見出し画像

料理人が考えるマーケティング

マーケティングって何?と言った感じなのですが、自分が考えて行動して来たことはマーケティング目線だったらしく、多くの人にその事を言われました。

なぜそうなったかを考えてみると、今まで自分の料理を含め多くの商品を作って来たからだと思います。僕がミスターチーズケーキに至るまで、作ってきた多くの商品をもとに考えていきます。

先ず前提としてどんな風に料理人の修行をしてきたか、から話をします。



シェフはレストランだけで働くわけではない

僕は自分がシェフになるまで働いてきたレストランで、多くのことを学びました。一番はやはり料理のことですが、それ以上に大きく学んだことは『レストラン以外でも仕事をすること』です。

レストランといえば、とにかく修行のイメージだと思います。場所によっては他のレストランに食事に行く事を制限し、ひたすらそのレストランの事だけを叩き込むところもあるそうです。

実際問題給与も少ないので、娯楽にお金を回すこともできないし、ひたすらに料理の事を考えるしかありません。しかし僕は少し違いました。

僕が働いてきたレストランのシェフはほぼ全てレストラン以外でも仕事を持っていました。それは有名企業のメニュー監修やアドバイザリー契約だったり、TVで料理コーナーを持っていたりと多種多様です。

これはそのシェフの強みごとに違っており、自分に合わせた仕事の取り方をされていました。ただでさえ大変なレストラン経営の他に仕事をする。それが僕の中にもベースであり、自分なら何が出来るかは常々考えてきました。

味覚で商品の良し悪しの判断をする人、キャラを活かして外に出て行く人、仕組み作りで料理を改革する人。本当に様々です。フランスのミラズール(今年世界のレストランランキングで世界一位)は南仏でレストラン、パリでビストロ、アルゼンチンでハンバーガーショップ、北京のシャングリラホテルでもダイニングをやっています。

この様に拠点を持ちながらも他の能力を活かしながら仕事を作る。これは自分にとっても必須な能力だと感じながら10数年働いてきた。だからそもそもレストランだけをやる感覚はなく、その為に必要な仕組み作りや自分の能力の客観視は必須だった。

そんな中シェフになり最初に手掛けたのはノンアルコールドリンクだった。



続きをみるには

残り 3,398字

¥ 500

期間限定 PayPay支払いすると抽選でお得に!

皆様の優しさに救われてます泣