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※ネタバレ有り 日向坂46「Happy Smile Tour 2022」に感じたこと

日向坂46「Happy Smile Tour 2022」9月11日(日) 愛知公演2日目に参戦しました。
今回そこで感じたことを文章にしてみます。note初投稿!
※公演内容に言及するので、ツアー未参戦の方は以下自衛して下さい。



1.「頑張りすぎない」メンバーの姿

全体セトリは↑をご参照下さい。
ちょっとした違和感に気付いたのは2曲目の「NO WAR~」。これまでなら序盤でもガンガン煽ってきてめっちゃ跳んでメンバー皆も汗だくになるところなのに、なんとなく抑え気味に見えました。その後も落ち着いた曲が続き(「耳落ち」→「君のため~」の流れは神…)、まぁ長丁場だしな、序盤は抑えてスタートか…位にしか思ってなかったけれど、
7曲目の「飛行機雲ができる理由」。ここで明確に、このツアー全体に込められた意志を感じ取ることができました。
「今回のツアー構成、メンバーの体力温存に全振りしている…!」
ステージに座ったまま歌うなんて今まであまり無かったことでは…?しかもこの曲、かなり最近のキーとなる曲だと思っていて、MVでは卒業生の渡邉美穂さんからそれが全員に派生していくのが涙を誘った素敵なダンスも特徴的なのに、その再現すら放棄している…。

今回の公演は体調面を理由に卒業を発表した宮田愛萌さんに加え、左肩の痛みにより休養の潮紗理奈さんの2名が不参加。また腰の痛みを抱えたままの丹生明里さん、休業明けでまだ活動をセーブしている小坂菜緒さんの存在もファンには周知のことですが、彼女たちの状況は、心身健康に長期間、現代の多忙なアイドル活動を続けることの難しさを訴えることとなっていました。
そんな中で開催されたこのツアー、メンバーに無理をさせないことを運営側も考慮しているんだなと気付くとともに、これが前回のツアーを経て、構成にも自分たちの意向を訴えることができるようになった日向坂の新しい形か…!と、(曲の良さも相まって)前半一番の感動ポイントがやってくることに。

確かに、ここまででも前回のW-KEYAKI FES.に比べて曲に参加する丹生こしゃの姿をよく見れた気がするし、極めつけはその後の期別曲パートで披露された「恋した魚は空を飛ぶ」!万全なメンバーは後方サブステージでバッチバチに踊って見せ、丹生・小坂の2人は正面メインステージで往年のWinkばりの滑らかな身振り手振りを見せ…と、どっち見たらええねん!背中にも目がほしい…と思わせる、ニクくも斬新な演出でした。
その後も、ダンスを簡素化している部分があったり、花道に出てきてもゆっくり歩いて回ったり…メンバーが無理をしない、ということを終始徹底していたような気がします。

すると、これまで不満にも思っていた、愛萌さんやなっちょさんの不参加発表がギリギリになった理由も、後から発表された櫻坂のツアーの方が大箱でこちらは比較的キャパが小さく公演数も多くない理由も、すべて線で繋がってくるような気がして…。
運営も、少しでもこれらの状況を抱えたメンバーが参加できる可能性が上がるように最初から試行錯誤していたんだな、もしかしたらツアーが決まったそのときから、ギリギリのところまで出演できるように調整していたのかもしれない…と、大人たちの優しさと苦心みたいなものも感じられてきてしまいました。いかん、涙腺が…。

2.「がむしゃらさに頼らない魅せ方」への挑戦

ではそれでライブ内容が不完全燃焼だったかというと、全くそうではなく。
少しでも長くステージに上がる丹生・小坂が見られたこと…それはイコール楽しそうにお互いを見て笑う日向坂メンバーが見れることでもあるので、それこそがライブに参戦したことへの大きな満足感に繋がるし、セトリの良さ(「耳落ち」から「君のため~」の流れは神…)や、さすがは最大手ソニーさんといえる舞台セットによる世界観の演出も相まって、まさに笑顔で帰路に就くことができました。ハッピーチャチャチャ、スマーイル!

むしろ、メンバーも運営側も、お客さんに満足して帰ってもらうためにはどうしたらいいか、凄く考えていたんじゃないかなぁ。小道具を多用したり、それぞれのできる範囲でファンを満足させようとしていた気がする。汗をかける人はかいてもいたし、ダンスに神経使ったり、はたまた表情で魅せたり、レスをくまなく送ったり…。動かなくて良いから楽ができると考えるメンバーは一人もいなくて、ファンと会える喜びをしっかり伝えようと、これも成長のきっかけにしようと、皆が頑張っていた。
汗をかく姿だけが日向坂の武器ではないですよね。今回はその汗に頼らない部分の魅せ方を、もっと伸ばすことが挑戦目標になっているのではないか…と言ったら深読みし過ぎでしょうか。ハッピーオーラだけでファンをスマイルにするツアー。
あとはもしかしたら、一番の汗かき役だったみほちーの卒業という喪失が大きくて、自然と次のステップに進まざるを得ない状態である、ということでもあるのかなぁ。

ドキュメンタリー映画「希望と絶望」で物議を醸したシーン、プロデューサー今野氏による某ライブ後の「貴方達から以前の『がむしゃらさ』が感じられなくなっている、この子達はこのままだとどうなっちゃうんだろうって心配になるくらいの一生懸命さが貴方達の魅力だった」という発言があったけど、これは半分正解で、半分は見誤っていたと自分はファンの目線から思います。確かに過去は自分たちの存在を確立させるためにがむしゃらさを押し出す時期がありそれが魅力となってハマっていたけど、彼女達の良さって他にも沢山あるし、またメンバーも年齢を重ねて、いつまでもそれだけに頼ってはいられない。今はもうがむしゃらさに頼らない魅せ方、華やかさを身に着ける時期に来ているんだと、自分達の活動で証明して見せようとしている姿そのものが、あのシーンへのアンサーになっている。そのことがめっちゃめちゃエモかったです。汗かきながら一生懸命に訴える姿が好きだったんだよと不満に思う人もいるかもしれないけど、自分は今回の工夫は諸手を挙げて大歓迎。何よりアイドルはステージに顕現してこそ、ファンの信心を集め、その神通力を発揮できるんですよねぇ…。

また、不在のメンバーが出た分は既存のメンバーが頑張るというこれまでの日向坂の良い流れも健在。高いチーム力、全員野球の良さがこういったときに出ますね。特に懺悔センターの居ない(!)「真夜中の懺悔大会」では影ちゃんが歌にダンスにその実力を余すことなく発揮するなど。同日参戦していたサッカー記者の竹内さんが「実質カンテ」と言っていたのはまさに言い得てる…w

3期生も先輩のいたところに入ったりして頑張っていたね!
ぱるよの進化が止まらない気がするのですが。未来は明るいよ…!!

3.新曲、とても良い

今回の目玉とも言えるツアーでの解禁表題曲「月と星が踊るMidnight」、これはMV見たらまた書きますかね…。 YES齊藤京子!!あなたの声だからこそ伝えられるメッセージがある。
と言うか披露前に流れた、これまでのセンター紹介VTRもヤバい!これ何も知らないで見た初日参戦のひとは相当ザワついただろうし感動しただろうな…羨ましい…。
余談ですがきょんこさん、MCで愛知の美味しいもの食べたって話題で飛騨牛って言ってました。まぁこれも半分位正解か…w

4.敢えて苦言を呈するなら…

敢えて言うなら夏のW-KEYAKI FES.で大変良かった「僕なんか」のアレンジが音源版に戻ってしまっていたのが残念。シンセで鳴る裏メロディを目立たせたアレンジ、気持ち良かったのでまたあれで聴きたいなぁ…。


ということで、現在のチームの状況に対応しながら工夫も見られた今回のツアー、そこそこ大きめなキャパになってくる関東でのライブがまだあるので、そこでの演出の変化やメンバーの頑張りも「要チェックや!」(by彦一)と思っているところです。東京ドームという大きな目標を達成し、新たな変化の過渡期にある日向坂46から、依然目が離せません。

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