プレゼント?
最近絵が売れない代わりかどうか知らないが、絵をプレゼントしようとしている。
プレゼントというのも、変な感じだ。
今はまだ、差し上げていない。
一人は、ネットに載せていたところ、気に入っていただいたから。
一人は、うちに猫のビブ幾多郎を連れて来てくれた子で、ビブと一緒に描いた。
モデルになってもらったので、いつかはもらってもらえればと思っていた。
一人は、うちに野菜を配達をしてくれているマルシェ、まぁ八百屋さん。
ただ今改装中で、新装開店のプレゼントがわりにと思っている。
思っているだけで、要らないと言われればそれまでではあるが。
そのマルシェには大きな絵が飾ってある。
僕の絵ではない。
古道具屋で見つけて来たんですと聞いた。
上手い絵ではない。
描いてあるのは、マルシェである。
海外の露天の八百屋さんである。
良い絵だと思った。
色も鮮やかで、お店に映えていた。
やはり、絵は飾るもので、隅っこにまとめられて片付けておかれるものではない。
今までは、絵をプレゼントする人、差し上げる人、たまに購入される人、出世払いを約束する人、などいたが、
なかが悪くなってしまう。
喧嘩になる人、いつの間にか嫌われてしまった人、口論になった人、などがいる。
険悪になったり、疎遠になったりは仕方がないとしても、その後の絵はどうなっているのかと思うと、少し心配になる。
確かめる手段がないだけに、気がかりである。
今回はどうなるであろうか。
絵を誰かにもらってもらう場合には、額装してからと思っていたが、それはやめにした。
家に額縁がある場合は別として、およそ好みが分かれるのと、単に面倒である。
実際に付けてみないと分からないことが多いのも面倒なのである。
だから、今回からは、額縁屋さんにご足労願おうと思う。
自分の場所に飾るのだから、楽しいこともあるんじゃないかと、都合よく勝手に思っている。
亀甲堂の壁も隙間だらけだったが、壁一面に細かくビッチリと絵を並べようと、今日から始めた。
まだ、まだ、余白はある。
細かいところも、何か描いて埋めようと思っている。
これが当初思っていた亀甲堂のイメージなのだが、10年かかってようやく取り組むのである。
敷き詰めた絵を眺めながら、早くコーヒーが飲みたい。
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