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猫と下僕(飼い主)の生活 2

拾ってきた猫を飼うというのは意外とめんどくさいものです。でも、一度拾ってきたら、生き物を買う・飼うというのにはほんとに責任を持ってもらいたい。うちには、実は「噛み癖」のあるわんこがいます。3万円で引き取りました。その引き取った元の飼い主さんは、新たな犬を飼ってます。「子供がアレルギーで・・・」という理由で私が引き取りましたが、結局噛み癖がひどく手放したんだなというのは後々わかるのですが、私も何度もかまれましたが、保健所に渡すという気にはなれません。

かわいいだけではダメなんですと言いたい。
ほんとに、前の飼い主さんの家の子供にも腹が立つ。「ねぇ、犬死んだ?」と聞いてきたのは忘れないです。

そんな、我が家ですが、一匹目の猫ちゃんはわんこに一撃猫パンチを食らわせ勝利を収めました。猫強いなぁ。にゃんこ先生と自然と家族に呼ばれていた猫。いつも彼は「きにしないで、いつでも出ていくから」という雰囲気を漂わせていて「いいよ?うちの子だからうちにいていいんだから」といつも言い聞かせてました。

一度、そんな彼はベランダの室外機の上から一階の屋根におり家を出ようと思ったのかもしれません。ところが、その一階の屋根から降りることも登ることもできず「にゃーにゃー」と鳴いていたことが。一番近い窓をあけて「おいで!」と叫んだとたん、にゃんこ先生はジャンプ!
したんですが、・・・どうも、焦りと恐怖があったようで、力を出し切れず漫画やアニメのようななぜか窓枠にぎりぎり爪がかかってぶら下がるという事態に。慌てて、引き上げましたけど。意外とにゃんこ先生、ドジなところがある猫でした。

あまりにも「いいよ。気にしないで、出ていくから」という態度が気になって、「にゃんこ先生。お願いがあるんだけど、うちに変なのが来たら追い出してくれるかなぁ?」といったところ、その日から彼の居場所は、一階から二階に上がりきる廊下に鎮座することが多くなり、二階から一階をいつも見張ってくれていました。

日本語がわかるんだろうか?と思う猫だったんですが、ある時猫嫌いな義母が「あの猫。頭いいわねぇ。」とべた褒めし始めたんですよね。何があったのかと聞いたら

「あの猫ちゃん、挨拶しに来たわよ。」

義母曰く、自分たちの居間の扉の前から猫の鳴き声がしたから気になってあけてみたら、猫がちょこんと座っていてびっくりしたと。「どうしたの?あんたの場所は二階だよ?」というと、猫は自分とすぐ後ろにいた義父さんを交互に見てから「にゃーん」と鳴いて二階に戻っていったらしい。

やっぱり、猫じゃねぇ・・・と思っていた矢先に今度は、夫に挨拶しに来た。

寝室の奥に夫の書斎スペースがあるのだが、にゃんこ先生、寝室の部屋のあけ放たれたドアの前に座って一呼吸おいて「にゃーん」「にゃーん」と泣き出したもんで、たまたま寝室で洗濯ものをたたんでいた私が「どうした?」と声を掛けたら、こちらをじっと見てから「にゃーん」と鳴いてそっと立ち上がり、寝室へ入ってきさらに夫の書斎スペースの手前で座りなおしてじーっと夫を見てから少し間をおいてまた「にゃーん」「にゃーん」と鳴きだした。

鳴いても仕事をしていて気が付かない夫に私が、「ねぇ、なんか・・・猫が呼んでるんだけど。」と声をかけると夫も鳴いているのに気が付いたのか、「どうかしたの?」とこちらを振り返った。すると、猫はじーっと夫の方を見ていて、自分と目が合うまで身じろぎもせずにその場にいたのだが、夫が視線を猫の方に向けた瞬間「にゃーん」とひと鳴きして、すっと立ち上がるとそのまま寝室を出て行った。

「・・・えっと、なんだったの?」という夫に、「猫が挨拶したんじゃないの?あれって。どう見てもそんな感じだったよ?よろしくお願いしますっていうことじゃないの??ねぇ、あれって猫なのかな?」という会話をした。

それぐらい、ちょっと猫という猫ではない猫だった。誰に何を言えばどうしてくれるか?ということもすぐ理解できた猫で、ターゲットは私になっていた。

冬場朝方の3時半から4時ごろになぜか私の布団の中に潜り込みに来る。それも、ちゃんと私の肩をたたくのだ。目覚ましが鳴るまで1時間という微妙なタイミングだったが、足が温かくなるのはありがたくよく布団にいれていた。ところが、にゃんこ先生が天国に行ってしまった後、上の子が

「あの猫、2時から3時に起こしに来るんだよ?ファンヒーター入れろって。」「え。じゃぁ、朝方ファンヒーターついてたのはあんたが入れてたのか。消したはずのファンヒーターが付いてるからおかしいな?って思ってたんだけど」「あれ、猫が起こしに来るから毎日つけてたの。」

どうやら、上の子をたたき起こしてヒーターの前で温まった後、私の布団の中に潜り込みに来るというのをやっていたらしい。

にゃんこ先生に窒息死させられそうになったこともあったな。横を向いてねていたら、人の顔の真横に体を寄りかからせて寝にきたことがあって、なんかごそごそしてるなぁとおもったら、モフっとモフモフが顔を覆ったかとおもったら息が吸えなかった。

ほんとにいろいろとあった。そして、猫が苦手だといっていた夫もなぜか猫にはまっていった。最高の猫の導き手の猫でしたね。にゃんこ先生。

にゃんこ先生亡き後猫が来る話はまた今度。。

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