
そこに「宗玄」が置いてあることは以前からチェック済みだったのです。

……と、こんな具合になりました。
そして、「宗玄」を買いに行ったお店でさらに珠洲との繋がりが……。
この件は次の投稿に続きます!

尚、6月27日(木)まで日本橋三越本店本館五階にて『珠洲焼 篠原敬展』が開催中です。
私は残念ながら香港に来てしまっていて伺えないのですが、お時間とご興味あるかたはぜひお出かけください。

珠洲市を舞台にした自作小説です。
noteで全文無料公開しています。

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脚本、小説のオンラインコンサルを行っていますので、よろしければ。

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