武村正義氏を悼む 島の関の信号待ちで座り込んでいたムーミンパパ

 滋賀県知事であった、武村正義氏が亡くなりました。93年の非自民連立による細川政権誕生の立役者であり、官房長官や蔵相を歴任した大物政治家でした。一方では、あのひょうひょうとした雰囲気から、とても親しみやすい、政治家らしからぬ方でもありました。

 お住まいは滋賀県庁の近くだったようで、引退されてから幾度かお見かけしました。京阪電車の京津線で終点浜大津で降りる際は、となりの席から立ち上がられたときは、とても驚いたものです。京都からの十数分、横におられたのですが、普通の政治家なら「圧」を感じて気がついていたかもしれません。逝去を伝える新聞には、町内会長をつとめたとありました。この方ならならさもありなんと思わせてくれます。

 京阪電車といえば、石坂線島の関駅の道ばたに腰を下ろしておられたこともありました。こちらはクルマで通り過ぎたのですが、まちがいなく武村氏でした。湖岸への散歩の途中なのか、信号待ちをされていたようですが、大蔵大臣が地べたに座り込むとは、飾らない人柄がここからも感ぜられます。

 謹んでご冥福をお祈りいたします。

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