見出し画像

5セントバッファローニッケル


クーデルカ レザーでは
コンチョに写真のオールドコインを使っています。
俗にバッファローニッケルともインディアン・ヘッドニッケルとも呼ばれ
1913年から1938年までアメリカ合衆国で流通していました。
表は北米先住民の横顔(ナバホ族ともスー族とも諸説あり)
裏面はアメリカバイソン(バッファロー)が描かれています。現在は硬貨として流通していませんが
一部の人々から このバッファロー・ニッケルに描かれているデザインがアメリカ合衆国のコインの中で最も良いものの一つ と考えられているそうです。(Wikipedia参照)

ではコンチョの製造過程です。

以下の写真は動画からの静止画像になりますので多少のブレや滲みがございます。
(動画はkoudelkaleatherのインスタグラムよりご覧頂けます)



5セントバッファローニッケル

多くが80年以上も経過したビンテージコインになります。傷や摩耗などは有るものとしてお考えいただき、時代が作り上げた自然な風合いとして楽しんでいただけたら良いかと思っています。



作業工程

Instagram動画より

① 平らなコインを先端の丸い矢坊主と呼ばれる打ち具にて叩きます。厚みもあるので
重いハンマーで真上から降り下ろします。

②湾曲してコンチョの形になります。この時 のアールのラインは重要で 深すぎてても浅すぎてもいけません。


③1.0mm径のスターリングシルバー(sv925)の銀線を直径4~5mm程に丸め丸環を作ります。
シルバーにこだわるのは緑青など劣化しにくい素材の為です。

この銀の丸環をバーナーにてろう付けします。
中央の位置に、向きなど気をつけて丁寧に溶接作業をします。
銀蝋がキレイに流れていないと強度が保てません。

④ろう付け後 希硫酸溶液(ディクセル)に漬けて酸洗いをした後 リューターの先にバフやシリコンポイントを取付けコンチョを研磨します。
表面だけでなく外周や裏面も丁寧に磨きます。
ただしビンテージコインの風格は残したいので鏡面仕上げにはしません。
傷や摩耗も味として大切にします。

最後に超音波洗浄器にて振動洗浄で研磨粒子などを洗い流して柔らかい布で磨いて完成です。

Instagram動画より
Instagram動画より


現在 クーデルカ レザーで使用している5セントバッファローコンチョについては
丸環に鹿革レースで留めるタイプにこだわっています。
ネジ止め式が悪いというのではありません。
個人的にできるだけ雰囲気を壊したくないという職人の思い入れです。

硬貨を改造して良いの?

日本国内で流通している硬貨などを改造したら とても重い罪に問われます。
こちらの5セントバッファローニッケルは既に貨幣としての役割を終え 古銭としての骨董品となっています。
よって改鋳などのカスタムを施しても罪には問われませんので ご安心ください。

バッファローニッケルはかっこいいけど
在庫はたくさんあるの?

バッファローニッケルは一説には初年度発行より12億枚が作られたと言われてますが
すでに100年近く昔のものです。
数は確実に減ってますし、程度の良い物も少なくなってきています。
クーデルカ レザーでは現在 バッファローニッケルを大量にストックしていますが 状況によっては入手困難にて代替の硬貨をコンチョに…
なんてことも充分予想されます。

クーデルカ レザーのショップはこちらをクリックしてください ↓

#バッファローコンチョ #インディアンコイン #コンチョの製作 #ろう付け作業 #5セントバッファローコイン



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?