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タンパク質完全ガイド(加熱、肉編)

Twitterやnoteをやっていると、自然とみんなに分かりやすく、すぐに実践できる事を前提に色々な事を考えている。それは自分にとって新鮮な事なんだけど、たまには全然伝わらないコアな話もしたくなる。今日はたんぱく質について語ろうと思う。ただ僕は管理栄養士でもパーソナルトレーナーでもないので、僕が語るタンパク質は魚や肉の凝固温度や火入れについて。


先に言っておきますが、一般家庭の料理にはあまり役に立たないと思います。悪しからず。


肉や魚に含まれるタンパク質は、加熱による変化で凝固していきます。肉は種類にもよるのですが、46〜58度の間で変化が起きます。60度を超えてくるとその変化が顕著になり、細胞が壊れ過ぎて肉汁が溢れ出てしまう。そうならないようにギリギリの温度管理をする事でジューシーな肉を焼くことができる。


魚に関してはもっと低い温度帯での管理になり、38〜48度の間です。魚は刺身(生)でも美味しいのですが、適切な加熱による魚の油脂分の融解と魚の肉汁(魚汁?)が溢れ出るギリギリに仕上げることで、噛んだ瞬間に旨味が広がり、より美味しさが伝わりやすくなる。肉に比べて美味しいゾーンが狭いので、プロの料理人でもその管理は難しい。


肉に関してはかなり詳細なデータが出ていますが、魚に関してはほとんどそのデータ化がされていないので、僕独自の調べによるデータです。(肉魚共に、いかに美味しく食べるかを基準にしているので、衛生的な加熱の基準とは異なります)

先ずは肉から始めましょう。前提として、全ての肉は塩をしてから加熱します。どんなにちょうど良く火入れをしても、塩がなければ旨味は引き出されないし美味しく感じにくいからです。異論は認めます。

またどれも焼く前に1時間ほど常温に出して温度を上げておきましょう。3〜5度から始めるよりも、15〜20度から始めた方が、時短にもなるし、肉へのストレスも減ります。

肉といっても家禽類から四つ足、ジビエなど様々ですが、一般的な鶏肉からいきます。

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